火野(カノ)に参加してみませんか?

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2011/07/31
2011/08/07
2011/08/20
2011/09/02
2011/09/25
2011/10/21
2011/11/06

焼畑風景(山形新聞より転載)

11月6日カブの収穫祭

 5日の夜になると一霞地区総出の準備会。
区長さん始め男も女も地区公民館に集まる。男達は明日振る舞う「納豆汁」のための納豆擂り。擂鉢持参で集まる。初めは何事かとビックリしたが、それぞれ黙々として納豆を擂る。
半端な擂り方ではなく、メリケン粉を水で研いだような滑らかさを要求する。検査官も居るのだ。私は五十嵐勇一君(小1)との共同作業。この子が又頑張り屋だ。
女性陣は台所で納豆汁の具と思われる野菜を刻む人、何やら分からないが黙々と働く。

男陣はコップを片手に、件の赤カブの漬物を肴に赤い顔をして黙々と擂鉢。2時間位は続いただろうか。作業が済むと女性も男達もいつの間にか居なくなる。
私とすかいさんは今夜は公民館の二階で寝ることになった。
夕方から雨が降り出した。予報では明日の雨の確率は80パーセント。強い雨降りでないことを願う。

6日
 夜明けとともにすかいさんが起き出す。私は六時過ぎにやっと起きた。天気を心配したが、今のところほとんど降っていない。このまま降らずに済んで欲しいと願う。
8時近くになると一斉にスタッフが集まり、テントの設営、納豆汁の支度、その他持ち場持ち場でせっせと働く。私とすかいさんはテント設営のお手伝い。何に手を出していいか分からないのでウロウロ。
9時過ぎからお客さんと思われる人々が集まり出す。カブの即売テントに大勢が列を作る。お客さんの第一の目的はどうやらこの「温海カブ」のようだ。
今日の責任者は「カブの販売は10時になってからー」と大きな声で叫ぶ。列の人々は待ち切れないのだ。

食べ物を売る出店が10軒くらい出ている。カブの漬物店も5軒ほど。味は家々によって微妙に違うとのこと。私は3軒のをそれぞれゲット。帰宅したら味比べをしよう。
納豆汁も大人気。初めて食べたが滑らかで美味しい。
公民館の中では作り手たちが自慢のカブを持ち寄り品評会。2個づつ持参したものをテーブルに番号札を付けて展示。誰の物かを知るのは区長さんだけらしい。審査官も誰の物か分からないという。
審査官は包丁でカブを二つに割り、中の白い色を見極める。良く見ると微妙な赤い筋が中心に入っているものがある。一寸は良いが目立ってはいけないそうだ。形は真横から見ると扁平で、上から見ると満丸が良い。それに色艶も対象になる。また、葉っぱの大きいのは落ちるそうだ。理由は葉に養分が行き、実入りが不十分になるのだという。
審査の結果金銀銅の三賞に特別賞として「キレイ過ぎるで賞」が決まった。

意外でありビックリしたのは主催者の一人で、私を何かと面倒を見て下さった佐藤さん(青年)のスイーツ作り。10種類くらいのスイーツがテーブルに並べて販売している。私も土産に一品づつ全種を購入した。
安い!!!  何と1000円である。(おそらく大負けしてくれているのだろう)
役所の五十嵐課長と区長には昨夜の準備会から大変お世話になった。それから一霞地区の皆さんにも大変お世話になりました。ありがとうございました。(感謝感謝)
NHK山形、山形新聞も取材に来る。夕方の地方ニュースに載るそうだ。

我が畑の収穫
 昼前に皆さんにお礼を言って、いよいよ我が畑の収穫に向かう。
下の写真に見るように立派に成長しているのに驚いた。一部は収穫時期が遅れたようだ。大きくなり過ぎているのだ。佐藤さんの話では「切って漬けるので心配いらない。大きなカブは柔らかい」とのことで安心する。
すかいさんにも手伝ってもらい引き抜いて葉っぱを切り落とす。NHKの取材クルーを佐藤さんが案内してくる。収穫風景の取材だ。
3っつのコンテナーに分けて入れる。約50kgの収量だ。これほどとれるとは想像できなかった。草取りにきた時のあの弱々そうな状態からこれ程採れるとは。

 


10月21日

カブの収穫祭

11月6日は収穫祭。
先ずはカブの収穫。そして豊作祭り。会場は一霞公民館。
どの様な祭りかは当日のお楽しみ。聞くところでは前日にその準備をするそうだ。
関心のある方はどうぞお出で下さい。生カブの直売もあるとか。(昨年は不作で中止)
私も自分の焼畑から収穫した後公民館にて収穫祭に参加予定だ。出来れば前夜祭から参加したいと考えている。


焼 畑

「温海カブ」で有名な鶴岡市温海地区に、焼畑で栽培するカブがある。

 そのカブを栽培するための火野(カノ、焼畑)を体験したくて「体験焼畑」を申し込んだ。
8月7日午前8時に一霞地区公民館に集合。はじめにメンバー紹介や注意事項の説明。
特に焼畑は暑いので、熱中症には十分注意しましょうと。さらに、火よりも上には絶対に登らないように。炎や煙が上へ上へ這い上がるので大変危険であるからと。

 計画では朝6時集合ですが、草刈り以降天気がイマイチなので乾燥状況が悪い。天気予報では当日もあまりいい天気とは言えないかも知れないので集合時間を8時にします。
この様な連絡が事前に有ったため8時に公民館に行くが、やはり天気がイマイチのようです。中々着火の決断がつかないようで、やっと9時過ぎから火入れを始めた。区域を縦て3列に区分をし、一番右上の位置から着火した。火は下から上に登るので、一番上の位置から着火したのである。
その火を草刈り鎌で萱を引きずるようにしながら左下に伸ばす。やがて横一線が火のラインになる。メラメラと燃える。熱い、暑い山焼である。直ぐに汗が玉のように噴出す。用意されていたスポーツドリンクや冷や水をゴクゴク補給する。
私は半分くらいの面積が燃えた頃に急に馬力が無くなり、風通りの良い所に座ってしまった。(前夜祭で少し飲み過ぎたようだ)

ハプニング
 疲れて休んでいると、延焼を防ぐために高圧水を噴霧していた人が、突然大車輪のように回転しながら急斜面を転げ落ちてくる。
どうしたのか聞くと「蜂の巣をいじってしまい、蜂が飛び回っている。俺は蜂が大嫌いだー!!!」というので、その方向を見ると、確かに蜂が無数に飛んでいるのが確認できた。
私はその蜂が足長蜂だというので、枯れ草を両手で束ね、焼畑の火をもらい火して、蜂が飛び回っている草むらの巣があると思われる所目がけて投げ込む。見る見るうちに蜂は焼け落ちてすっかり静かになる。
私にとっては餓鬼(子供)の頃からしていた悪遊びである。蜂やアブ、蛇もこの作業には付き物のように思えた。特にスズメバチには要注意である。

周囲に燃え広がらない為の準備作業 ライターにて着火 火の管理(初めてで腰が引けてる?)イヤ熱いんです
横一線の火の帯をフォークで操る ♪ゴンベエーが種蒔くパーラパラパラ 河原宿からの鳥海山(8/6)
8月20日に温海支所から届いた(その1) 同左ズーム(カブの二葉が出ている) 近くのプロの焼畑(9/2)
雑草が生えた焼畑(9/2) 除草後の我が圃場 発芽率が不調でも苗はすくすく
雑草取り(9/25) 除草後の我が圃場(この成長ぶり) 今年の舞茸
我が畑の実り(11/06) 我が畑の立派な温海カブ 今回の収穫は50kg/7坪
カブ祭り前夜の準備は皆で納豆擂 カブの品評会風景 お見事
カブの即売会(発売時間前からの行列) 角楢の紅葉 奥山に紅葉踏み分け


種蒔き
 1時間くらいで焼畑は終わった。
未だ煙っている畑にカブの種蒔き。小さなビニールの袋に少量の種が入っている。
それをパラ、パラごく疎らに蒔くのだと教わる。控え目に蒔いて、種が残ればもう1度蒔くのがコツだと言う。私は3度に分けて蒔いた。発芽した時にどのようになっているのか不安と期待が。
蒔き終わると農家ではフォークと呼んでいる、草などを引っ掛け持ちする道具を器用に使い、燃えて出来た灰と種が混ざるようにかき混ぜて作業は終了。
このようにすると大雨が降った時でも、蒔いた種が斜面を流されずに済むのだそうだ。
これも長い経験の中から生まれた技術なのでしょう。
野菜の種まきと言えば、パラパラ蒔いた後から土を薄くかぶせるのだが(関東地方では)ここではそのように蒔く土も付近には見当たらない。先ほど焼いて出来た灰と、フォークでガサガサかき混ぜただけで本当に良いのだろうか?
これで本当に発芽するのだろうか?

関東地方では8月中に大根や白菜の冬野菜の種まきをする。発芽するとモンシロチョウなど青虫の親が飛来して卵を引っ掛ける。それが数日で青虫になり、出たばかりの新芽を食べてしまうので農薬を散布するのが普通。ここでは農薬は一切使わないと言う。それは先ほど山焼をしたので、害虫も一緒に焼いてしまったことに依ると言うが、チョウチョは羽根があるので、隣の草地から飛んでくるように私には思えるのだが…?

前夜祭
 話は前後するが、前夜(8/6)は温海温泉で納涼能会が催された。
温海河畔に舞台を設け、川を挟んで桟敷が作られ鑑賞するという趣向。題して「せせらぎの能」。鶴岡市に伝承されている黒川能、山戸能の競演である。
私は実物の能を今までに鑑賞した事が無かったので、この桟敷席を予約していた。

8/5早朝に鶴岡に着いて、朝一から市内見学を決め込んでいた。市役所の駐車場に車を止めて鶴岡城址公園に入った。しかしこの日は暑い日で、何もしなくても汗が落ちる。
藤沢修平記念館を午前中をかけて見学した。
何処の観光地に行っても近頃は2〜3か所を観ることを常としている。理由はあまり多くの場所に行って観ても、それぞれの印象がごちゃ混ぜになってしまい、せっかくの見学や拝観が台無しになると考えているからだ。
この日も2か所ぐらいと思っていたが、あまりにも暑いので午前中で早々に切り上げることにした。
涼しい所で昼食を食べて、温泉にでも浸かり汗を流し、藤沢修平記念館で購入した単行本でも読もうと思ったのでした。
湯の浜温泉の公衆浴場で汗を流し、庄内空港待合室で単行本を読もうと。空港であれば冷房が利いているだろうとの読み。(実際は震災による節電のせいか温かった)

8/6早朝から鳥海山に登った。前夜のうちに中腹の駐車場まで登り仮眠。
芭蕉の奥の細道の象潟の項に

江山水陸(こうざんすいりく)の風光数を(つく)して、今象潟(きさがた)方寸(ほうすん)(せん)
酒田の(みなと)より東北の(かた)、山を(こえ)(いそ)を伝ひ、いさごをふみて其際(そのさい)十里、日影やゝかたぶく(ころ)汐風(しおかぜ)真砂(まさご)吹上(ふきあげ)、雨朦朧(もうろう)として鳥海(ちょうかい)の山かくる。
 象潟や 雨に西施が ねぶの花   はせを

と昔奥の細道を読んだ記憶が。
今回は滝の小屋ルートから登る。河原宿からはずーと沢に沿う形のこのコースは御花畑の連続であった。芭蕉もいう「天を支える鳥海山」に登るのは久し振りである。いつもは鳥海登山マラソンを済ませ、その足で大平からの登りであった。
花を眺めたりして歩速がなかなか上がらない今回の山登り。同行者も玉の汗を流し頑張ってはいるが…。夕刻からの能の開演時間も気になるが、頂上を是非踏みたいとの強い要望も出て…。

結局途中から能の事務局に電話をして、遅れる旨を連絡した。
道すがら旧八幡町の八森温泉「ゆりんこ」で汗を流し、19時30分に受付を済ませた。指定された辺りの桟敷(畳敷きで席ははっきり決められていない)の後ろの方の空いている所を見つけて席をとり、ドリンクを一口飲んだ所で後ろから肩をたたく人がいた。
この様な所に知り合いはいないが誰だろうと思いながら振り向くと、なんと鶴岡市在住の氏だ。こんな暗い所でどうして私を探し出せたのか?
S氏は朝日登山道の草刈りに何度も来ていただいている健脚の主。一通りの挨拶を済ませ、探し出せた理由などを訪ねながら先ずは乾杯。しかしS氏は「今夜家に帰るので飲めない」と言いながら「ちょっと贅沢なエビスビール」を持参の冷蔵鞄から出して注いでくれる。カンカンに冷えたビールと鶴岡名物のだだちゃ豆持参である。ビールは次から次に出てくる。全く恐縮この上無しだ。
能鑑賞そっちのけでしばし懇談する。


今後の手入れ
 3週間ぐらいした時に間引きや草取りが待っている。
それをしないと良いカブは収穫できないそうだ。頭の中で何時にしようか日程の検討中。
10月中旬には収穫が始まるそうだ。それを暮れまでしてこの焼畑作業は終了する。
収穫物は漬物をメインにいろいろなレシピがあるので、挑戦して美味しいカブを堪能したい。

一連の作業が鶴岡市温海支所のHPに写真入りで詳しく載っているのでご覧ください。
http://www.city.tsuruoka.lg.jp/atsumi/akakabu/saibai.html

山形新聞に当日の事が掲載されている
http://210.232.32.150/news/201108/08/kj_2011080800259.php?keyword=%BE%C6%C8%AA

8月20日
 今日温海支所から写真の添付付メールが届いた。
真っ黒に焼いた畑に萱の様な草が芽吹いている。ズームの写真を良く見ると二葉のカブや本葉が出始めているカブが生えている。
誰が蒔いてても出るのかもしれないが、芽が出る事は嬉しい事。あとは太陽の恵みを受け、時々降る雨を力にしてドンドン育ってほしい。
焼畑当日に言われた今後の手入れで「雑草取り」と言うのがあった。それを聞いた時には、焼いた畑にどんな草が生えるのか想像できなかった。考えてみれば萱原を草刈りしたのだから、当然繁茂旺盛な萱は生えてくるのだろう。
萱は地下茎がしっかりしているので、青く出た草丈が伸びた所を刈り取るのかなぁ?
抜根する必要はないのだろうなぁ?
などと思いを巡らしています。

9月初めにはカブの手入れに行きます。
地元一霞地区の先生達によく教わり、草取りをしてきまーす。

9月2日
 台風12号接近による大雨の予報を気にしながら一霞に到着。事務局の佐藤さんが来ていてくれた。
おりからの雨に悩まされながら、一月ぶりの焼畑を見る。青々としている斜面を良く見ると、カブの葉っぱは極少ない!!!(少し落胆)。事務局の佐藤さんの話では「種蒔きをした直後の記録的な豪雨で、大分流されてしまった。そこで過日追い蒔きをした。私の畑も天気が悪くてなかなか蒔けなかったが、1週間前にやっと蒔いたのがあれです」と言って対岸の斜面を指差す。今回は双眼鏡を持参したので、それで覗くと未だ全く芽が出ていない。
事務局から以前送られた写真でもそれは有る程度覚悟していたが、これほど発芽が少ないと流石にがっかりする。

雨が強くならないうちにと早速除草にとりかかる。作業して気が付いたのだが、石っころと蔦などの残骸や萱や蓬の根がはびこり、想像していたようには作業が出来ない。
今回は除草用の草取り鎌と草刈り鎌の2丁を用意したので、草取り鎌で丁寧に抜き取る。
面積が少ないので30分から1時間もあれば終わると予定していたが、結局午前中いっぱいかかってしまった。
佐藤さんの話では追い蒔きの種が芽出しすれば期待できるという事。それに期待しましょう。
キレイになった畑を写真に収め帰路につく。

湯田川温泉
 国道345号で藤沢修平が先生となり初めての赴任地の湯田川温泉に寄る。鶴岡市の郊外で田園地帯の静かな保養地という感じ。
公衆浴場「正面の湯」で汗を流す。湯量が豊富、適温の満足度100パーセント。風呂を出て直ぐ近くの食堂でランチを食べる。800円で想像以上のカツ定食をいただいた。味も満足。
鶴岡市役所に車を停めて藩校の「致道館」を見学。そして致道博物館も。民具展示を主に興味を持って観た。

9月25日
 台風15号が21日の夜に静岡県に上陸。そのまま日本列島を縦断した。雨風が強く東京でも40m/秒以上の風が吹いた。
その通過を待って22日の夕方から角楢小屋に向かった。
23日は小屋に泊まり、久し振りに初秋のブナの森を歩いた。今年は暑さが収まらず、ここにきて台風通過でやっと秋の風になった。そのためにキノコの発生は遅れて、プロのキノコ採りが未だ全然採れないと言う。今回は期待できないため一晩泊っただけで下山した。

農家民宿 ふもと にもう一泊して焼畑に向かった。
今回は3名で、雑草取りもはかどる。1時間ほどで作業を終了。雑草を抜いて眺めると、成長したカブが頼もしく見える。大きいモノは親指大になっている。紫色のカブは根の部分は地中に入っているが、玉の部分は露出して、今後秋の日を浴びてドンドン成長するそうだ。
付近を眺めて帰路につく。やっと秋らしい晴ればれとしたいい天気になり、国道7号線を新潟に向かい南下する。道の駅しゃりんで名物の一夜干しのスルメを土産に購入する。
村上市からは日本海東北道という高速道路に乗る。この道が鶴岡市まで接続すれば随分便利になるだろう。
磐越自動車道は震災の復旧工事で渋滞もあり、思いの外時間がかかってしまう。
帰宅したのは21時ぐらいになってしまった。


焼畑は8月7日実施(雨天の場合は次の週)

 温海温泉の奥。一霞地区で今年は8月7日に火入れを予定しています。
今年が第1回という公募方式の焼畑体験。15坪の土地を、8月から12月31日まで借り受けて赤カブを栽培するというものです。
体験料というかオーナー料というのか1万円を納める。火入れ、種蒔き、間引き、収穫を地元の先生の(農業の人)指導を受けるというものです。

募集要項  鶴岡市温海支所 産業課のページです。

私も過日1口申し込みました。そして朝日連峰登山道草刈りボランティアの帰りに現地視察をしてきました。
丁度地区の関係者総出で、草刈りの真っ最中でした。真夏の太陽の元で汗だくの作業です。前日までの私達と同じ状態。ここは日影が無くかなりの重労働。
若者がこれを見てどのように考えているのか、今回の体験焼畑の時に聞いてみます。

焼畑予定地は温海川の両岸の山の斜面。かなりの急勾配です。女畑、男畑という呼び名があるようで、名のごとく男畑はすごい急勾配地。女畑はそれよりもゆるい勾配という事です。
私が見学した所は女畑。とはいうものの、この勾配の所で今後作業をするということは、スパイク地下足袋を履かないと、とても立っていられません。
募集要項の服装で履物は長靴とありますが、スパイク地下足袋の世界です。
事務局の佐藤さんの話では、未だ応募枠に余裕があるそうです。佐藤さんは農協に勤めているという明るい好青年でした。

昨年の焼畑の状況写真を見ると、消火タンクを積んだ消防車も用意しての山焼。先生方の注意を守らないと、危険とは背中合わせの作業のようです。
何年か前に阿蘇山の山焼で、何人もの死者が出た事を思い出します。あれもかなり手慣れた人達の作業だと思うのですが、自然はいつも隙があればそこを襲ってきます。
つまりは人の油断や不注意が事故の元ですから、私も心して作業に従事します。事故はほんのちょっとしたことで起こるものです。

余談ですが
  今年の草刈りを前にして、腱板断裂の影響もありトレーニングがほとんど出来ていませんでした。会津の低い山であったのですが、其処へトレーニング登山に行きました。
下りでチョットした油断から、踵から滑り尻餅をつきました。その時左手を地面に着いた際、手の甲の骨を一本骨折。今日現在も治療中です。
原因は根曲がり竹を数本、バラの状態で右手に持ち(普段らな必ず細引きで結束して、ザックなどにくくり付けて歩くのに)歩いていました。が、歩いているうちにバラケそうになったので、左手で押さえて歩きました。
その際にツル―と滑ったのでした。左手に持った竹が何かに引っ掛かったのでしょうか? 激痛が走りました。
帰宅後病院で診てもらうと「完全にに折れています」。という事で現在も再生接着待ちで治療中です。
日頃山登りでは両手はフリーにしておくように、周囲の人にも言っている私が、何と間抜けなことでしょう。つまり不注意というのは、ほんのチョットした事なのです。
皆さんも注意しましょう(言えた義理ではないが)

嬉しいのはこのツアーに参加すると、温海温泉の「日帰り入浴券」がいただけることです。
熱い焼畑の後は温泉で汗を流して帰るという寸法です。
過日の現地調査の帰りも公衆浴場でひと汗流してきました。温度は高めですが、温海温泉は良い湯でした。


計画変更

 下記のように当初計画したのですが、東日本大震災などもあり、計画の変更を考えています。
今年は山形県鶴岡市の温海地区の焼畑見学会とし、実際の焼畑作業は来年にしようと。
幸い、温海地区に知人の知人が居りまして、近くスケジュール等をお願いしようと考えています。
概要が決まり次第当HPに発表しますので、見学会にご参加をいただける方はご連絡ください。


はじめに
 日本の山間地では昔から山に火を放ち「焼畑」をしてきました。
近頃では機械化に押され、斜面の畑は見向きがされずに杉やヒノキを植わっていますが、かつてはそれらがみな焼畑地であったのです。
真夏に草を刈り、火を放ち、冷めたら種を蒔く。これがごく普通にしていた農業です。
焼畑には大根やソバを蒔き、晩秋に収穫する。
近代農業とは異なり、農薬や肥料は使用しない。まさに無農薬農法です。言われるところの有機栽培とも異なると私は考えています。
原始農業ですが、大地の力をそのまま使い、太陽の光合成で作物を育てる。考えただけでもゾクゾクしませんか?
五味沢地区では古くから焼畑を「火野」と言ってきました。

昨今はトラクターによる工作がし易い様に耕地整理をして、稲の単作が日本中でされています。
確かに稲を作るのには良い手法です。
水回りも宜しく、春一斉に苗を植え、秋に刈り取る。水は水道と同じく蛇口をひねれば出る。効率的になりました。
除草も手ですることはなく、除草剤を撒けばそれで済みます。重労働からの解放は確かに出来ました。
農業は益々繁栄する。小倅達は後を継いで農業に励むと考えて、国も県も町も大金をつぎ込んで耕地整理を進めたのでした。
しかし、若者がその農業を継ぐ者はごく少なく、日本中どこに行っても後継者不足です。
伝統的な農業はすたれ、伝統野菜は消えていったのです。

焼畑の試み
 私達はその農業問題に正面から取り組もうなどと、大それた考えをしている訳けではありません。
かつてしていたという「焼畑」をして、出来れば五穀を作り、食べたいという単純な試みです。
ソバを蒔き、稗を蒔き、大根を蒔いて収穫をする。それを皆さんでいただく。
また、今なら焼畑技術を持った人たちから、直接技術を伝授していただけると思うのです。
実施に当たっては越えなくてはならないハードルが沢山あると思いますが、一つひとつ地道にこなし、何とかやりたいのです。

農薬を一切使わない、実験的農法かもしれません。何故なら五味沢地区は、水田も畑も農薬無しでは成り立っていないからです。
農薬汚染食材に侵されている日々の生活から、僅かな物かもしれないが無農薬食材を収穫して食べたいのです。
土地の人々からは嘲笑されるかもしれませんが、私達はコストを気にしないで、ただ無農薬野菜を、無農薬穀物を栽培してみたいのです。

五味沢で私はそれをずっと以前から提案していたのですが、なかなか賛同を得る事が出来ないでいました。
ところが今年の秋のイモ煮会で再々再度提案したら、何と賛同者が出たのです。
話してみると耕作放棄地が沢山あるから、そこを「タダで提供、貸し出しする」というのです。願ったり叶ったりです。

スケジュール
 これから詳細を詰めていきますが、
準備:早速計画案を練って、それを地元に持って行き、さらに練って、必要があれば所定の許認可の手続きをして、許可を得て、手順を追って話を進める。
五味沢地区では久し振りの火野なので、いろいろな話が出ることでしょう。また戸惑いもあることでしょう。物好きな奴が何をするのかとのお叱りも覚悟。
外部からの押し掛けた者だけでは出来ない仕事。地元の人達の指導が無ければできません。地元の人達のご協力なくしては進みません。
2011年 初夏のころ:草刈りをします。
       真夏のころ:火入れをします。 灰が冷めたら種蒔きをします。
       秋までの間:時々様子見に行きます。(荒川で岩魚釣りや朝日連峰登山などをしながら、作物の成長具合を見て地域の先生達(昔の青年や娘さん)から山間地域の生活ぶりを教わる。
       晩秋のころ:いよいよ収穫。ソバの刈り取りや大根を抜いて収穫祭の準備をする。
               刈り取ったソバの乾燥、脱穀、粉挽き。大根の漬け込みなどをする。
       収穫祭:準備ができたら山形名物「イモ煮会」→収穫物を大いに、たらふく食べて飲む。
*指導者(先生)は地元の大先輩達。昔取った杵柄で、昔を思い出して私達に教えていただく。

参加者募集
 基本計画が出来上がったらネットで(このホームページ)参加者を募集します。
性別不問。年齢不問。出席回数不問。基本的には登山道草刈りと同様に「現地集合、現地解散、怪我と弁当は自分持ち」でお願いします。
焼畑作業に参加することで、今は忘れ去られている山の生活を体験していただき、それを楽しみ、道楽と感じる人の参加をお待ちします。
ネットで検索すると、全国規模でみるとポツリポツリ焼畑をしてるという記載が散見されます。

興味の湧いた人、関心をお持ちの人、お尋ね事項は「山さんへメール」して下さい。
yamasan1870@krd.biglobe.ne.jp