集まった人々は、「神の声だ。人間の声ではない」と叫び続けた。するとたちまち、主の天使がヘロデを撃ち倒した。神に栄光を帰さなかったからである。           (使徒言行録122223   

 主イエスが誕生したとき、東方の占星術の学者たちからユダヤ人の王が誕生したと知らされたヘロデ大王は、二歳以下の男の子を一人残らず殺させるという暴挙を行なった。彼は自分の栄光を守るために、幼子たちを犠牲にした。――だが、主の天使がヨセフに現われてエジプトへ逃れるように告げたので、主イエスは殺されなかった。
 ヘロデ大王の孫、ヘロデ・アグリッパ一世も、ユダヤ人の歓心を買い、自分の栄光を高めるために、使徒ヤコブを殺害し、ペトロも殺そうとして捕えた。――だが、主の天使が厳重な監視下にあったペトロを解放した。
 自分の栄光を求めた二人のヘロデ王の罪は、私たちの罪でもある。私たちも自分の栄光を求めるために、人に平気で迷惑をかけたり、いやな思いをさせたりしてしまっている。それだけではなく、自分の栄光のために、神の栄光を利用しようとさえする。
 ティルスとシドンの住民は、ヘロデ王の支配地域から食糧の供給を受けていたが、王の機嫌を損なったので、和解を求めていた。ある祝祭日にヘロデ王がきらびやかな服を着けて演説したとき、彼らは王にへつらって標記のように叫んで、神ならざる者に栄光を帰した。ここにも人間の罪が表れている。ヘロデは、その声を遮ることもなく、得意になっている。――だが、この時も主の天使がヘロデを撃ち倒した。自分の栄光を求めて、神に栄光を帰さなかったので、神の審きを受けたのである。
 神は、人間の罪が救いの歴史を曲げようとするときに、天使を遣わして御心に沿った救いの歴史へと引き戻されたのである。いかなる権力者も、神に栄光を帰さない者は撃たれ、救いの歴史を曲げることは許されない。そして、「神の言葉はますます栄え、広がって行く」(12:24)のである。

米子伝道所主日礼拝説教 要 旨              2006年12月31日 山本 清牧師 

 聖  書:使徒言行録12:20−25
 説教題:「神に栄光を」                  
説教リストに戻る