そこで、意見が激しく衝突し、彼らはついに別行動をとるようになって、バルナバはマルコを連れてキプロス島へ向かって船出したが、一方、パウロはシラスを選び、兄弟たちから主の恵みにゆだねられて、出発した。そして、シリア州やキリキア州を回って教会を力づけた。                    (使徒言行録153941

 パウロとバルナバは、第一回伝道旅行から帰ってしばらくしてから、「前に主の言葉を宣べ伝えたすべての町へもう一度行って兄弟たちを訪問し、どのようにしているかを見て来ようではないか」(15:36)ということで意見が一致した。しかし、前に途中で二人から離れてしまったマルコを連れて行くかどうかで、意見が激しく衝突して、別行動をとることになった。<主の恵みによって救われる>という信仰の基本的なところでは一致し、異邦人へ福音を伝えたいという思いは同じであったが、伝道の実際的な判断は、それぞれの生い立ちや性質で異なった。
 結果的には、バルナバはマルコを連れて、故郷のキプロス島へ向かい、パウロはエルサレム教会で指導的な立場にいたシラスを選び、さらに、リストラではギリシア人の父とユダヤ人の母との間に生まれたテモテを連れて行くことにして、はからずも二組の伝道旅行が実現することになるのである。「こうして、教会は信仰を強められ、日ごとに人数が増えていった」(16:5)のである。
 教会の中の意見の対立は、決して望ましいことではなく、時には教会を分裂させたり、力を弱めることになるが、神は、人間の異なった判断を、両方とも生かしてくださることがある。マルコもテモテも、よい働きをする人材に育つことになるし、福音はヨーロッパへも伝わることになる。人間の判断が異なり、人は分裂しても、教会は分裂しない。まして神の御計画が分裂することは決してない。

米子伝道所主日礼拝説教 要 旨              2007年3月18日 山本 清牧師 

 聖  書:使徒言行録15:36−16:5
 説教題:「主の恵みにゆだねられて」              
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