「神が清めた物を、清くないなどと、あなたは言ってはならない。」                (使徒言行録10:15)

 神は異邦人伝道を進めるために、異邦人である百人隊長のコルネリウスに天使を送って、幻によって、ヤッファに滞在中のペトロを招くように命じられた。
 一方、異邦人に福音を伝えるべきペトロには、克服しなければならない課題があった。そのために神は、大きな布のような入れ物に、あらゆる獣、地を這うもの、空の鳥が入っている幻を示し、「屠って食べなさい」と言われた。旧約聖書の律法によれば、汚れた動物と清い動物が区別され、汚れたものは食べてはいけないとされていた。それは、異邦人と食事を共にすることで、異邦人の生活習慣に染まり、偶像礼拝に陥らないためであった。ペトロは「主よ、とんでもないことです。清くない物、汚れた物は何一つ食べたことがありません」と答える。だが、元々、食べ物が人を汚すのではないことは、主イエスも指摘された(マルコ7:15)。天からの声は標記のように告げて、ペトロを古い律法に基づく差別を越えることへと導かれる。それは、単に食べ物に関する律法の束縛からの解放を告げるだけではない。異邦人自体も、神が清め給うならば、汚れていないと認めることに通じる。神が救おうとされた者は、誰も救いから洩れることはないのである。私たちの周囲で、私たちが接するすべての人が、救いの対象であり、伝道の対象である。ペトロをはじめとする初代教会は、この幻を通して、異邦人伝道への大きな道が開かれることになったのである。

米子伝道所主日礼拝説教 要 旨              2006年11月5日 山本 清牧師 

 聖  書:使徒言行録10:1−16
 説教題:「神が清めたもの」                   
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