H24.11.24〜11.25 大菩薩嶺・三ツ峠山
 

今回のテーマは、「富士山が見たい!」
山梨県の大菩薩嶺、三ツ峠山に登ってきた。今年の1月南側の展望台、「愛鷹山」に登ったが、思う通りの展望ができなかったので、今回もリベンジということだ。2つの山の関連は、名古屋からのアクセス(甲府と河口湖に高速バスの直行便がある。)を考えての選択だ。日本一の富士山、懐の広い富士山を見ることができた。
 

H24.11.24 大菩薩嶺

名古屋からの高速バスで前日甲府入り。アクセスもいいので、甲府駅前のホテルを予約していた。登山者応援プランで通常料金の半額程度となっていて、今回はここを拠点にして、連泊することとした。温泉宿もいいが、山行も数多くなると出費もかさむため、できるだけ抑えたいということもある。

ホテルを7時前に出かけて、甲府駅から電車で甲斐大和へ。大菩薩への一般的なルートは、塩山からのバスで裂石温泉から登るか、甲斐大和からのバスで上日川峠まで行って登るかであるが、楽勝コースを選んだ。ほとんどの人が上日川峠のようだ。

甲斐大和駅へは、7時50分頃到着し、バスの時間までには20分ほど余裕があったはずであるが、まさにバスが出発しようとしていた。臨時便だった。1席空いていたので乗せてもらってすぐに出発。このバスも翌日(11/25)までの季節運行であり、最後の秋山を楽しもうとしている人でいっぱいだ。

上日川峠(ロッジ長兵衛前)を8時40分に出発。大菩薩峠を目指して歩き始めた。林道と登山道が並行していて、林道はかつての青梅街道であり、歩きやすい林道を選択。甲州街道裏道とか、大菩薩とか、何か暗いイメージがあったが、まったく逆で明るい。

福ちゃん荘で一息入れて、大菩薩峠に到着したのは9時40分だった。(登り始めて約1時間) 「大菩薩峠」といえば、中里介山作、未完の長編小説として有名で、多くの人は耳にしたことがあると思う。(世界一の長編小説らしく、読んだこともなければ、今後読むつもりはないが……)


 
上日川峠の登山口


 
大菩薩峠


10分ほど休憩して、大菩薩峠から大菩薩嶺に向かった。途中の尾根から大菩薩湖を見下ろす。雷岩には、大菩薩峠から約35分で到着。また、さすがにこの時期標高2000mは冷え込む。樹氷がきれいに咲いていた。

雷岩からの富士山の展望はいいと聞いていた。3776mの富士山は雲の上で姿を現しているのに、問題はこっちのほうだ。この近くを上昇してくる雲が見せたり隠したりと、なかなかシャッターチャンスを与えてくれなかった。控え目な富士山、AUTOのカメラも焦点を合わせにくいようで、薄くてぼんやりの富士山になつてしまった。

ここ雷岩から頂上「大菩薩嶺」へは10分程度である。10時40分に到着。頂上は樹林に覆われていてまったく視界もないので、頂上写真だけ写して雷岩に戻った。もう一度、昼食をとりながらシャッターチャンスを窺ったが、雲のスクリーンの中にぼんやりとした富士山が現れては消え、消えては現れてくる。

もっとはっきりした富士山を見たくて、20分ほと待ったが、下から湧き上がる雲はやむことがなさそうだし、動いていなくては寒くなるので下山することにした。(11:35) 下山は唐松尾根を選択。福ちゃん荘経由上日川峠に12時30分に到着した。

まだこんな時間なので、ここから1時間30分ほどかけて裂石温泉まで下山することも考えたが、数百人の登山者のうち裂石温泉まて下る人は皆無で、「熊出没注意」の立て札が立っている。冬眠前に餌を求めて、標高の低いところのほうが出てきそうだ。やめた。上日川峠13時発のバスで甲斐大和経由甲府に戻った。
 
   
 
大菩薩湖


 
控え目な富士山


 
雷岩付近の樹氷


 
大菩薩嶺 頂上





 
 
H24.11.25 三ツ峠山

甲府のホテルを昨日と同じ7時前に出かけた。大月まで「かいじ号」に乗り、富士急で河口湖駅へ。電車の中は半分以上登山の出で立ちをしている人たちだ。河口湖駅に着くと、ごった返している。本日はマラソン大会が開催されていた。

余談ではあるが、小生も「河口湖マラソン」に過去2回参加している。そういえば11月の最終日曜日だったと。今年から衣替えして、名前も「富士山マラソン」となって第1回大会だそうだ。小生が参加した河口湖マラソンは河口湖を2周するコースだったが、西湖も周回するコースとなっているとのこと。三ツ峠登山口行きバスは、そのマラソンコースに沿った道を一部通過した。すでにスタートしていて、こちらに手を振るランナーも。

バスは、河口湖駅から約40分で到着。9時35分登り始めた。本日のコースは、登りは短く下りが長い。北側の登山道だから、ところどころに雪が残っている。

 
 
三ツ峠山登山口


 
雪の残る登山道


登り始めて1時間20分、三ツ峠山荘に到着。(10:55) 天候にも恵まれて、富士山が目の前に現れた。昨日の控え目な富士山ではなかった。自己主張している富士山だ。美しい富士山を眺めていると幸せな気持ちになるのは私だけだろうか。

しばらく富士山を眺めながら休憩。ここ三ツ峠山荘から頂上までは約15分、11時15分到着。ここからは富士山だけでなく、南アルプスの山々も一望だ。北から甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳、北岳・間ノ岳・農鳥岳、そして塩見岳・悪沢岳・赤石岳が横一線に並んでいる姿を見ていると楽しくなってくる。待ってろよ〜、今度行くからね〜

天気もいいので、富士山を眺めながら、味噌汁を入れておにぎり昼食にした。1時間30分程度で登ることができて、これだけの展望ができるのだから、人気があるのは当然か。多くの登山者でにぎわっていた。
 
懐の広い富士山


 
南アルプスを仰ぎ見る

 
三ツ峠山を振り返る

下りは、富士急三ツ峠駅方面の道を選択。頂上を11時50分に出発した。下り始めは設置された階段も多く、急勾配となっている。途中「屏風岩」という岩壁があって、ロッククライミングを楽しんでいる人たちもいる。「馬返し」に、13時頃到着。かつてはここまで、馬に乗って来たんだろうか、この先は道もなだらかになっていった。

達磨石からは、車も入れる道となっている。いこいの森でしばらく休憩して三ツ峠山を振り返った。富士急三ツ峠駅に到着したのは14時30分だった。標高差約1170mを下った。

富士山駅(旧富士吉田駅)で名古屋行き高速バスを待つ間、名物「鳥もつ」とビールで打ち上げて今回の山旅を完結させた。(余談ではあるが、3連休の最後の日とあって、高速道路が渋滞していて家に着いたのは23時30分だった。山より疲れる。)

今回の山行テーマは、「富士山を見たい!」であり、今回も1月のリベンジを果たすことができたことをうれしく思っている。今年最後の秋山を楽しんできた。

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