ローマからは、兄弟たちがわたしたちのことを聞き伝えて、アピイフォルムとトレス・タベルネまで迎えに来てくれた。パウロは彼らを見て、神に感謝し、勇気づけられた。 (使徒言行録2815

 パウロが乗っていた船は暴風に襲われて難破したが、神から与えられたローマ行きの使命は潰えることなく、全員マルタ島に上陸した。
 そこでまた、パウロは、蝮(まむし)に絡みつかれる災難に遭遇した。はじめ親切にもてなしてくれた住民も、それを見てパウロに躓いた。だが、パウロは何の害も受けなかったので、こんどは彼を神様扱いにした。真の神が知られていないところでは、すぐに迷信が頭をもたげるが、これはパウロに蝮の毒を制する神的な力があったのではなく、神がパウロの命を守られたのである。パウロは更にこの島で、長官の父親をはじめ病人たちに手を置いて癒した。これは、パウロを生かした神の力が、彼を通してマルタ島の人々にも及んだのである。このことは、キリスト者に神から与えられた新しい命が、周囲の人々にも及んで行くことを物語っている。
 マルタ島で冬を過ごしてから、パウロたちはイタリア半島のプテオリに入港し、その町で見つけた兄弟たちと、互いに神の導きを語り合って交流した。そのあと、陸路ローマに向かったが、ローマの兄弟たちが遠くまで迎えに来てくれた。こうして「ぜひ会いたい」(ロマ111との長年の念願がかなったのであるが、そのことを「神に感謝し、勇気づけられた」15節)と記す迎えに来た兄弟たちに感謝したのは当然であるが、それ以上に、長い間の労苦や危険な旅の間も守って下さった神の恵み全体に対して感謝したのである。またパウロは、ローマの状況について一抹の不安を抱いていたが、兄弟たちが困難な中で戦っている様子を聞いて、神が彼らに勇気を与えておられることを知って、パウロも勇気づけられたのである。こうして、「あなたがたのところで、あなたがたとわたしが互いに持っている信仰によって、励まし合いたい」(ロマ112との願いが、神の導きによって実現したのである。

米子伝道所主日礼拝説教 要 旨            2008年2月10日 山本 清牧師 

 聖  書:使徒言行録28:1−16
 説教題:「神に感謝」                
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