聖霊とわたしたちは、次の必要な事柄以外、一切あなたがたに重荷を負わせないことを決めました。    (使徒言行録1528     
 異邦人の改宗者にも割礼を受けさせるべきか否かという問題で開かれた使徒会議は、ペトロが自らの体験に基づいて「わたしたちは、主イエスの恵みによって救われているのですが、これは、彼ら異邦人も同じことです」と述べ、ヤコブが聖書の言葉に基づいて、「神に立ち帰る異邦人を悩ませてはなりません」と述べたことで、方向が示された。
 会議の決定は、アンティオキア教会から来ていたパウロやバルナバと一緒に、エルサレム教会から選ばれたユダとシラスを派遣することと、彼らに手紙を託すことであった。
 その手紙の文面(15:2329)を見ると、エルサレムの「使徒と長老たちが兄弟として、」「異邦人の兄弟たちに挨拶いたします」(23)とあって、同じ主の救いにあずかって、一つの教会に属する者とされた兄弟姉妹という思いが込められており、また、会議では「満場一致で決定した」(25)ことが強調されているが、それは会議に連なった人間だけの判断の一致ではなく、標記にあるように聖霊に導かれた一致なのである。
 その決定は、異邦人に対して、異教的な儀式や習慣から離れるという最小限の事柄以外、割礼を施すことや律法を守ることなど一切の重荷を負わせないというものであった。救いは主の恵みによる罪の赦しから出発するのであって、「行い」が先行しなければならないのではない。
 現代の世の中の乱れが嘆かれ、教育の改革が叫ばれているが、大切なことは、過ちを赦してくださるお方がおられることを知ることであり、そこから、規則づくめで縛るのではない、自由な正しい生き方が生まれて来る。神はわたしたちの罪を厳しく審くお方であるが、自分の過ちを悔い改める者を、キリストのゆえに赦してくださるお方である。使徒会議の決定は、そのような主の恵みを確認したのである。

米子伝道所主日礼拝説教 要 旨              2007年3月11日 山本 清牧師 

 聖  書:使徒言行録15:22−35
 説教題:「キリストの名のために」              
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