水田春雄 「国際太極拳導師学院」について |
松川裕美 |
国際太極拳導師学院4月から開校ということですが、まずこの学院の概要から教えていただけますか。 |
水田春雄 |
はい、当学院は古来より続く太極拳を様々な角度から学び、専門の指導者を育て、これからの高齢化社会に役立てようと設立されました。 |
松川裕美 |
はい。 |
水田春雄 |
高齢者がどんどん増えていく、これからの社会を支えるためには、自分自身の健康を自分自身で守る そのような手段を持つ必要があります。そのためには体操としての太極拳もいいですが、より深い「リラックス」を追及し、神経を磨いて、脳や内臓を活性化する昔ながらの太極拳を普及させていきたいと思いました。 |
松川裕美 |
はい。 |
水田春雄 |
私は中国にある「中国国家医学気功教育基地」という所で太極拳を学びました。この「中国国家医学気功教育基地」の太極拳というのは、中国政府が50年代にこの基地で、気功だけでなく、太極拳でも健康に役立てようと考えました。そこで当時北京の代表で全国の太極拳チャンピョンとなった李経梧先生を招くこととなりました。李経梧先生は中国で初めて24式太極拳の動作を撮影し、全国の指導者の模範となった方です。 それ以来24式太極拳の代表者として、亡くなるまで、約40年にわたり「気功教育基地」で太極拳を伝えてきました。私も、李先生の太極拳を実際に見てから、すばらしさに感動して、夢中になって修行して参りました。この地で数万人が太極拳を学んで、健康を取り戻してきました。 |
松川裕美 |
そうですか。 |
水田春雄 |
私は、日本でもこの太極拳が必要だと感じて、熱く気功教育基地に訴えました。そして現在李先生の弟子で後継者でもある教育基地主任の「馮益建」先生を名誉学院長として迎え、国際太極拳導師学院を設立することができました。ここには学院のほかに、蘇麗太極拳ヨガスタジオと気泉鍼灸治療院も一緒にございます。 |
松川裕美 |
なるほど、鍼灸院とか学校、スタジオなどが一体となった施設になっているんですね。 |
水田春雄 |
はい、そうです。 |
松川裕美 |
「国際太極拳導師学院」主なクラスと内容を教えてください。 |
水田春雄 |
現在、全世界で24式太極拳が最もポピュラになっています。1億5千万人以上の方ができるそうです。当学院ではこの24式太極拳を主に学んでいきます。授業内容を簡単に説明しますと、24式太極拳の動作や理論・授業の進め方 ストレッチなどの基礎作り、太極拳関連の中国語そして太極拳の流派・歴史・人物、身体の構造・経絡・ツボまで太極拳をしっかりと深く学んでいきます。 |
松川裕美 |
なるほど。太極拳の動きだけではなく、様々な学びがあるんですね。 |
水田春雄 |
そうなんです。ですので、そういうものを含めて教える手段と方法を身につけて、自信と責任を持って伝えることができる指導者を育てていきたいと思います。 |
松川裕美 |
はい。その導師になるためのクラスなんですけども、どれくらいの時間や期間を要するものなんでしょう。 |
水田春雄 |
当学院では、午前のクラスと夜のクラスというのもあるんです。午前は(月水金)の9時から11時まで。夜クラスは(月木金)7時半から9時半までとなっております。 |
松川裕美 |
週3回、2時間ずつ学んでいくことになるんですね。 |
水田春雄 |
そうですね。特に夜は会社帰りの方も学べる時間帯に設定しましたので、是非お越しいただきたいですね。 |
松川裕美 |
はい。そしてゆったりコースのほうは一年間を通して学ぶことになりますが。 |
水田春雄 |
標準コースはですね、週に3回、月に12回なんですね。それに対してゆったりコースは月に6回のペースで行います。 |
松川裕美 |
半分の時間になっているわけですね。 |
水田春雄 |
そうですね。 |
松川裕美 |
そして、さらに中級、上級というクラスも設定されているそうですね。 |
水田春雄 |
そうですね。こちらのクラスを卒業して、より深く学びたい方のためにも中級、上級というクラスを設定しました。 |
松川裕美 |
はい。この「国際太極拳導師学院」で導師のクラスを卒業された方・卒業生には特典があるそうですが? |
水田春雄 |
そうなんです。当学院の卒業者に限り、「中国国家医学気功教育基地」にて直接、気功教育基地公認の指導者試験を受けることができます。 |
松川裕美 |
それは、中国まで出向いて行って、そこで試験を受けるということなんですか。 |
水田春雄 |
そうですね。または「馮益建」先生に日本にお越しいただいて、そこで受けることもできます。 |
松川裕美 |
なるほど。 |
水田春雄 |
もちろん卒業者は、受かるレベルに達するよう、指導してまいります。 |
松川裕美 |
はい。 |
水田春雄 |
5年間、いつでも好きな授業にだけ、無料で再受講をすることができます。 |
松川裕美 |
あ、無料で再受講ですか? |
水田春雄 |
復習と再確認ができ、レベルアップにも繋がって、卒業後きっちりとアフターサービスもしていきたいと思います。 |
松川裕美 |
なるほど、すばらしいシステムですね。 |
水田春雄 |
はい、ありがとうございます。 |
松川裕美 |
そして卒業された皆さんなんですけれども、様々な活動の場というのが考えられるのですが? |
水田春雄 |
もちろん、太極拳の指導者として活躍してほしいと思います。当学院と同系列の蘇麗太極拳ヨガスタジオや太極養身会でクラスを持ったり、支部を開いたりと太極拳を広める活動を是非していただき、社会に貢献をしていただけたらうれしく思います。 |
松川裕美 |
あの、太極拳を習得することで本人の健康にも繋がる。また、高齢者の方に指導するということで、地域の活性化、あるいは人々のコミュニケーションをとったりと、色々な活躍のというの場が広がっていきそうですね。 |
水田春雄 |
そうですね。 |
松川裕美 |
さて、その「国際太極拳導師学院」の入学方法、入学日などを教えていただけますか? |
水田春雄 |
入学日ですが、毎月の最初の授業日となります。当学院では、先着順で受け付けております。年齢や学歴は問いません。申し込みはメールや電話にてお問い合わせをいただければ、「入学申込書」をお送りいたします。 |
松川裕美 |
4月に開校ということなんですけれども、今後の意気込みをお聞かせいただけますか? |
水田春雄 |
太極拳はですね、生涯できる仕事としてとても魅力的だと思います。私の生徒さんでも定年後の生活を楽しく、充実させるために太極拳の指導者になりたいという方もいらっしゃるんですね。これから高齢化社会が進むにつれて、時代が太極拳を必要としてくる。私はそう思っております。生きがいと健康と元気を与えられたらなあ、と心から思っています。年齢は自然ととっていきますが、精神力はまだまだ成長できるはずです。 |
松川裕美 |
はい。 |
水田春雄 |
また、太極拳はとてもすばらしい交流のツールだと思います。仲間をたくさん作り、生活や心を豊かにしていけたら人や社会も元気になっていくのではないかと感じています。 |
松川裕美 |
はい。また見学などのご希望の方は? |
水田春雄元 |
はい、開校してから随時見学していただけます。 |
松川裕美 |
本格的に太極拳を学びたいという方は、是非「国際太極拳導師学院」へお問い合わせ、または見学などにもお出かけいただけるといいですね。今日はありがとうございました。 |
水田春雄 |
ありがとうございました。 |
太極扇の振り付けと演舞指導 |
AHAHA本舗 「踊るショービジネス・FINAL(ファイナル)〜満月ダンス御殿の花嫁」全国公演の洋曲にのせた太極扇の振り付けと演舞指導をしました。かっこいい動きと洋曲がマッチし、いい仕上がりになりました。唯一笑いなしの真面目な演目となったそうです。 |
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雑誌wedgeの記事 |
「エコノミー症候群の簡単予防法」について紹介。 |
4月14日から発生している熊本地震。車中泊や避難所でも狭いスペースしか確保できない避難者が多く、エコノミークラス症候群(急性肺血栓症)の発症が心配されている。鍼灸師であり太極拳指導者でもある気泉鍼灸治療院院長の水田春雄先生を訪ねた。
東洋医学では、身体を構成する「血」と「気(東洋医学では“生きるためのエネルギーの源”と定義)」をあわせた「気血」と呼ばれるものの巡りを診察し、病気の前段階で出る症状、東洋医学では「未病」という状態から治療していきます。
エコノミークラス症候群の場合、未病の症状として、まず顔や足がむくみ、足のだるさがでます。さらに進むと、イライラが収まらない、胸が詰まったような感じがして呼吸がしにくい、ためいきやゲップが頻繁に出る、そして寝つきが悪くなる、眠れない、食欲がない、といった症状が広がっていきます。
それにより、精神的苦痛も現れます。「エコノミークラス症候群」になる前に、治そうというのが東洋医学でいう「治療」です。狭いところに長時間いると、呼吸が浅くなり、身体が緊張します。これが未病を引き起こすので、まずはこの状態を解消し、気血(血流)の流れをよくする運動をご紹介します。狭いスペースでもできますよ。狭いところに長時間いると、呼吸が浅くなり、身体が緊張します。
例えば日常生活の中で、エコノミークラス症候群予備軍になりやすいのは長時間パソコンで作業する人です。ずっと座って同じ姿勢で長時間作業するのは、狭いところに閉じこもっているのと変わりません。
最近、私の治療院では、エコノミークラス症候群の未病にあたる足のだるさ、内腿の痛みを訴えてくる患者さんが多くなっています。他にもたくさんありますが、長距離バスやトラック、タクシーの運転手さんなども注意した方が良いですね。
東洋医学では、先に述べた通り「気血の巡り」の状態を診ます。「気血の巡り」が良いほど健康体です。気血を集めて全身に巡らせる手段として太極拳があります。
これが未病を引き起こすので、まずはこの状態を解消し、気血(血流)の流れをよくする運動をご紹介します。 |
足上げ(1)
@椅子に深く腰掛けます。座るときは、しっかり骨盤を立てます
A足首の力を抜いて、膝をゆっくり上に上げます
B上げられるところまで上げます(骨盤が傾かないように気をつけます)
Cゆっくり足を下ろします
これを左右8回ほど行います。
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足上げ(2)
次はこの足上げの応用で、膝に手を添えて足を上げます。
ポイントは、足の裏で天井を蹴る意識を持って膝を伸ばし、踵を蹴り上げ、つま先を鼻に向けることです。そうすることで、足の裏の筋が伸びる上、気血の流れが良くなります。こちらも左右8回行います。
どちらの体操も、足を上げる・下げるをゆっくり行うと、足に意識が向き気血の巡りがよくなりますので、急いで足を動かさないように注意してください。
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東洋医学では、身体の緊張をとり気血をよくする治療として、鍼灸や按摩などを用いますが、太極拳も技を行う時に、身体の力を抜いて全身に気血を行き渡らせるというのが基本なので、同じ効果があります。
例えば、太極拳の基本の構えにあたる「起勢(きせい・チーシー)」は、ここで言う丹田に気をまとめる動きになります。
起勢は息を吸いながら両手を肩の高さまで上げ、息を吐きながら腰の力を抜いて股関節の横まで下げる。このとき、吸った息が丹田に溜まるように意識して行います。 |
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まとめた気血は、どうやって身体の隅々まで送るのでしょうか?
腰と股関節の力を抜き、腰を沈めた状態で体重移動と腰を左右に回して気血を巡らせます。これは太極拳の技「雲手(うんしゅ・ユンショウ)」という技で、ポイントは骨盤を立てて腰をしっかり横を向くまで回すことです。
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ゆっくりとした動きは、呼吸がゆっくりとしていないとできません。呼吸は心の表れなので、ゆっくりと呼吸している時は、心が鎮まっている状態にあります。つまり、ゆっくりとした動きには心を鎮める効果があります。普段、この呼吸を練習するだけでも、心身はずいぶん違うでしょう。
このような心を鎮める手段を持っていると、何かで慌てても、冷静さを取り戻して物事に対応できます。またゆっくりとした呼吸は、不安でいっぱいな時に気持ちを楽にする効果もあります。エコノミークラス症候群の予防だけでなく、メンタル面を強くする訓練にもなります。ただ身体を丈夫にするだけでなく、同時にメンタル面にもアプローチするというのも東洋医学の考えです。
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