サマリアの女が水を汲みに来た。イエスは、「水を飲ませてください」と言われた。         (ヨハネによる福音書4:7)

 人と人との出会いは、人生を大きく変える。そこには、人間の思いを超えた神の御手が働く。サマリアの女と主イエスの出会いの物語には、私たちが主イエスと出会うときの道筋が描き出されている。
 主イエスがサマリアを通られたとき、正午ごろの暑い時間に、ヤコブの井戸で、水を汲みに来た女性と出会った。女性は人目を忍ぶため、わざわざ町から遠いこの井戸に、しかも暑い昼の最中にやって来た。主イエスとこの女性との対話は4つの段階を経て、彼女を命の深みへと導かれる。
 対話は、主イエスの「水を飲ませてください」という言葉から始まる。サマリア人はユダヤ人から蔑視されていたのに、主イエスの方からその隔てを乗り越えられた。これが第1のこと。
 次に主は、「もしあなたが、神の賜物を知っており、また『水を飲ませてください』と言ったのがだれであるかを知っていたならば、あなたの方からその人に頼み、その人はあなたに生きた水を与えたことであろう」と言われ、単なる水の話ではなく、信仰的な次元へと彼女を導かれる。彼女が本当に必要としているのは、水ではなく、渇くことのない命の水である。主イエスは、この女性を救おうとして言葉をかけておられる。主は私どものためにも、このようにして出会ってくださる。これが第2のこと。
 次に主は、突然話題を変えて、「行って、あなたの夫をここに呼んで来なさい」と言われた。主は、この女性が誰にも触れられたくない秘密(心の闇)に踏み込んで来られた。主との出会いとは、「このお方は私を知っておられる」ことを知ることである。これが第3のこと。
 こうして、サマリアの女は、これまでの生き方を変えられ、心が礼拝へと向かわせられる。主イエスに知られていることを知った者は、礼拝へと導かれる。これが第4のことである。
 主イエスは、このように、私たちが気づかないうちに、私たちの心のうちに入って来てくださる。そして、御言葉をもって、渇いた魂を潤してくださる。私たちは、この主イエスに心を開くとき、そこに平安が生れる。
1016日 石束岳士牧師による特別伝道礼拝説教より=文責・山本)

米子伝道所特別伝道礼拝説教<要 旨> 2011年10月16日  石束岳士牧師 

 聖  書:ヨハネによる福音書4:1−26
 説教題:「命を得させる対話」
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