御嶽山(H21.10.10〜10.11)

10/10(土)1日目

「木曽のおんたけさん」に登ってきた。名古屋から近いこともあって、以前から行ってみたかった山の一つだ。頂上往復だけであれば日帰りで行ける山であるが、頂上付近も周回してみたかったので1泊山行とした。御嶽山は、信仰の山で有名であり夏は白装束の信者が夜通し頂上を目指す山である。

名古屋から7時発「しなの1号」で木曽福島へ。木曽福島からは、田の原まで季節運行のバスに乗る。田の原は、すでに2200mの高さがある。御嶽山への登山口はいくつかあるが、この登山道は2番目に開かれた登山道だそうだ。

準備を整えて、1040分頃登山開始。さすがに信仰の山とあって、遥拝所や石碑が立ち並んでいる。しばらくはなだらかな道が続き、遥拝所を過ぎたあたりからややきつくなるが、やがて金剛童子と呼ばれるところに到着(1125)。田の原方面の眺めも良いので、休憩して昼食をとった。


         王滝登山道 遥拝所                    金剛童子から登山口方面

しばらく休憩後、頂上を目指して歩き始める。「六根清浄、六根清浄」と唱えながら登る。(俗世と接触を絶って、魂を清らかな状態にできるといういわれがある。)八合目、九合目と経過して13時頃王滝頂上まできた。ここには、御嶽神社頂上奥社がある。お社がある度に手を合わせた。少しはいいことあるだろうか。

王滝頂上から約30分程度で、剣ヶ峰(3067m)に到着。1340分だった。頂上から見下ろすと緑の二ノ池とそれを囲む外輪山が実に素晴らしい。北に、乗鞍岳、さらにその奥に槍・穂高がそびえ、東に木曽駒ヶ岳が眺められる。御嶽神社頂上奥社本宮に手を合わせ、いつもの頂上での記念撮影をした。

    
         剣ヶ峰から見た二ノ池                       御嶽山頂上

本日宿泊予定の剣ヶ峰山荘は、この剣ヶ峰のすぐの所にあるが、まだ14時前であり時間があるので、二ノ池方面へ下ってみた。一ノ池、二ノ池とあって池は、外輪山に囲まれている。御嶽山は火山の山であることがよくわかる。

16時前だっただろうか、雪が降ってきた。山の天気は変わりやすいというが、まさにそのとおりだ。その頃山小屋へ到着した人は、ザックやカッパに雪がのっていた。明日この雪が凍らなければいいがと。剣ヶ峰山荘は、今回の連休まで営業しているが、いくつかある他の山小屋は、今年すでに閉鎖している。40名程度の宿泊者があった。1930分の消灯だった。

 

10/11(日)2日目

5時すぎに起床し、外に出てみた。まだ暗い中、自分の住んでいる名古屋の夜景がきれいに見えた。545分頃今度は、御来光を拝むため頂上まで行った。宿泊者のほとんどが来ている。氷点下の中、御来光を待つ。549分東の空から真っ赤な最初の光が輝いた。神々しさを感じる。

6時の朝食を済ませ、650分頃出発した。二ノ池から剣ヶ峰を振り返ってみる。二ノ池と剣ヶ峰を含む外輪山の姿もまた、見ごたえがある。早朝のため二ノ池は私だけで、静かである。凍りかけた池と雪で薄化粧した山を眺め、しばらくたたずんだ。


         剣ヶ峰からご来光を拝む                       二ノ池


          サイノ河原から三ノ池                     女人堂近くの石碑

三ノ池方面へ向かった。途中サイノ河原というところがある。ちょっとした原っぱになっている。ここには、泊まれる避難小屋があって、泊まったと見られる人が何人か、これから出発しようと準備していた。ここから三ノ池が眺められる。二ノ池に劣らず、素晴らしい眺めだ。

サイノ河原から三ノ池方面へ下る。雪の覆った下り道、岩場もあってかなり慎重に歩かないと危険である。すべって2回尻もちをついた。途中三ノ池方面と五ノ池方面への分岐があり、先に五ノ池方面へ向かった。五ノ池小屋に到着は820分頃だった。

四ノ池も見たくなって、回ってみた。四ノ池は水がない池だ。途中思わぬ光景に感嘆。樹氷を見ることができた。先ほどの分岐地点まで戻って、三ノ池方面へ下っていった。三ノ池避難小屋に着いたのは9時前だった。

ここからは、黒沢登山道の八合目女人堂までの道がある。ここを下ることにした。この道は、信仰信者の通る道ではないため、一般的な登山道である。このあたりまで少し雪が残っていたが、徐々に少なくなる。八合目女人堂の近くは、この時期紅葉がいいと聞いていたが、今年はすでにピークを越えていたのと、3日前の台風でほとんど落ちてしまっていた。

黒沢登山道の八合目女人堂に1030分頃到着した。これから剣ヶ峰を目指して登ってきた人でごった返していた。黒沢登山道は、最初に開かれた登山道らしい。ロープウェーが通じており、手ごろにやってこられる。

八合目女人堂で一息入れて、ロープウェーのある飯森高原まで約1時間の下りである。この登山道は、信仰信者の道でもあり、よく整備されていた。連休の中日でもあり、やっぱり「ここ」もか、と思うほどの人出である。自分もやってるのに、山に登る人が多いねぇと、心でつぶやく。ロープウェーで鹿ノ瀬へ下って打ち上げた。12時だった。

今回は、単独で自由きままな山歩きを楽しんできた。山にはさまざまな顔があって、十山十色である。ガイドブックやインターネットで情報はつかんではいても、御嶽山てどんな山だろうと期待して登り、期待通りに応えてくれた。古くからの信仰の山であることが、登ってみて感じる山だった。山には本当に神様が住んでいらっしゃる、そんな神々しさを感じた山旅だった。

 

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