現地に到着したときは、正直言ってびっくりしました。まず、最初の吊り橋を恐怖のあまりにふるえながら渡り、トイレの作りの簡単さに不安になり、「とんでもないところにきてしまったのでは・・・?」と思ったりもしました。しかし、帰る頃にはこれらのことにも慣れ、これからの人生に少なからず役立ちそうです。とはいっても、19日の祝瓶山で登頂できなかったのが、心残りです。大体、今かんがえると、私はすこし朝日連峰をなめていたかもしれません。林間学校でのぼるような山を想像していました。私は運動がとても苦手ですが、今度は鍛えてからもう一度挑戦したいとおもっています。
朝日連峰の自然はとても素晴らしいと思います。また同じような企画があったら、ぜひ参加してみたいです。どうもありがとうございました。
佐久間 祐子
家族で参加して下さった鈴木家の思い出が到着しました。楽しい絵と文です。
鈴木佳代子さんの感想
佳代ちゃんが今回の思い出を、絵にしてくれました。
鈴木千恵子さんの感想
最初、山を登って吊り橋を見たとき、「あれを渡るのか・・・・・。」 と、ビックリ
しました。ちょっとゆれてて、ギシギシッて音がしてて、山のむこうがわについた時は
ホッとしました。 ごはんを食べた時もみんなでつくったから、とってもおいしかったです。夜も、ねぶくろの中でぐっすりと眠れました
二日目・・・みんな朝起きるのが早くてビックリ*
朝ごはんを食べたあと、おかあさんや山さんが、どこか行くから、ついていってみた。最初は、やまをスラスラ登れて楽しかったけど、だんだん疲れてきた時、山さんが、いろんな話をしてくれて、疲れがふきとびました。蛇引きの清水についた時、
「ああ・・・、ここまできたかいがあったな」って思いました。次の日・・なんだか家に帰りたくなかったけど、また今度行ってもっともっとたくさんの思い出をつくりたいです。
鈴木圭之介君の思いで
圭之介君は虫が大好きです。夜、民宿の近くでカブトムシやクワガタを沢山捕ってきました。お母さんの話では夜中に虫を入れた袋から脱走して、布団の中に潜り込み大騒動であったそうです。
鈴木敦子さんの感想
山から帰って一週間が経ちます。
我が家を吹き抜ける涼しい風の中、ふと山さんや、高田さん、ボランティアに参加した皆さんの顔が浮かんできます。何と言っても、私の頭の中に刻まれているのは美しいブナの森の風景です。杉・ヒノキの人工林とは違った匂い、風、水の音、木漏れ日、生き物たちのざわめき、柔らかい大地。
私たち人間が、おおいなる自然に生かされているのだということを感じさせてくれる山でした。
最初の日は、文明の力「山形新幹線」に乗り米沢へ、米沢から断崖絶壁を走るような「米坂線」に乗り換え小国へ、だんだん山に近づいていく。
小国の駅では高田さんがお迎えに来てくれていました。そこから車で山の登山道の入り口まで送ってもらう。
途中いろいろと山の話を聞かせてもらい、ドキドキワクワクしながら山へ入りました。子供たちは「ヒル」がいないと聞かされて一安心。中部の山と違って、涼しいのでヒルはいないのですね。
東京では曇っていた空が山形では晴天。歩き始めると、とても暑かったですが、木陰に入るとすぅーっと涼しい。
子供たちは、たくさんのトンボに大喜び、途中何度も立ち止まりトンボを指に止まらせていました。
見る物、聞く物、物珍しく、楽しくって仕方がないんですね。高田さんの、キノコや花、危ないウルシの木などの説明を聞きながら進みます。途中出会った登山者に「角楢小屋に行くの?すごい吊り橋があるよ。」と聞かされイヤでも緊張は高まります。山さんから画像を送ってもらって見てはいましたが、いやー実際橋を見ると「怖い〜」。
橋の所では、すでに先日から来ていたというHP大学の仲間、佐久間さん親子が待っていました。真っ黒いイヌのクロベちゃんも一緒でした。息子は高田さんに背負ってもらい、娘二人と私は釣り橋に挑戦。ワイヤーに掴まっていれば大丈夫だと思っていても、下を見ると怖いし、グラグラ揺れるのでやっぱり「怖い〜」。 渡り終わってしまえば「あぁ、おもしろかった」なんですけどね。
吊り橋を渡れば「角楢小屋」はもう目の前。小屋の第一印象は「かわいい」でした。
側の川に降りて、メンバーの方にご挨拶。川の水の冷たいこと。水かさが少なくて釣りができなかったのが残念でした。
夕方になるとメンバーが集まってきて手慣れた手つきで夕飯を作ります。私たち家族は、テキパキと動く人の中に入れず、ただただボーっと見ているだけ。ハシとコップを用意して、おししい夕餉をごちそうになりました。
空を見上げると、満天の星空。正に星が降ってきそうな美しい夜空でありました。
自己紹介などして、飲みながらそれぞれ思うまま話しをしながら、長い夜がふけていきます。
小屋の中は、暑くもなく寒くもなく快適でよく眠れました。でも蚊取り線香の煙が煙たくて、ちょっとノドが痛かった。
すでに明るくなった角楢小屋の中で目を覚ます。
皆はもう朝食の用意をしている。(は・はやい!確か遅くまで飲んでいたのに、ちゃんと寝たのだろうか?)
下の沢で顔を洗い空を見上げれば「今日も晴天」の兆し。
またもや、ただ食べるだけの朝食をいただく。おいしい、夕べもそうだったが高田さんの入れてくれた甘い紅茶がとってもおいしいの。朝からバカバカ食べてしまった。
角楢小屋を拠点にこの辺りの地質調査に来ている新潟大学の安藤君と少し話をする。
地質の話になると、目を輝かせて調査ノートや地図を見せてくれながら説明をしてくれた。
今年の、名物男になりそうですね、彼。どうぞ無事に調査が終了しますように!
さて、メンバーはいくつかのコースに別れてそれぞれ出発。私は娘二人と、山さん率いる「ちょっとハードなコース」に参加。(息子は「軟弱?楽々コース」に参加、別行動)
私がもっとも興味を持ち朝日連峰へ来た最大の目的である「クマ狩り」の軌跡を辿りながら、目指すは「蛇引きの清水」。山さんのガイドを受けながら、いくつかの沢を渡り、きのこ狩りを楽しみ、大玉沢の吊り橋まで来て休憩。ここまでは何て言うことのないコース、しかし、吊り橋を渡った先が急な上り坂。
一緒に来た青年と娘は自分のペースに合わせて先に行き、私は山さんのゆっくりペースに合わせてゆっくりと休みながら登りました。結果的に、このペースは非常に良かったです。
有害獣駆除としての春のクマ狩りの様子を聞きながら、クマと遭遇した地点や巻き狩りの話を聞き、どこまでもきつい上り坂を延々と登る。足を休めたときに周りの景色を眺めてみる。人もクマも同じ山を共有している。その山に自分もいるんだという実感が強く湧いてくる。
太陽が真上に昇った頃、やっと「蛇引きの清水まで3分」の看板にたどり着いた。(ここで記念撮影)
「蛇引きの清水」は小さな湧き水場だ、木立に埋もれてとても涼しい。ここでソウメンをいただく。清水の水で冷やした麺と、清水を使ったつゆのおいしかったこと。山さんが作ってくれた枝のハシがすべらなくて食べ易い。しばらくここでゆっくりと休み、仕事を終え戻ってくる仲間を待つ山さんを後に、一足お先に残りのメンバーと角楢小屋まで戻りました。
この下りがきつかった。下の娘は何度も転び、ほとんどお尻で滑り降りていた位。私も一回尻餅をつく(^-^;
この登り下りを経験すれば、その辺りの山道なんぞ平気のチャラチャラかも。
小屋に降り、みんなと合流して荷物をまとめ、今度は本当の下山です。(なんか寂しい)
ブナの森の美しさを味わいながら、ゆっくりと山を名残惜しみました。
来た道と同じコースで車の所に戻り、今日の宿「ふもと」に到着。途中、山の麓にある「山の神様」の祠に両手を合わせ、楽しい山での生活のお礼を言いました。
そして「山に来るときは必ず挨拶していきます」と、元公園管理人さんの所へも寄りました。礼儀や人情を重んじる山男たちの絆の深さに感動。
現国立公園管理人の初男さんが経営する民宿「ふもと」では初男さんのご家族に暖かく迎えてもらって、お風呂に入り身も心もさっぱり。皆で乾杯後、おいしい手作りの食事をいただきました。
この夜は、柔らかい布団でぐっすりと眠れるはずだった・・・。
しかし、息子が捕まえたカブトムシやクワガタが深夜になって脱走し、シーツの隙間に入ったり、足元をガサゴソとはい回り、鈴木家の部屋は大騒ぎなのであった。