H26.8.2〜8.3 西穂独標

来週の東北三山を控えているので、リハビリのため西穂高独標まで登ってきた。不覚にも2か月も体調不良に悩まされ、山から遠ざかっていたので、完全にトレーニング不足だ。東北三山は12名で行く予定なので、迷惑をかけることのないよう、久しぶりなので山を歩けるか、登れるか、調子を見るために単独で登ってきた。

8/2(土)1日目

奥飛騨方面、名古屋からJRやバス便の「お得なきっぷ」が発売されているが、4日前に山行を決めたため、バス便はすでに満席だったので、JRの「飛騨路フリーきっぷ」を利用した。通常運賃の3割引き程度になる。

7時45分「ワイドビューひだ1号」で高山へ。高山からは新穂高ロープウェイ行のバスに乗車。新穂高ロープウェイで標高2126mまで登山なしで直行。

13時35分西穂高口駅から歩き始めた。テントの入ったザックはちょっと重い。本日は、西穂高山荘泊(テント泊)の予定だ。西穂高山荘は標高2385mだから、約260mを登るのみである。ガイドの地図では、コースタイム1時間30分とあるが、約1時間で到着。45分程度登ったところで中間地点だろうと休憩したが、そこから15分で山小屋到着、拍子抜け。



西穂高口から望む西穂高岳・独標

 
賑わう西穂高山荘

しかし到着してみて驚いた。登山客の多いこと、多いこと。テント場もほとんど張る場所がない状況だ。テントの受付で、「少しでもスペースがあれば、すでに張っている人に交渉して、少し動いてもらうなりして確保できたら再度受付に来てほしい。張る場所がなければ、小屋泊にしてもらう。」とのこと。

この日、小屋泊のほうは、1つの布団に3人程度、定員300人だから何人の人が泊まっているのか。これが嫌でテントを背負ってきたのであり、どうしてもスペースを見つけたかった。私のテントは2人用でサイズも小さいので、何とかギリギリ張れるスペースを見つけて受付を済ませた。簡単なインスタントもので夕食を済ませて就寝。明日天気になあれ。

   
 
西穂高山荘から丸山

 
隙間のないテント場

8/3(日)2日目

どこでもテント場はそうであるが、夜中の3時ごろからざわつき始める。この人たちは、本日西穂高岳を越えて、日本の縦走ルートの中でも最難関な部類に入る奥穂高岳まで縦走する人たちだったようだ。

山小屋泊よりマシではあるが、テント泊もゆっくり寝ていられない。覚悟はしていたが。4時には寝袋を出た。4時30分頃から明るくなってきたので、食事を済ませ、夜露で濡れたテントを畳んで、出発の準備を整えた。

余分な荷物はデポしてサブザックで、6時15分西穂高山荘を出発。曇天ではあるが、雲が高めにかかっているし、雲海は低いところだから、山々の視界は良好だ。丸山まで約20分。西の方向に笠ヶ岳、南の方向に乗鞍岳が、そして北の方向にこれから向かう独標が迫ってくる。

ツアー客もあってかなりの登山者だ。最後の岩壁は少し緊張する。独標到着7時15分。西穂高山荘から約1時間だった。

   
 
丸山から焼岳・乗鞍岳

 
丸山の向こうは笠ヶ岳

独標からは、今まで隠れていたピラミッドピーク、西穂高岳、そしてジャンダルム、奥穂高岳から続く吊尾根、前穂高岳の大パノラマが現れる。登っているときから眺められた笠ヶ岳、乗鞍岳は然り、南東方面には、南アルプス、中央アルプス、八ヶ岳連峰の峰々が見渡せる。

ここまで、西穂高山荘から約1時間、コースタイムは1時間30分となっている。ペースとしては悪くないので、このまま西穂高岳まで行きたい気持ちにかられたが、とりあえず今回は、病み上がりでリハビリに来ているし、登山届もここまでとしているので、もったいないが、引き返すことにした。


   
 
丸山から独標・ピラミッドピーク

 
独標頂上

 
独標からピラミッドピーク・西穂高岳


西穂高岳・向こうにジャンダルム

約25分独標頂上で楽しんだ後、7時40分下山開始。西穂高山荘に帰ってきたのは8時30分だった。

西穂高山荘でザックの詰め替えをして9時出発。ロープウェイ西穂高口駅に9時55分到着。本日も登ってくる人は多く、ロープウェイ駅までの約1時間の間にすれ違って「こんにちは」を交わした人は100人を超えていると思う。観光客に交じってロープウェイに乗り込み、今回の山行は終了した。

夏山到来。久々の山行だったが、やっぱり山はいいなあ。都会の雑踏を離れ、嫌なこと・仕事のことを忘れさせてくれる。山を眺めていると無心になれる。なぜ山に登るのか。答えはない。と思う。

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