H27.6.12〜6.14 由布岳・平治岳・大船山・久住山


今年も九州の山に登ってきた。現役勤務時代、福岡支店に在籍したことがあって、九州には思い入れがある。今回は、やはり九州大好き人間のSNちゃんと坊がつるに一度行ってみたいと言われていた、山の会の会長Sさんと3人での山行だ。3年前坊がつる、久住山には来ているが、何度来てもいい。ミヤマキリシマ咲き誇るこの時期を選んだ。


6/12(金) 由布岳

名古屋からのアクセス・飛行機とレンタカーの関係で北九州空港を選択。Sさんは東京から北九州空港へ。2人レンタカーで由布岳正面登山口へ。SNちゃんは、前日九州入りしていて、別府から路線バスで由布岳登山口へ。ちょうど同時刻に到着。(11時42分) 梅雨のこの時期、前日九州は、熊本・長崎を中心に大雨が降ったようで、心配していたのであるが、本日は良く晴れてくれたものだ。

休憩舎で昼食をとり、12時8分登山開始。「豊後富士」といわれるだけあって、容姿端麗な姿で迎えてくれた。10分ほど傾斜の緩い道を歩くが、やがて樹林帯の中、傾斜が増してくる。しかし、登山道はよく整備されているし、西登山道と合流する合野越からマタエと呼ばれるところまでは、つづら折りの登山道となっていて距離はあるが、非常に登りやすい。


由布岳登山口


容姿端麗

登り始めて約2時間、西峰(1583m)と東峰(1580m)の分岐点「マタエ」に到着。事前の調べで東峰の方が高いと思い込んでいたが、西峰の方が3m高いようだった。両方のピークを往復するか、火口を一周すれば、また楽しいのだろうが、時間の関係で西峰のみ往復することにした。ここから西峰へはかなりスリリングな岩登りだ。鎖場も何か所かあって楽しませてくれた。



西峰と東峰の分岐(マタエ)

 
スリリングな岩場

14時40分頂上到着。天気に恵まれて眺めは最高だ。西にこの後予定している「九重連山」が、東側「東峰」・やや下方に緑の「日向岳」が眺められる。眼下には「やまなみハイウェイ」が、山と山の間を縫っている。10分ほど頂上での眺めを楽しんで下山した。登山口に戻ってきたのは16時25分だった。眺めてよし、登ってよしの由布岳だった。


頂上付近のミヤマキリシマ

 
由布岳頂上

さて、本日の宿泊は、3年前も2泊お世話になった「飯田ヒュッテ」だ。ここのご主人NHK「にっぽん百名山」、BSフジ「絶景百名山」のガイドをした方で、山登りの我々を暖かく迎えてくれる。宿泊料金・食事、お勧めな宿だ。(3年前も書かせていただいています。)
近くの「牧場の湯」で汗を流し、食事を済ませて早く眠りについた。


6/13(土) 平治岳・大船山

天気予報では、午後3時頃から雨が降ってくるとのことだったので、はや立ちすることにした。5時40分「飯田ヒュッテ」を出発。長者原ビジターセンターへ10分程度で到着。この時間帯でも多くの人で賑わっている。登山口に近い駐車場は満杯だ。

6時、長者原の登山口から雨ケ池越経由坊がつるに向かって歩き始めた。

長者原


坊がつる

坊がつる到着7時50分。お湯を沸かしてラーメンと飯田ヒュッテで作っていただいたおにぎり弁当で朝食をとる。30分ほどの朝食タイムを終えて8時30分平治岳へ向かった。大戸越(うとんごし)まで約50分。ここから登り専用の道と下り専用の道がつけられている。ザックをデポして登る。平治岳到着10時5分。

山一面のミヤマキリシマは見られなかったが、部分的には群落となっていて楽しませてくれた。昨日、由布岳で出会った登山者から聞いていたものの少し残念。

平治岳頂上


平治岳近くのミヤマキリシマ

次の目的地、北大船山経由大船山に向かった。聞いていたとおり北大船山近辺のミヤマキリシマは今回の山行の中で一番美しく咲いていた。これを見に来たんだ〜っと。

大船山には12時30分に到着。大船山に登りにかかった頃から雨が落ちてきた。急ぎ坊がつるまで降りてきた。坊がつる到着13時50分。雨も降っていることだし、本日の山宿「法華院温泉山荘」に急いだ。法華院山荘14時15分。温泉に浸かって本日の疲れを癒した。


北大船山近くのミヤマキリシマ

 
大船山頂上


大船山のミヤマキリシマ


法華院温泉山荘



6/14(日) 久住山・中岳

起きると雨の音が聞こえていたので、予定変更かな、と思ってゆっくりめに起きたのだが、小降りになって、朝食をとった後くらいからほとんど止んできた。7時22分法華院温泉山荘を出発。

出発してすぐに岩がごろごろした登りだ。1時間20分ほど登ると「北千里」と呼ばれる平地に出る。猿岩が迎えてくれる。3年前この岩を見てよくもこんな岩があるものだと感心したものだが、本当にサルがいるようだ。諏蛾守越への登り分岐まで来た。このまま久住山への歩を進めるか。諏蛾守越して長者原へ下山するかの選択だ。雨が上がっている。このまま進むことにした。


北千里


久住分かれから久住山

北千里から久住分かれ(牧ノ戸峠から登ってくる登山道の合流地点)まで、また岩のごろごろした登りとなる。40分程度のがまんで、久住分かれに到着。久住山が姿を現した。法華院温泉山荘から登ってくる人は少ないが、牧ノ戸峠からの登山者は多い。


9時20分久住山頂上到着。涅槃像で有名な阿蘇五岳が雲海に顔をのぞかせている。祖母山を望むことができる。一昨日のぼった由布岳の双耳峰が美しく眺められる。来てよかったと思う瞬間だ。


久住山頂上


阿蘇五岳涅槃像

さて、時間が気になるところであるが、せっかくここまで来たのだから、九州本土最高峰の「中岳」も登りたくなるのが山好き人間。ちょっと時間がおしてはいるが、登ることにした。中岳への分岐近くにザックをデポして登る。中岳到着10時15分。ここからの眺めはまた違った趣だ。眼下に雨上がりの坊がつるを見下ろし、久住山を横に仰ぐ。由布岳もさらに美しく眺められる。


中岳頂上


中岳から坊がつる


中岳から由布岳


御池から中岳を振り返る

中岳からは来た道を北千里の諏蛾守越の登り口まで引き返し、諏蛾守越経由長者原まで戻ってきた。長者原到着12時40分だった。出足が遅れたものの、ほぼ計画通りだった。星生温泉に浸かり九重連山を後にした。

この後大分で予定のあるSNちゃんを豊後中村駅に送り、Sさんと私は福岡空港へ。ワンウェイのレンタカーを福岡空港で返却し、フライトまでほとんど時間がなかったので、つまみなしの生ビール(小)で打ち上げた。


今回の山行、ミヤマキリシマが山一面をピンクで覆い尽くす姿を想像していたのであるが、ちょっと残念。前回少し早すぎたので、今回遅らせたのだが、今年は蛾の幼虫に食われてしまって、ピークは過ぎていたようだ。しかし、それなりに会長のSさん、九州大好き人間SNちゃんと3人で楽しい山行ができた。「♪四面山なる坊がつる」を再び訪れることができたこと、「♪せせらぎに寝る山宿」法華院温泉山荘に宿泊できたこと、満足の山旅だった。

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