戦場までは何マイル?
0080ってこんなお話
ネタバレしない程度に、マジモードで…



あらすじ
 宇宙世紀0079年12月。ジオンの特殊部隊サイクロプス隊は、敵の新型モビルスーツ、ガンダムを奪取、もしくは破壊するため、連邦軍の北極基地を襲撃する。しかし、今一歩のところでガンダムを乗せたシャトルは宇宙へ打ち上げられ、サイクロプス隊も隊員の一人を失ってしまう。
 一方、中立の立場をとり、平和を保ってきたコロニーサイド6にもついに戦禍が及び、戦争とは無縁であったアル達は初めてモビルスーツ戦を目の当りにする。平和な日常に退屈していたアルは、撃墜されたザクを追って森へ… そこでパイロットのバーニィと出会う。
 階級章と引き換えにアルの撮ったビデオディスクを軍に持ち帰ったバーニィだが、そのディスクにはサイクロプス隊の追うガンダムのコンテナが写っていた。
 サイクロプスに補充要員として配属され、再びサイド6へやってきたバーニィを見つけたアルは、強引に部隊に仲間入り。アルの監視を命じられたバーニィは、アルの家の隣に住むクリスと知り合い、お互い素性を知らないまま惹かれあうが、彼女こそサイクロプスの標的、ガンダムNT−1アレックスのテストパイロットだったのだ。
 
登場人物紹介

人物アイコンは Blue Channel 様からお借りしました。

アルフレッド=イズルハ
 中立コロニーサイド6に住む11歳の小学生。通称はアル。戦争ゴッコやいたずらの好きなやんちゃで明るい性格をしている。勉強が大嫌いで学校の成績は悪いものの、頭の回転は早く、機転を利かせて急場を救う事もしばしば。記憶力も良く、一度チラッと見たきりの人の顔もしっかり覚えていたりする。
 悩みなどなさそうに見えるが、両親がほとんど別居状態で、父親にはめったに合えず、躾に厳しい母親と少々窮屈な思いでくらしており、その不満が彼を無茶な行動に駆り立てているようにも見える。

バーナード=ワイズマン
 サイド3ジオン公国の突撃機動軍伍長。九月の高校卒業と共に召集令状によって軍に徴兵された学徒動員兵。通称はバーニィ。
 切迫する戦時下において、酷く短いながらも正規の養成訓練がなされた最後期のパイロット、と言う悲壮な背景があったりするのだが、その自覚はどうもあまりないらしく、兵士と言うよりは19歳の青年としてきわめて普通の、人当たりの良い性格。兵士としての意識教育にまで手が回らなかったのか、敬語はちゃんと使えるのだが軍人としてははっきりしない言動も多い。
 軽そうに見えて根は優しく、人からの好意を素直に受け取る事のできるタイプ。
クリスティーナ=マッケンジー
 アルの家の隣に住む21歳の美人のお姉さん。通称はクリス。お互いに一人っ子であった為にアルとは姉弟のようにすごしていた。
 連邦軍士官学校を主席で卒業後、戦技研究団から宇宙軍統合技術研究本部の試験部隊に転任、その後再編成されたG−4部隊でNT-1アレックスのシューフィッター(教育型コンピュータの教育をする仕事)兼テストパイロットに抜擢されるというエリート街道を進んでいるが、しかしそれを鼻にかけるようなことはない。
 仕事とプライベートではかなり印象が変り、兵士として出撃する彼女は勇敢なパイロットの一面を覗かせるが、職場を離れれば、明るく活発で少々おっちょこちょいな面もある、優しいお姉さんである。
 名前の表記が『クリスチーナ』だったり『クリスティーナ』だったりするのだが、作中では本人が『クリスティーナ』と発音しているので、こちらにしてみた。
 ちなみに階級は中尉。
シュタイナー=ハーディー
 ジオン公国軍の特殊部隊『サイクロプス隊』の隊長。階級は大尉。個性的なメンバーをまとめ上げ、作戦の立案からMS戦、白兵戦までこなすプロの軍人。広い視野と懐の大きさで部下達からの信頼は厚いが、上官からのウケは悪い。
 もともとはヘビースモーカーであったらしいが、現在は禁煙しており、タバコはくわえても火はつけない。
ミハイル=カミンスキー
 サイクロプス隊の先任士官。階級は少尉。シュタイナーの副官的な立場の大男。酒に目がなく、モビルスーツのコクピットに持ち込んで戦闘中も飲んでいる。しかし、その操縦技術は非凡なものがあり、ジオンの新型モビルスーツ、ケンプファーの操縦を任される。豪快で、隊のムードメーカー的な存在。
 通称はミーシャ。
ガブリエル=ラミレス=ガルシア
 サイクロプス隊軍曹。気性が荒く、粗暴な印象を受けるが、仲間思いで新米のバーニィを不器用に気遣う優しい一面も見せる。工作技術、格闘戦に優れおり、ナイフを常時携帯する。ここ一番の時にはバンダナを締めるようにしているらしい。
アンディ=ストロース
 サイクロプス隊隊員。階級は曹長か?出撃前にも身だしなみを整える洒落っ気のある男。北極基地襲撃の際、戦死。それによってわずか3人にまで減ってしまったサイクロプスに補充として入れられたのがバーニィである。
チャーリー
 サイド6内で『ピンクエレファント』というバーを経営しているが、実はジオンの現地工作員。連邦軍の制服の調達や脱出時のパスポートの手配など、コロニー内での様々な便宜を図っている。シュタイナーとは古くからの知り合い。
キリング
 ジオン軍中佐。サイクロプス隊の直接の上司にあたる。作戦成功の為ならばどんな手段も厭わない。キシリア少将の突撃機動軍所属でありながら、彼自身はギレン=ザビ派であるらしい。
ディック=ルムンバ
 サイド6の連邦医療センターで、メカニカルアーム(義肢)の研究をする科学者。メカニカルアームの技術がモビルスーツに使用され、戦争の道具となっている事に心をいためながらも、連邦軍の要請でNT−Tアレックスの開発に協力している。
 足が不自由で車椅子を使用している。
チェイ&テルコット
 アルのクラスメートでいつもアルとつるんで『悪ガキ三人組』をやっている。チェイはややお調子者な性格。テルコットは大食漢でのんきだが、時折辛辣な一面を見せる。
ドロレス=ヘイズ
 通称ドロシー。チェイ、テルコットと同じくアルのクラスメートで、口が達者な優等生タイプ。戦争の話しでしょっちゅう騒いでいるアル達三人を馬鹿にしてちょっかいをだす事が多い為、『ヤな性格の女』と煙たがられているが、本来は面倒見が良く優しい女の子。

登場モビルスーツ紹介

 冬亜はメカは好きですが、説明できるほどの知識には乏しいので主要MSのみ簡単に紹介。
 「そもそもモビルスーツ(MS)って何?」という初心者の方は、とりあえずモビルスーツとはロボットのこと、ガンダムは基本的にメチャクチャ強い奴、ザクはとりあえずやられメカ。と覚えておけばこのお話ではOK。(笑)

RX−78 NT-1 <ガンダムNT−1アレックス>
 クリスがテストパイロットを務める、連邦軍の新型モビルスーツ。ジオン軍に『白い悪魔』と恐れられたガンダムを、ニュータイプ用に改良したもので、ガンダムのパイロットであるアムロ=レイに届けられる予定だった。
 ニュータイプと呼ばれるアムロの異常なまでの反応速度に対応する為、逆に普通のパイロットにとっては、「敏感すぎて扱い難い機体」となってしまっている。
 機体の機密保持と、耐弾性の向上を目的とした、全身を覆うチョバムアーマー、両腕に内蔵されたガトリングガンが特徴的だが、これらの装備はアムロにアレックスを引き渡す際には取り外される予定だった。
 小説版では北極基地襲撃時点でまだパーツの状態であった事から、サイクロプスには『グリナスヘッド(出来そこない)』とも呼ばれる。
MS−06FZ <ザクU改>
 バーニィをはじめとしたジオンの兵士達が乗る、量産型モビルスーツ。ジオンでもっともポピュラーなモビルスーツ、ザクの最終改良型。エースパイロット用のザクに匹敵する出力を持ちながらも、非常に扱い安い操作性に仕上がっており、大戦末期の隠れた名機とも言われる。欠点は高くなった出力に対して総推進剤量は変化していない為、稼働時間は約半分になってしまっている事。
 機体のロールアウトが終戦一ヶ月前と非常に遅かった為、学徒兵や新米兵卒からなる急増部隊を中心に配備され、目立った戦果を上げる事は無かった。
MS−18E <ケンプファー>
 ジオンの新型で、強襲型モビルスーツ。設備の整っていない前線でも用意に組み立てられる様にブロック化されている。これによって必要な機材さえあれば少人数で短期間に組み立てる事が可能。
 完全に局地戦仕様に特化された近接戦闘専用モビルスーツであり、敵機に確実なダメージを与える為ビーム兵器はサーベルのみの実弾兵装になっている。
 ミーシャが乗って出撃した。
MSM−05/E <ズゴックE>
コストがかかり、乗り手を選ぶ従来のズゴックを改良し、その欠点を克服した水陸両用の機体。Eは「エクスペリメント」と読む。
北極基地襲撃の際に、シュタイナー大尉が搭乗していた。
MSM−03C <ハイゴッグ>
 ズゴックと同じく水陸両用戦モビルスーツである、ゴッグの後期生産型。ゴッグの陸戦における機動力の低下を解決する為、重装甲・重火力を引き換えにして陸上でも高い戦闘能力を発揮するよう改造されている。
 北極基地襲撃で、ミーシャ、ガルシア、アンディが搭乗した。


 
      

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