網代編み

2021/2/24
工事中


はじめに

  随分久しぶりの書き込みになりました。
新しい話題でもありませんが、ここのところ大分、前のめりに取り組んでいた竹細工の網代編みの事をまとめてみましょう。
数年前に見よう見まねで製作したことがあるのですが、その時はあまり理解しないまま作ってしまいました。
今回はその時の資料を改めて紐解き、パソコンで図面も起し、初心に還って始めた次第です。
以前の図面を思考して、理解をして(そのつもり)書き上げた図面を基に作業開始です。
仕上り寸法も幅3mmのヒゴで編むと、どの位のサイズになるかを計算しました。直角二等辺三角形で1・1・√2:=√18=4.2mmの斜辺長で本数を計算。
しかし、ヒゴとヒゴの隙間が割り出せないので、結局は編みながら実感で作りました。

   
 縁巻前(左は真竹、右は篠竹  

材料

 岩手県一戸町鳥越地区では、近くの山に生えているスズダケを材料に江戸時代から行李(こうり)を作ってきました。
近年は行李はほとんど使用されなくなったので、おにぎり入れやバックや工芸品を地域特産品として製作しています。
私も東北旅行の折「鳥越 もみじ交遊舎」という伝統工芸品伝承会館を見学してきました。
現在も大勢の方が盛んに技術研鑽、作品制作に励んでおられます。
館長さんに日頃考えていた疑問を質問して、丁寧な回答を頂いたことを思い出します。
聞くところによると、近年鳥越地区のスズダケは山全体が枯れてしまい難渋しているとのことです。

 私は阿武隈山系に入り、スズダケを多少採取させていただき、手遊びにちょこっとした物を編んでいます。
今回は近場の材料でおにぎり入れに挑戦しようと考え、真竹と篠竹を用意しました。
真竹の竹藪は何所へ行っても手入れがされずに、それこそ大藪になっています。藪をかき分けかき分けして採取してきます。
篠竹もしかりです。篠竹の藪は茨なども生え難渋しました。

前回製作した時にはあまり勉強もせずに、材料をスズダケと決め込んで着手しました。
薄い、細いヒゴ作りに難渋しましたが、時間が解決してくれました。
今回再挑戦するに当たり、真竹や篠竹で編めれば当地にはそれらの材料は豊富にあります。
多少難しくても工夫で克服したいとチャレンジしました。

 先ずは篠竹から

 篠竹の1年生と2年生を試験的に採取してヒゴ作り。
指先の感触ではスズダケよりも硬い感じです。切り時はいつが良いか分かりませんが、晩秋の頃になるのを待って切りました。
節長が長く40cm以上を探しましたが、見つからないので、1節挟んで40cm以上の物でヒゴ作りをしました。
始めは1年生で。それが出来たら2年生ではどうかと考えて、製作しました。
厚さが0.2mmで試作してみましたが、ヒゴが縦にひびが入り0.3mmに変更しました。
これだと大丈夫でした。何とかかんとか編んで縁を作りネマガリダケの巻ヒゴで巻いてみました。
巻ヒゴの強さと本体のヒゴの強さのバランスが難しいようです。それぞれを水に浸し柔らくくして巻きましたが、未だ解決出来ません。
巻ヒゴを通す前にメウチで3mm程の穴をこじ開けてから通すのですが、加減が会得できていません。
 
 次は真竹で

 真竹は43cm位の1節でヒゴ作りをしました。
真竹も篠竹と同じような硬さでした。したがって未だ克服できていません。