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線形システムのインパルス応答 (連続信号)
- ここでは、連続信号における線形システムのインパルス応答について解説します。
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- 線形システムとは、「重ね合わせの原理」が成立するシステムです。
- すなわち、2つの入力信号に対する2つの出力信号がわかっているものとします。
- このとき、2つの入力信号の和を入力すると、その出力はそれぞれ個別に入力した場合の出力の和に等しくなります。
- さらに、入力の大きさを2倍にすると、その出力も2倍になります。
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- この線形システムは極めて有用で、フーリエ解析をはじめとして、システムの記述が極めて容易になります。
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- 図の上を見て下さい。入力に、単位インパルスという理想的な基準信号を与えます。
- このときの出力をインパルスに対する応答ということで、「インパルス応答」と呼びます。
- このインパルス応答の波形が既知であれば、任意の入力に対する出力の波形を求めることが可能です。
- 図の左に示すような信号をシステムに入力します。この信号について、時間方向に細かく切れ目を入れ、
- その細かい短冊状の信号が次々に入力されるものとみなします。この短冊の幅を一様に狭くすることにより、
- 理想的なインパルスに近付けることが可能です。ただし、短冊の高さは入力信号の信号の大きさに合わせて、
- 変調されているものと考えます。
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- 次に、入力信号を複数のインパルスの和によって表現します。
- このインパルスは時間軸が、短冊の幅だけシフトしており、その時点における入力信号の大きさにより、
- 変調されています。
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- 先に述べた「重ね合せの原理」により、線形システムの出力は、それぞれの単位インパルス応答(ただし
- 入力信号の大きさにより変調されている)の和によって計算することができます。
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- 短冊の幅を極限まで小さくすると、和は積分という形になり、たたみ込み積分の公式が得られます。
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