VHDL開発ツール(QuartusU)の使用法 (その4)
− シミュレーション @ 「波形エディタ」 −
井澤 裕司
Ver.2 (H19.5.7)
本資料では,ALTERA社が提供しているVHDL開発ツール QuartusU Web Editon の使用法を紹介しています. 本章から, 「VHDLを用いて設計した回路」 の動作を検証する 「シミュレーション」 の内容に入ります. 本章ではそこで使用する 「波形エディタ」 の使用法について説明します. なお,QuartusUには多くの機能が用意されており,それらをこのコンテンツの中で紹介することはできません. 詳細は,QuartusUのHELP等を参照して下さい. |
ステップ1. 波形エディタ を起動する .
- メニューの 「 MAX+PLUSU 」 から 「 Waveform Editor 」 をクリックします.
この「 Waveform Editor 」,すなわち「 波形エディタ 」 は,回路の入力となる信号の波形を編集するツールであり,
次章で説明する「 シミュレータ 」を使用する場合に,欠かせないツールです.
ステップ2.
デフォルトファイルの表示
拡張子の「 vwf 」は,「 波形ファイル 」を表しています.
- デフォルトの波形ファイル 「 Waveform1.vwf 」 が生成されます.
- この左側に 「 信号名 」,右側に「 波形 」を入力します.
ステップ3.
ダイヤログ「入出力ノード」の表示.
- マウスのカーソルを,「 Waveform1.vwf 」 の「 左側の枠内 」 において,「 右クリック 」 すると,
下図のような「 ダイヤログ 」が開きますので,その中から 「 Insert Node or Bus 」を選択します.
ステップ4.
Node Finder の起動.
- 新たに「 Insert Node or Bus 」 のラベル名が付いた「 ダイヤログ 」 が開きます.
ここで,「 名前 」の部分が空欄となっていますので, 「 Node Finder 」 をクリックします.
ステップ5.
リストの表示.
- 下図のようなダイヤログ「 Node Finder 」 が表示されますが,「 Nodes Found 」 が「 空欄 」となっています.
そこで,画面右上の「 List 」をクリックします.
なお,クリックしても画面に変化がない場合は,「 画面上部 」 の「 Filter 」 メニューを操作し,
「 Pins: all 」が表示されるよう,再設定して下さい.
ステップ6.
ノードの表示.
- 先に,「 VHDL 」を用いて記述した「 and_or 」 回路の入出力の信号名が,「 ダイヤログの左側 」 に表示されます.
今回は,すべてのノードを表示するため ,中央のボタン 「 >> 」 をクリックします.
ステップ7.
ノードの選択.
- 「 ダイヤログの右側 」の「 Selected Nodes 」に,「 すべてのノード名 」が表示されました.
最後に,「 OK 」をクリックして終了します.
ステップ8.
Node Finder の終了.
- 「 Insert Node or Bus 」 のラベル名が付いた「 ダイヤログ 」 が再度表示されますので,「 OK 」をクリックします.
ステップ9.
波形エディタの操作@.
- 波形ファイル 「 Waveform1.vwf 」 が再度表示されます.
- この左側には,これまでの操作により設定した 「 信号名 」が表示されていることに注意して下さい.
次に,画面左の「 波形エディタのコマンド 」を使用して「 入力ノードの波形 」を入力します.
例えば,「 ± 」のマークのついた「 虫眼鏡 」 をマウスで一度選択し,「 波形入力のエリア 」 にカーソルを戻して,
「 右クリック 」すると,「 時間軸が縮小 」します. 逆に,「 左クリック 」すると,「 時間軸が拡大 」します.
これらの「 コマンド 」の機能を,このコンテンツの中で詳細に説明することはできませんので,各自習熟するよう努めて下さい.
ステップ10.
波形エディタの操作A.
- 「 時間軸 」を調整して,下の図のように設定します.
ステップ11.
波形エディタの操作B.
- 「 波形エディタのコマンド 」 から「 矢印 」 を選択します.
次に「 信号 A 」 の「 波形 」の特定の領域を「 マウスでドラッグ 」すると,「 淡い青の領域 」として表示されます.
このとき,「 波形エディタのコマンド 」の「 1 (Π) 」をクリックすることにより,
指定した部分の信号レベルを「 1 (すなわち Highレベル) 」に設定することができます.
同様にして,「 コマンド 」の「 0 」をクリックすることにより, 指定した部分を「 0 (すなわち Lowレベル) 」に設定することができます.
ステップ12.
波形エディタの操作C.
同様にして「 入力 B 」の波形を編集すると,下の図のようになります.
これで,「 2つの入力の波形 」に関する「 編集作業 」 は終了しました.
ステップ13.
波形ファイルの保存.
- 編集した「 波形ファイル 」を保存するため, 「 メニュー 」の「 File 」から「 Save 」を選択します.
ステップ14.
波形ファイル名の入力.
- 下のような「 保存するファイル名 」を確認する画面が表示されます.
デフォルト名は「 and_or.vwf 」ですので,問題がなければ「 保存 」をクリックします.
ステップ15.
波形エディタの編集終了.
- 波形ファイル 「 and_or.vwf 」 が表示されます.
- 左側に 「 信号名 」,右側に「 波形 」が表示されていることに注意して下さい.
ステップ16.
終了時間やグリッドサイズを変更するには.
- なお,「 終了時間 」と「 グリッドサイズ 」のデフォルト値は,それぞれ「 1.0μs 」と「 10ns 」に設定されています.
これらの値を変更する場合には,「 メニュー 」の「 Edit 」 から「 End Time 」と「 Grid Size 」 を修正します.
まとめ
以上で,「 波形エディタによる波形の編集作業 」 は終了です.
この後,「 シミュレータ 」 を用いて,「 設計した回路の検証 」 を行います.