序.ブラックシアターの話とイエスさまのお言葉

さて皆さん、今日のブラックシアターでは、馬小屋でお生まれになったイエスさまのところに遅れてやって来た羊飼いと博士がいました。そんな人がいたことは、聖書には書かれていないのですが、実は、このお話は、イエスさまが大人になってから人々にお話しになったことにつながっているのです。どうつながっているのかをお話しします。

1.遅れてきた羊飼い/良い羊飼い

まず、羊飼いについてですが、ある時イエスさまは、こんなお話しをされました。
 「あなたがたの中に、百匹の羊を持っている人がいて、その一匹を見失ったとすれば、九十九匹を残して、見失った一匹を見つけ出すまで捜し回らないだろうか。そして、見つけたら、喜んでその羊を担いで、家に帰り、友達や近所の人々を集めて、『見失った羊を見つけたので、一緒に喜んでください』と言うであろう。」(ルカ1516
 
羊飼いというのは、自分の羊をとても大切にします。もし迷子にでもなった羊がいたら、見つけ出すまで必死になって捜します。今日のお話に出てきた羊飼いのベンも、勝手に町へ行こうとしていなくなったチロを捜しに行きましたね。そんなふうにとても羊のことを大事にする羊飼いのことをイエスさまがお話になったのは、イエスさまがそんな羊飼いに似ておられるからです。私たちはイエスさまの大切な羊なのです。私たちは、チロのように、時々勝手なことをして、イエスさまのところから離れて行ってしまうことがあります。そんな私たちをイエスさまは羊飼いのように必死に探して、救い出してくださるのです。イエスさまがお生まれになったのは、そのためなのです。
 イエスさまはまた、こう言われました。「わたしは良い羊飼いである。良い羊飼いは羊のために命を捨てる。」(ヨハネ1011)良い羊飼いというのは、自分が狼に襲われるとか、崖から落ちて命を失うようなことがあっても、羊を助けます。そのようにイエスさまは私たちが悪魔の手にかからないために、私たちの代わりに、御自分が十字架に架かって死んでくださいました。クリスマスというのは、そういうイエスさまがお生まれになった日なので、こうしてお祝いするのです。

2.遅れてきた博士/小さい者の一人にする

今日のお話しで、もう一人遅れて来たのは、四人目の博士のアルタバンでした。このアルタバンのお話しとつながる、もう一つのイエスさまのお話があります。
 イエスさまは、十字架にお架かりになった後、三日目に復活されましたが、やがて天に昇られました。そのとき、もう一度私たちの所に来てくださると約束して天に昇られました。そのもう一度来てくださる日のことについて、イエスさまはこんなお話をなさいました。
 
「人の子(これはイエスさまのこと)は、栄光に輝いて天使たちを皆従えて来るとき、その栄光の座に着く。そして、すべての国の民がその前に集められると、羊飼いが羊と山羊を分けるように、彼らをより分け、羊を右に、山羊を左に置く。そこで、王は右側にいる人たちに言う。『さあ、わたしの父に祝福された人たち、天地創造の時からお前たちに用意されている国を受け継ぎなさい。お前たちは、わたしが飢えていたときに食べさせ、のどが渇いていたときに飲ませ、旅をしていたときに宿を貸し、裸のときに着せ、病気のときに見舞い、牢にいたときに訪ねてくれたからだ。』・・・『はっきり言っておく。わたしの兄弟であるこの最も小さい者の一人にしたのは、わたしにしてくれたことなのである。』」 (マタイ253140
 
このお話しでイエスさまが教えられていることは、困っている人を助けることは、イエスさまのためにしたことになるということです。
 
アルタバンは、用意した宝物を一つも幼子イエスさまにお献げできませんでしたが、死にかかっていた男を助け、赤ん坊が殺されそうになっていたのを助け、奴隷にされそうになった女の人を助けたことを、私にしてくれたことになるのだと言ってくださるのです。そして、イエスさまはそのことを、宝石や真珠などの宝物をお献げすること以上に喜んでくださるということです。

結.遅れて来ても喜んでくださるイエスさま

 羊飼いのベンや博士のアルタバンは、他の羊飼いや博士よりも遅れて来ましたが、それは、なまけていたので遅れたのではなくて、ベンは小羊のチロを捜していたからですし、アルタバンは困っている人たちを助けていたからです。イエスさまは、そんな羊飼いや博士が遅れてでも馬小屋にやって来てお祝いしたことを、とってもお喜びになったはずです。
 
私たちは、この羊飼いや博士のように、イエスさまにお献げする宝物は何も持っていなくても、こうして、救い主イエスさまのお誕生をお祝いすることを、イエスさまはとても喜んでくださるのです。そしてイエスさまは、クリスマスのときだけでなく、日曜日にはいつも教会に来て、イエスさまのお話を聴く者たちのことを、とても喜んでくださいます。
 
お祈りしましょう。 

祈  り

イエスさまの父なる神様!
 
今日のクリスマスの礼拝に、私たちをお招きくださって、イエスさまのお誕生をお祝いすることが出来ましてありがとうございます。
 
私たちは、イエスさまにお献げできるような立派なものを持ち合わせていませんが、そんな者でも、こうしてクリスマスの礼拝に来たことをイエスさまは喜んでくださることを知りました。
 
どうか、これからも、日曜日の礼拝に来て、イエスさまのお言葉を聞き、イエスさまに喜んでいただける者になることができますように。また、困っている人を助けることができる者になれますようにして下さい。
 イエス・キリストのお名前を通してお祈りします。アーメン。

米子伝道所 クリスマス合同礼拝説教<全原稿> 2013年12月22日  山本 清牧師 

 聖  書:マタイによる福音書 2:1−12
 説教題:「
遅れてやってきた羊飼いと博士」         説教リストに戻る