信仰にしっかり踏みとどまって、悪魔に抵抗しなさい。
                              (ペトロの手紙一59 

 信仰生活は悪魔との戦いである。この戦いを回避したのでは、神から与えられる本当の平安や喜びも中途半端なものになってしまう。では、悪魔とどのように戦えばよいのか。
 聖書はまず、「身を慎んで目を覚ましていなさい」と勧める。「身を慎む」とは、酔わずに冷静でいること。悪魔と戦う時には、いきり立って騒ぐのではなくて、神に信頼することによって、平常心でいることが大切である。それは祈ることに結びつく(47参照)。「目を覚ましていなさい」(8)とは物事をしっかりと見ることで、神を見失わず、神と向き合っているなら、悪魔のどのように巧妙な働きかけがあっても惑わされることがない。(556参照)
 次に、標記のように勧める。ここでは悪魔の働きかけに対して、信仰の立場に立って抵抗することが求められている。しかしそれは、暴力的手段や、熱意とか信念や主義の力によってではなく、パウロが「悪魔の策略に対抗して立つことができるように、神の武具を身につけなさい」(エフェソ611)、「救いを兜としてかぶり、霊の剣、すなわち神の言葉を取りなさい」(同616)と言うように、神に信頼する信仰の力で戦うのである。
 それでも、私たちだけでは悪魔の力に抵抗しきれないかもしれない。しかし、この戦いは孤独な戦いではなく、「信仰を同じくする兄弟たち」(9)と共に戦うのであり、何よりも神が共に戦ってくださる。そして、次のような約束が与えられている。「あらゆる恵みの源である神、すなわち、キリスト・イエスを通してあなたがたを永遠の栄光へ招いてくださった神御自身が、しばらくの間苦しんだあなたがたを完全な者とし、強め、力づけ、揺らぐことがないようにしてくださいます。」(10
 聖書は最後に、再度、「恵みに踏みとどまりなさい(12)と勧める。これは、受けている苦難から逃げ出すのでなく、そこに踏みとどまることが、恵みに踏みとどまることになるということである。悪魔との戦いから逃げることなく、信仰に踏みとどまって抵抗するなら、神のまことの恵みを体験することが出来るのである。

主日礼拝説教<要 旨> 2013年12月29日  山本 清牧師 

 聖  書:ペトロの手紙一 5:8−14 説教題:「信仰に踏みとどまって」 説教リストに戻る