2014.10.21a版
全面改訂(吸収説から弾性衝突説に変更)

素粒子ニュートリノが重力の原因!

 私は若い頃は物理学の個人研究者(?)でいろいろな本を買い集めたりしましたが、この分野での興味の中心は天文・宇宙と素粒子です。宇宙的規模で働く主要な力は重力ですが、重力は太陽系以下のスケールでは引力、銀河以上のスケールでは引力および斥力としても働くと考えられます。その本質をつき止めたいと思い(一般)相対性理論とリーマン幾何学などを読みました。そして1つの結論として、相対性理論は重力の性質を述べたものであり、本質(原因、発生メカニズム)を述べたものではないということを理解しました。つまり重力の本質はもっと研究されなければならないということでした。そして素粒子とりわけ光速走行し無電荷のため透過性が高い(地球を通り抜けても1億分の1などのごく僅かしか衝突しない)ニュートリノに着目しました。ニュートリノは自然の最も深遠な謎と結びついていると書にありました。ニュートリノには運動量があって、これが重力の原因になっているのではないかと考えています。

ニュートリノが重力の原因とはどういうことであるか

 まず、ニュートリノの性質を次のように考えます。

(1) 光速で直進する。

(2) 透過性がきわめて高い。しかしごく僅かだが一定の割合で物質と弾性衝突する。

(3) 運動量がある。

(4) 宇宙空間は全方向に走行するニュートリノで埋め尽くされている。

 そして、ニュートリノの走行が全方向均等な場所では重力(による加速度)は発生しないが、ニュートリノの走行が方向によって不均等な場所では重力が発生する。

ニュートンの力学の法則をニュートリノによって説明する

〔1〕 力を加えない限り物体は静止または等速直線運動する。

物体が静止しているときは、単位時間での四方八方から受ける運動量ベクトルの総和が0ベクトルであり加速度は生じない。  物体が等速直線運動しているときは、宇宙空間が少なくとも近傍では均一なため少しずつ位置を変えても元位置と全く同じようにニュートリノから運動量を受ける。単位時間での物体が受ける運動量ベクトルの総和は0ベクトルであり等速直線運動を続ける。

〔2〕 F=G・m・M/(r・r) の説明。

 ここで、F:2物体間の引力、G:万有引力定数、mとM:物体の質量、r:物体間の距離です。以下、説明の都合上、太陽(M側)と地球(m側)間に働く引力を想定します。

 地球がなぜ太陽の方に向かって引っぱられるかというと、太陽の方向から来るニュートリノの運動量が少ないからです。もし太陽がなければ、地球は宇宙から全方向均等のニュートリノによる力(=連続的運動量)を受けてどの方向にも加速されません。しかし太陽があることにより、太陽の方向から来るニュートリノの運動量が減少し、すなわち太陽の方から押される力が小さくなり、差分として地球には太陽の方に向かって背中側から押される力が発生します。このような力が万有引力ですが、本質は引くのではなく背中側から押す力です。

(1) 引力Fは太陽の質量Mに正比例するということの説明。

これは簡単です。地球の位置での太陽の方向から来るニュートリノの運動量は減少していて、その減少量が太陽の質量Mに正比例します。

−例− 太陽の質量がMの場合は、背中側から10000の力で押され太陽側から9900の力で押されたとすると、10000−9900=100が引力です。次にもし太陽の質量が倍の2Mになったとすると、背中側の10000は同じですが、太陽側からは9800(減少量が2倍になった)の力で押されることになり、10000−9800=200が引力になります。このように太陽の質量に正比例した引力が発生します。

(2) 引力Fは地球の質量mに正比例するということの説明。

 これも簡単です。太陽によって地球の位置では、背中側と太陽側から飛来するニュートリノの運動量にはアンバランスが生じています。背中側から受ける力と太陽側から受ける力は、どちらも地球の質量に正比例し、従って差分の引力もmに正比例します。

(3) 引力Fは距離rの2乗に反比例するということ(逆2乗の法則)の説明。

 この説明は少しばかりややこしいです。地球の位置で、地球が太陽に引っぱられる力について考えます。これがなぜrの2乗に反比例するかということです。太陽の方から来るニュートリノの運動量の減少分(減少分が大きいほど引力が強い)がrの2乗に反比例することの説明が必要です。

−例− 距離がrの場合は、背中側から10000の力で押され、太陽側から9900の力を受けたとすると、10000−9900=100が引力です。次にもし距離が倍の2rになったとすると、背中側は同じ10000で太陽側からは9975(減少分100が4分の1の25になった)の力を受け、10000−9975=25が引力ですが、どうして4分の1になるかという問題です。

太陽で跳ね返って運動量が減少したニュートリノの数を考えます。距離が2倍の位置では太陽光と同じように断面積が4倍に広がって、そこに地球があると数は4分の1になります。


まとめ

 重力は、ニュートンの万有引力以来、物体間の引き合う力であるとされてきましたが、宇宙空間を縦横無尽に飛び交う素粒子ニュートリノによって説明できる可能性があることを示しました。

検討課題

(1) 重力場を発生させる機構の詳細。

(2) 重力場中で質点が力を生じる機構の詳細。

(3) 慣性力の解明。

(4) 重力は太陽系くらいのスケールでは引力、銀河以上のスケールでは斥力として働くのではないか。銀河くらいの大きさのニュートリノ発生源があって内側は引力で外側は斥力として、物体は一律に引き合うとするよりも、大スケールでは反発して斥力になるのではないか。

(5) 一般相対性理論で正しいと確認されている現象(水星の近日点移動、重力場での光線の曲り、重力赤方偏移など)について、ニュートリノが原因とする重力説ではどのように説明できる可能性があるのか。

(6) ここではニュートリノと断定して説明しましたが、別の素粒子なのかどうかは今後の研究によります。

影響

 強い重力場での一般相対性理論による結論が修正される可能性もあります。例えば、あるとされているブラックホールは存在しないかも知れません。他にもあるかも知れません。



参考図書:

科学普及新書『ミクロの世界と超宇宙』、ヴェ・エル・ケレル(著)、豊田博慈(訳)、東京図書、発行1964年10月31日

科学普及新書『素粒子とはなにか』、ゲ・ヤ・ミャキシェフ(著)、豊田博慈(訳)、東京図書、発行1969年10月30日




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