空に向かってそびえ立つ建物を造る──その理由は様々です。
天にいる神に少しでも近づきたいという信仰心。敵をいち早く発見するための防御上の必要。強大な権力の象徴。最小限の土地に最大限の人を住まわせるための空間の節約。
古代から現代に至るまで、人間はより高い建物を造ることに情熱を燃やしてきました。人間の「より高く」という欲望は、今や500mに近い超高層ビルはもとより、技術的には1000mビルの建築さえ可能としているところにまで達しています。
19世紀以前の巨大建築物の素材は、木材、煉瓦、石材などに限られていました。木材は強度の点で高層建築は不可能ですし、石材は自身の重さで建物が崩壊する恐れがあったため、あまり高くはできませんでした。エジプト・ギザの「大ピラミッド」(クフ王のピラミッド)は高さ147mですが、1307年にイギリスのリンカン大聖堂に尖塔がのせられて高さ160mとなるまで、4000年近くものあいだ世界最大の建造物だったのです。
19世紀後半、鋼鉄が建築材料として使われるようになると、パリのエッフェル塔のようなタワーを含め、鉄骨の高層建築物が次々と建てられ、「高さ」への飽くなき挑戦がスタートします。
ここでは、現代から古代に歴史を遡って高層建築の歴史をみていきたいと思います。
現代の超高層ビル 03/02/15
ニューヨークの摩天楼 03/02/15
“鉄の貴婦人”エッフェル塔 03/02/21
自由の女神 03/03/02
サグラダ・ファミリア 03/09/22
ゴシックの聖堂 03/10/10