ヘッセツアーインドイツ
中小零細国を除いてほぼ世界の国を行き倒した単独旅行者は、ファミリーと行くことになった。連れは妻と長女で行き先はドイツで、 乗り継ぎを含めて3回行っている。ヘルマンヘッセのファンの長女のガイド兼ガードマンである。ライン川とかノイシュバンシュタインとかのメジャーな場所でなく、バーデンブルテンブルグ州という聞いたことのないところである。プフォルツハイム、カルフ、ミューラッカー、マウルブロン、チュービンゲンとベルリンで、 時期はお盆であり9日間である。航空券の最も高いときでエティハド航空という訳の分からん会社のチケットが115,000円である。名古屋発着である。ドイツ国内のチケットも必要である。ジャーマンレイルパスがあるが列車に乗るのが目的ではなく、しかもバス、トラムも必要なので使えない。ドイツ国鉄の割引切符の早期購入、バ州のフリー切符、ジャーマンウイングスというLCC航空切符が必要である。いずれもネットで購入した。フランクフルトープフォルツハイムが39ユーロ、ベルリンーフランクフルトが111ユーロ、航空券が99ユーロ、フリー切符が2回分で60ユーロである。したがってチケット代は115,000円x3人+(39+111+60+99)ユーロx130=385,700円である。一人当たり130,000円ほどである。ドイツの切符は早期購入で大幅な割引がある.払い戻しはできないのでしっかり予定を立てねばならない。次に大きな出費はホテル代である。Bookingcomのサイトで6泊予約した。合計500ユーロ。1人166ユーロ。食事代が499ユーロで合計で999ユーロ、一人当たり333ユーロ。すなわち130,000円+333x130円=173,290円が9日間の海外旅行の一人あたりの出費である。決して高くはない。
ドイツ地図


2013年8月9日 セントレアーアブダビ
セントレアに行くのに新幹線だと6000円ほど、在来線の格安で2300円。当然後者である。2時間で着く。名鉄はがめつい。競争が無いことですき放題にやっている。回数券を出さないから850円を取られる。ミュースカイなんて乗らない。くそ暑い中をやっとエティハド航空のチェックインカウンターについて手続きを終える。手荷物以外に絶対持たないこと厳命してあるので行動はスムースだ。お盆期間だから満席だ。北京経由でアブダビまで13時間ほど。2人席には彼女たち、俺は4人席の通路側。エコノミック症候群は避けねばならない。3回食事が出た。
エティハド航空機内

本日の出費10000円

2013年8月10日 アブダビーフランクフルトープフォルツハイム
アブダビには定刻に到着。2時間後にフランクフルト行きに乗る。少し空きがある。食事が2回出る。フ空港の2番ターミナルに7時間後に着いた。列車は一番ターミナル近くから出るのでバスで移動。2時間ほど余裕を見ている。列車駅は素晴らしい設備で電光表示板にて列車番号、ホーム、経由、行き先がきっちり出ている。ドイツ語であるが気にしない。ホームに出ると列車の編成図がある。ワゴン番号とホームのどこの位置かが直ぐ分かる。列車の表示がくっきりと出ている。ドイツ語であるが記号だけだから問題ない。ドイツ自慢のICEは定刻どおり入線で乗り込む。車内はガラガラ。席についたとたん検札がある。チケットとカードを見せると車掌がはんこを押しておしまい。ドイツ国鉄には改札がない。無賃乗車ができそうだがそうは行かない。とんでもない罠が待っている。必ず検札がある。目的地までの切符を持っていないと不正乗車とみなされ20倍の罰金、割引価格からだと実に40倍の罰金となる。乗り越し手続きは高い手数料を取られる。更に刻印といってSバーンなどでは乗車時間をチケットに印字しなければならない。怠るとこれも罰金の対象になる。ネットで買った切符には必要がない。PDFファイルのA4のハードコピーだから刻印器に入らない。英語でvalidation,ドイツ語でentwertungである。刻印が必要な切符は必ずこの単語がある。列車は1時間後にカールスルーエに到着する。乗り換え時間は8分しかない。出発前から気になっていた。チケットにはカ駅での到着、出発ホームが書いてない。車掌に聞いてみる。即座に答えが返ってきた。3番から9番に乗換えだ。車内にリーフレットがありちゃんと記載されている。カ駅はとてつもない大きな駅で今から思えばぞっとする。直ぐ接続列車に乗り込む。車掌が来て検札、チケットを見るだけ。プフォルツハイムには20分ほどで到着。17時前になっている。何の特徴もない乗換駅。ただ交通の要所らしくバスの便が多数。乗り場案内があるが駅周辺が工事中のためなかなか目的地への乗り場が分からない。5番バスが行く。ただ逆方向もあるので注意が必要だ。停車場が逐一示されているので直ぐ分かる。15分毎にある。明日はマウルブロンに行かねばならないので735番のバス乗り場を探す。あいにく駅の反対側にある。当日だったらうろが来る。しっかりと発車時刻を確かめる。1時間ごとで9時発に乗ろう。バスの時刻を知るサイトがありこれがすごく役立った。Baden-Wurttenberg 3-Lowen-Taktである。ドイツ語であるが気にしない。旅行単語なんて決まっている。何回もみているうちに意味が分かってしまう。さて5番バスに乗り込む。切符を買わねばならない。運賃は2.1ユーロと分かっている。3人分を握り締めてとにかく乗客に聞く。運よく親切なおばさんが説明してくれる。ドイツ語だから上手くいかない。おばさん運ちゃんのところに行って切符を買ってきてくれた。降りるところはFachmarktzentrum。 嫁はんが運ちゃんに日本語で掛け合っておろしてくれることになった。停車場の直ぐ近くにHotel Residenz Pforzheimがあった。チェックインはスムース。Booking comから連絡があるのだろう。シングルベッドが3つ、トイレ、シャワー、テレビがあり、問題なし。トリプルルームのあるホテルが意外と少なく苦労した。シングルとダブルルームの2部屋とるかトリプルルームのシングルベッドとダブルベッドが殆どである。20時近くなっているので飯を食わねばならない。土曜日であり店はしまっている。ホテルのレストランしか選択肢はない。ポークステーキ、温野菜、フライドポテトを組み合わせた料理を頼む。3人とも違う料理を頼んだがソースだけが違っている。パスタが別皿で来た。きのこのクリームソースが絶品だ。ポークは網焼きで脂肪が少ない。フライドポテトは大振りでしつこい。生ビールとレモネード入りビールを追加。これが甘くで美味である。本場ビールを飲んでみる.田舎くさい味。日本のように高度に洗練された味でなく、臭みがある。酵母菌がうようよいて濁っている。ミクロフィルターを通していないからだろう。これが本当の生ビール。隣席の夫婦は巨大なピザと赤いソースのぐちゃぐちゃのパスタを食っている。どうなるんだと心配したがさすがに残してテーブルを去っていった。こちらは腹が減っているからビールをぐびぐび、ポークをむしゃむしゃで完璧に平らげた。勘定は45ユーロ、釣りは要らんといって50ユーロ払うとウエイターはびっくりしていた。ちくしょう払いすぎた。部屋の冷蔵庫にドリンクがあるがとてつもなく高い。彼女らがシャワーを使っている間にスーパで買ってきた果物、ミネラルウオータでのどを潤す。明日の日程がもっともきついので早々と寝る。
ドイツ鉄道割引チケット

本日の出費55ユーロ

2013年8月11日 プフォルツハイムーマウルブロンーカルフ
チェックアウトする。95ユーロを支払う。日曜になるとバスは30分毎になる。8時発のバスを待つ。朝飯は食ってない。Baden-Wurttenberg グループチケットは5人まで利用できる。9時から使用可能だが、週末だけが0時から可能である。この辺を充分にチェックする必要がある。運ちゃんに見せて乗車。プフォルツハイムの町は結構坂がありアップダウンが激しい。住宅は美しい。冬がきびしいのでがっしりとした建築だ。たて看板が少ないのですっきりした街並みだ。駅前に10分ほどに着き荷物をロッカーに預ける。4ユーロ。もともと身軽だが更に軽量になって735番バスを待つ。チケットを見せて乗車。バスはきっちりと9時に発車。相客は1人、それも途中で降りた。われわれの専用貸切りバスだ。ドイツの風景はのどかだ。農地が広がり牛が遊んでいる。車と出会うが歩いている人に出会わない。きれいに舗装された道を貸し切りバスは快調に飛ばす。青い空、緑の農地、素晴らしい景色だ。1時間ほどでマウルブロンに着いた。ちょっとした町でホテル、銀行、レストランなんかが道沿いにある。運ちゃん親切で修道院はこちらだよといって教えてくれる。チケットセンターで18ユーロ支払って入館する。ヘッセが学んだという修道院だ。修復工事中で足場がいたるところにある。石造りの古い建物で特に興味がわかないが、ヘッセファンの長女は感激して精力的に回っている。好きなことがあるのはいいことだ。ただ真夏なのに結構寒い。こんなところで勉強するのは真っ平だ。祭壇、食堂、レクチャー室などがある。広場に出ると結構観光客がいる。世界遺産ということでくるのだろう。ウンザリするほど見学してカルフに向かう。MaulbronnStadt12:35発の列車を目指す。この駅は草ぼうぼうで近くに小屋があり、鶏と豚の鳴き声がするなんともローカルなたたずまい。嫁はんが聞き倒してやっと着いた。しかも夏季の日曜日だけの運行である。Muhlacker12:48に着き同54分発列車で Pforzheimに13:12に着いた。荷物をロッカーから引き出す。13:49発まで30分待ち。朝から何も食ってない。幸いテイクアウトの店が駅にありCurry Wurstというカレーソースをかけたソーセージ、バゲット、ドリンクで腹を満たす。ドイツで飯を色々食ったがここのパン、ソーセージが最高だった。列車は予定通りカルフに14:20に到着。この日の列車はいずれもレールバスで1両しかない。検札はきっちりある。グループチケットを持っているのでいちいち買わなくてよい。ドイツ語の分からん旅行者は事前に手配しておく必要がある。ALTE POSTは直ぐ近くにありチェックイン。コンドミ形式でキッチンがありベッドが4つもある。鍵は玄関用と部屋用の2つを渡される。明日は月曜日で博物館は閉まる。早速町へ出る。ナゴルト川を渡る橋の上にヘッセの銅像とニクラウス礼拝堂がある。 ヘッセ博物館に向かう。カルフは小さい町だがアップダウンがある。石畳の道が多い。ヘッセ博物館の入場料15ユーロ。いよいよ今回のドイツ旅行のメーンイベントだ。ヘッセの著作、ペン、手紙など目白押し。末裔へのインタービュもある。ヘッセが金に困っていたようでスポンサーを探す悲痛な手紙もある。作家は貧乏と決まっている。ナチスに追われた作家の亡命を助けるスポンサーがいたのだ。ヘッセはナチスににらまれていたのでドイツに出版できず貧乏であった。ノーベル文学賞を貰っている。「車輪の下」は自叙伝らしい。辟易したところで喫茶店に入り屋外テラスでコーヒを飲む。7.8ユーロ。サイクリストが多く急坂を上り下りしている。最後はヘッセの生家に行く。カルフ自体が街並み保存地区のようでドイツ伝統の切妻の屋根の建築物ばかりだ。ヘッセの家も同様建築だ。1番ハードな日程をこなしてホテルへ。次は晩飯だ。駅前にケバブの店があったので入る。トルコ人がやっているようで客は庶民ばかりだ。チキンナゲット、串焼きなんか食べたいのに、ピザとサンドイッチしかないという。看板に偽りありだ。他に行くのもめんどくさい。モスレムだからアルコールはない。ピザが巨大で以後2度と食べる気が起こらなかった。腹だけは満たされたようだ。20ユーロの夕食である。口直しに喫茶店に行く。ローソクの明かりの雰囲気のある店。12.7ユーロ。ゆっくりした。忙しい1日であった。
修復中のマウルブロン修道院
ミューラッカー往きレールバス
ヘッセ博物館

本日の出費171.2ユーロ

2013年8月12日 カルフーチュービンゲン
ホテルには朝食は含まれている。昨日はろくな食事を取っていなかったのでありがたい。コーヒ、ティー、ジュース、パン、バター、ジャム、フルーツ、ソーセージ、ハム、チーズ、ミルク一通りそろっている。客は普通のドイツの庶民でペンションみたいだ。満腹して86ユーロ支払って駅へ行く。チュービンゲンへの列車はレールバスで1両だ。しかも自転車に半分のスペースを取られている。シュバルツバルドの北辺に当たるのでサイクリングを楽しむ人がいるのだ。外の景色も白樺、松なんかが多い。1時間ほどで着く。この列車では不思議と検札が無かった。チュービンゲンは結構な大きな町でバスターミナルがある。ホテル、及び空港へのバス乗り場と時刻を確認に行く。 Baden-Wurttenberg 3-Lowen-Taktのサイトの情報と全く変わらない。日本でもこのようなサイトがあるのだろうか。ロッカーに荷物を預け市内に出る。エバンゲーリッシェシュティフトというプロテスタントのの神学校、ヘッケンバウア書店が目的地だ。ネッカー川を渡る。中州は散歩道、川面には遊覧船、岸辺にはレストランがある。マウルタッシェンというドイツ風餃子を食べに行く。月曜日の昼前だというのにビールをぐびぐびやっている。ドリンクとビールとサラダも頼む。ビールは田舎くさい濁ったやつ。蜂が多く平気でピールや料理をつつきに来る。野菜が不足していたので大盛りを3人で平らげる。餃子にはミンチ肉、たまねぎ、ほうれん草なんかが入っている。結構なボリュームがある。こんなのを毎日食っていたらメタボになってしまう。ドイツ人に肥満が多い。中には歩行困難になって日常生活に支障をきたすものもいる。金のないものは腹を満たすために高カロリーの食事を取るのだろう。29ユーロの食事代。さて神学校に行く。ヘッセが入ることになっていたが叶わなかったのだ。標識がある。特に感想はない。シュティフト教会が近くにある。中に入ってみる。女性がパイプオルガンの練習をしている。教会内いっぱい音が響き渡る。前のマーケットで果物を売っている。書店に行く。ヘッセが仕方なく働いていたところ。奥まったひっそりとした書店だ。特に感想はない。チュービンゲン城に行く。大学として使われている。眺望がよい。石畳の道を歩きつかれた。アイスクリームを立ち食い。ミルクたっぷりの甘くて冷たいやつ2つが2ユーロ。駅に戻る。明日のチケットを買うことにする。窓口には多くの人が並んでいるのに、券売機は1人だけがいる。窓口では手数料を取られる。直ぐ終わるだろうと思っていたが機械になれないのか、調べているのかなかなか終わらない。ドイツ人は機械に弱いとみた。痺れを切らして別の券売機に行く、30秒で買った。30ユーロのグループ切符、名前を書くようにと指示してある。実は前日に券売機で操作を練習しておいたのだ。ホテルへは4番バスが行く。チケットを誰も見せない。乗り合わせたインド人に聞いてみると、チケットは絶対に買っておくように、検札があるとひどい目にあう。ドイツ人は機械操作を嫌うなどなど。。albblick hotelは買い物帰りの女性が道案内をしてくれた。レセプションでちょっとしたトラブル。3シングルベッドのトリプルルームを用意してないとのこと。シングルルームとダブルルームを使ってくれとのこと。料金はディスカウントしてプラス35ユーロという。とんでもない。コンファメーションを見せてホテルは約束を守れと突っぱねる。ホテルはこちらを試しているのだろう。直ぐ撤回した。2部屋用意する、追加料金は要らない、約束どおり朝食はつける。納得。1部屋儲かった。ついでにレストランがないかと聴くとないからタクシーで行けとつれない返事。たまりかねてマネージャーが出てきてスーパーならあるよと丁寧に教えてくれた。急な階段を250段おりてREWEという大型店に着いた。ビール、惣菜、果物、ハムなんでもある。12ユーロ。ホテルで大宴会。ホテルの周りは閑静な住宅街で森があり、小鳥が来て保養所みたい。熱帯医学研究所なんかもある。
マウルタッシェンを食べたレストランが川向こうに見える
城からみたチュービンゲンの町
中州から見たヘルダーリンの塔

本日の出費170ユーロ

2013年8月13日 チュービンゲンーシュツットガルトーベルリン
朝食がある。どこのホテルも同じ品揃え。キーウイ、林檎がある。たっぷりと食べよう。建物は清潔だ。年寄り客が多い。部屋の扉が2重になっている。防音のためかもしれない。廊下にも扉がある。テレビはない。冬の寒さは相当なものだろう。99ユーロ払ってバス乗り場に行く。ホーエンツオレルン城への基地であるが、ガイドツアーで少しだけ見るだけとの情報を得ていたのでパス。駅にバスで戻る。ネッカー川を渡ると着いた。州都のシュツットガルトへ列車で行く。1時間だ。ベンツの塔は駅の上にそびえている。さすがに人が多い。荷物を預けてケーニッヒ通りを歩く。新旧宮殿、宮殿広場に出る。大都会はどこも変わらない。歩行者天国になっているので歩きやすい。ブティック、レストラン、宝石店、コスメティックの店が目白押し。こじきもいる。ウンザリして駅に戻る。あまりきれいとはいえない古臭い駅。キオスクでニシンのサンドイッチを買った。5ユーロ。空港へはSバーン、乗り場が分からず迷ったが歩き倒して1番深いところにあった。15時の飛行機ゆえ1時間半前に着いた。立派な空港だ。チェックインはいたってスムース。おまけにカウンターは日本語を話す。待ち時間の間にサンドイッチを食う。塩っぱいぐちゃぐちゃのニシンにたまねぎが入っている。旨いわけがない。緑の土地の上を飛んで1時間でベルリンテーゲル空港に着いた。この空港は町から近い。ホテルは旧東ベルリンにある。2.6ユーロで切符を買う。縦4層のホームからなる豪壮な中央駅で乗り換え、SバーンでFriedrichsfelde Ostに行く。30分余。トラムM17に乗り換え。方向が分からん。駅に地図がありやっと解読する。迷わずトラムに乗る。犬を連れて3人連れの男の客が乗ってきた。われわれのスーツケースを凝視している。明らかに怪しい。こちらは隙を見せない。彼らはあきらめて下車した。検札がありチケットを見せる。不正乗車を見つければ彼の臨時収入になる。4つ目の駅のLandsberger Allee/Rhinstrasseで降りてComfort Hotel Berlinは直ぐに見つかった。空港からの行き方は何度もシミュレーションしたので迷いがない。周辺は東ベルリンにあるので何にもない。チェックインした部屋はバスタブがある、3シングルベッド。飯を食ってないのでレストランに行くが碌なものがない。スーパーが20時まで開いているのでいく。ソ連時代に作られた町はそっけないが道は広い。建物は四角の箱。トラムは町の風景になじんでいる。結構なスピードだ。女の運転手が多い。旧共産圏の遺産かもしれない。店員は英語を話さない。ビビッている。仕方ない。ボディランゲージで買い物を済ませる。16.5ユーロ。ホテルの部屋にてシャンパンで乾杯。バスタブで心行くまでくつろぐ
ケーニヒスバウ
新宮殿

本日の出費130ユーロ

2013年8月14日 ベルリンーザクセンハウゼン収容所ーポツダムーベルリン
連泊するので荷物をパッキングする必要がない。5ユーロをベッドにおいて朝食に行く。ツアー客がたくさん来ている。これだけの規模のホテルを経営するにはとにかく多くの客を入れなければならない。品揃えはどこのホテルもほぼ同じ。昼飯の分もかねて出来るだけ腹に詰め込む。ザクセンハウゼン強制収容所跡とポツダムが目的地。ABCゾーンのグループチケットはホテルには用意していないという。トラムにはないということを前日確認しておいた。仕方がないSバーンの駅まで歩くことにする。4つ駅を20分ほど歩いた。気温は日本の秋くらいで肌寒い。ドイツ人はノースリーブである。道の植え込みの花が可愛らしい。自動車メーカーがある。自転車専用道路がありすいすいと我々を抜いて行く。Friedrichsfelde Ostに券売機がある。少しもたついたが買えた。16.6ユーロ。Oranienburg 駅まで30分ほど。ベルリンの北の端だ。バスがあるが1時間に1本なので歩く。20分ほどで着く。ツアー客が多く来ている。観光名所なのだ。歩いてきたのは我々だけかも知れない。広大な敷地にインフォメーションがあり、少し歩いて収容所に行く。おなじみのArbeit macht frei「労働は自由をもたらす」というスローガンのある扉から入る。森をユダヤ人を使って平地にして収容所を建てた。人体実験、ガス室などをやったらしい。生々しい写真は一つも無く、迫力に欠ける。慰霊塔が立派だ。10万人が殺されたらしい。逃亡者を監視する塔があり銃を持ったナチスが容赦なく撃ち殺したのだろう。平屋建ての建物がたくさんある。80年ぐらい前のことなので建て直している。あまりにも広いので歩きつかれた。腹が減ったので、駅近くのベトナム料理店でランチとする。ワンタン、トムヤム、グリーンカレーなどで26ユーロ。ドイツ料理よりも淡白であるがスープのだしが効いていないので思ったほどではない。ポツダムに行く前に重要な仕事が残っている。ベルリンからフランクフルトへの切符を買ったが当該列車が時刻表にないので乗車当日ではうろが来る。オフィスに行って確かめねばならない。日本出発前から気になっていた。こちらに落ち度がないから再発行なり払い戻しなり何らかの手続きをしてもらわなければならない。結構トラブルがあるらしく列が出来ている。そんなにも待たないで順番が来た。事情を説明する。あっさりしたもので列車はキャンセルして運行していないとのことである。運行していないのに切符を売ったのはドイツ鉄道のミスであり、どうするかとじっくり観察することにした。再発行というかワンランク上のICE列車の切符発行手続きをやってくれた。サインを貰ってチケットオフィスに行くと10分ほど待って新しい切符を手に入れた。お金は一切払っていない。これで安心。結構疲れた。さてポツダムのサンスーシ宮殿に行くつもりであるが興味がわかない。切符がもったいないからSバーンで南の端まで行くことにする。ベルリン完全制覇。ポツダムは東ドイツだったところで結構な都会だ。トラム、バスなんかが走っている。ターフェル川をわたる。サンスーシは少し離れているので行かない。遊覧船が運航している。カルフ、チュウビンゲンなんかでも遊覧船を見た。水は決してきれいでない。再びベルリンに戻る。長女推薦のレストランに行くのだ。Lindenbrauというソニーセンターの中にある。S1で直行できる。一見の客ばかりで混んでいる。ステーキ、ソーセージ、シュニッツエルなんかを注文する。日本語メニューもある。ステーキは肉が悪い。ソースでごまかそうとする。ソーセージは美味でない。酢漬けキャベツは酸っぱすぎて塩辛い。シュニッツエルはディープフライでないのでパサパサ。こんな料理を出すようではリピーターはこない。味は2流で値段は1流だ。66.5ユーロ。ホテルコンフォートに戻る。いよいよドイツも終わりに近づいてきた。枕銭はきっちりとなくなっている。パッキングをする。 
労働は自由をもたらす
慰霊塔
ポツダムのトラム

本日の出費110ユーロ

2013年8月15日 ベルリンーペルガモン博物館ーフランクフルト
バイキングの朝食を取りチェックアウトする。145ユーロ。コンフォートホテルはチェーンホテルで日本にもある。東ベルリンにあるので値段は高くない。グループチケットABは16.2ユーロ。単品で買ったほうが安いかもしれないが面倒くさい。慣れたコースで中央駅に行き荷物をロッカーへ入れる。列車は14時発で現在10時前。ペルガモン博物館に行く。シュプレー川を越える。おなじみの遊覧船が汚い水を行き来している。入場券売り場は長蛇の列。ルーブル美術館を思い出した。ペルガモン博物館のみのチケットもあるはずなので調査する。14ユーロでこちらはもっと長い行列。あきらめて18ユーロの共通券を買う。3人で54ユーロぼったくりだ。中に入る。大英博物館、カイロの考古学博物館をごっちゃにした感じ。やたらと石ばかり展示してある。アッシリア、バビロニアなど。値段が高すぎる。ドイツに来てここに来なかったら一生後悔する。広すぎて訳がわからん。次に新博物館、ボーテ博物館にも行く。絵画、彫刻、骨董品、書物なんかいっぱい展示してあって見るのもいやになってしまう。博物館が集中しているので世界遺産だ。中央駅に戻りICEを待つ。定刻どおり入線して発車。座席指定してあるが混んではいない。緑の大地を駆け抜ける列車は気持ちがよい。ドイツ最高の列車らしいが新幹線よりも遅い。車内のトイレは気持ちよい。乾燥機まである。フランクフルトには定刻どおり到着。ホテルエベレストへの道を探す。頭に入れてあるので直ぐに標識を見つけた。たどっていくだけでホテルにチェックイン。普通の人が住む住宅街にそれはある。名前からしてネパール人が経営しているらしい。英語に訛りがある。晩飯を食いに出かける。10分ほど歩くとマイン川に出る。遊覧船がいる、水は汚い。レストランは結構ある。決定するのが難しい。適当に入る。なかなか決まらない。ウエイトレスが何回も来てせかせる。スープ、ビフテキ、パスタを注文する。当たりだ。オニオン、トマトスープのだしが効いている。熱々が深いスープ皿に入っている。肉の質がよい。カルボナーラのソースがよい。ラザニアのグラタンがよく焼けている。ドイツ旅行で最高のレストランだ。値段は50ユーロ妥当だ。帰途スーパーREWE に立ち寄った。店員は「アリガト」「サヨナラ」を知っていた。楽しかった旅行もこれでおしまい。センチメンタルな感じ。明日は11時25分発だから2時間前にはチェックインしときたい。
ペルガモン博物館
沿線風景

本日の出費270ユーロ

2013年8月16、17日 フランクフルトーアブダビーセントレア
7時起床して朝食後出発。中央駅は直ぐそば空港までのチケットは12.75ユーロ、単品にする。結構な値段だ。空港はドイツ一だけあってやたらと広い。チェックインしてお土産なんかを買うと時間がすぐ過ぎる。セキュリティチェックがきびしくやたらと時間を食う。ブザーが鳴りっぱなし。こんなことは今まで無かった。テロを警戒しているのかも。エティハド航空は時間通り出発して時間通りにアブダビに着き、時間通り乗り換えて時間通りセントレアについた。日本は暑い。15度の差がある。
Sバーン駅

本日の出費92ユーロ