フーリエ級数の収束性


ここでは、フーリエ級数における収束性について考えてみましょう。
 
「様々な周期関数が、cos sin の重ね合せで表すことができるのか?」、疑問に感じられる人も
おられるでしょう。
 
フランスの数学者フーリエ(1768-1830)は、1807年熱伝導に関する研究からこのアイデアを発表
したのですが、当時の数学者からも、この考えに対する否定的な意見が多く示されました。
1世紀後、数学者のディリクレにより、ある条件のもとでこの理論が正しいことが証明されます。
   
ここでは、方形波や三角波、全波整流等、代表的な関数について具体的に確認してみましょう。
 
左の関数のボタンを1つ選び、マウスでクリックして下さい。
指定した関数が、低い次数から段階的に生成されてゆく過程がアニメーションで表示されます。
 
上の波形は次数が ncos の基本波(振幅=1)、中央の波形はsin の基本波です。
次のステップで、それらに係数  an , bn をかけた波形が表示されます。
最後にこれらを加算した波形が、下側に表示されます。
 
cosは周期関数の偶対称成分、sin奇対称成分に対応することに注意して下さい。
 
このように、適切な係数 an , bn を選び、これに対応する正弦波を低い次数から段階的に加えてゆくと、
目的の関数に収束することがわかります。
 
関数の形状によって、極めて速く収束するものと、収束が極端に遅いものがあります。
「その違いは何に起因するのか?」 考えてみて下さい。
 

⇒ 教材コンテンツ集に戻る