2001.6.1c版
素粒子ニュートリノが重力の原因!

 私は若い頃は物理学の個人研究者(?)でいろいろな本を買い集めたりしましたが、この分野での興味の中心は天文・宇宙と素粒子です。宇宙的規模で働く主要な力は重力ですが、重力は太陽系以下のスケールでは引力、銀河以上のスケールでは引力および斥力としても働きます。その本質をつき止めたいと思い重力場に関してとりわけ(一般)相対性理論とリーマン幾何学などを読みました。そして1つの結論として、相対性理論は重力の性質を述べたものであり本質(原因、発生メカニズム)を述べたものではないということを理解しました。つまり重力の本質はもっと研究されなければならないということで、素粒子とりわけ光速走行し無電荷のため透過性が高い(地球を通り抜けても1億分の1などのごく僅かしか吸収されない)ニュートリノに着目しました。ニュートリノは自然の最も深遠な謎とむすびついていると書にありました。ニュートリノには質量が無いとされていましたが、運動量があって重力の原因になっているのではないかと考えました。

ニュートリノが原因の重力とはどういうことであるか

 まず、ニュートリノの性質を次のように考えます。

(1) 光速で直進する。

(2) 透過性がきわめて高い。しかしごく僅かだが一定の割合で物質に吸収される。

(3) 質量がある。

(4) 宇宙空間は全方向に走行するニュートリノで埋め尽くされている。(私の仮説です)

 そして、ニュートリノの走行が全方向均等な場所では重力(による加速度)は発生しないが、ニュートリノの走行が方向によって不均等な場所では重力(による加速度)が発生する。

ニュートンの力学の法則をニュートリノによって説明する

〔1〕 力を加えない限り物体は静止または等速直線運動する。

 これの本質的メカニズムは正真正銘の難題であり現時点では説明不可能ではないかと考えています。もちろん等速直線運動に関する特殊相対性理論を用いても、あくまでも性質(速度や位置など)であって発生メカニズムの本質とは別問題です。

〔2〕 F=G・m・M/(r・r) の式の説明。

 ここで、F:2物体間の引力、G:万有引力定数、mとM:物体の質量、r:物体間の距離です。以下、説明の都合上、太陽(M側)と地球(m側)間に働く引力を想定します。

 地球がなぜ太陽の方に向かって引っぱられるかというと、太陽の方角から来るニュートリノが少ないからです。もし太陽がなければ、地球は宇宙から全方向均等のニュートリノによる力(=連続的運動量)を受けどの方向にも加速されません。しかし太陽があることにより、太陽の方向から来るニュートリノが減少し、すなわち太陽の方から押される力が小さくなり、差分として地球には太陽の方に向かって背中から押される力が発生します。この力が万有引力ですが、本質は引くのではなく背中側から押される力なので、空間背圧という名称を考えました。

(1) 引力Fは太陽の質量Mに正比例するということの説明。

 これは簡単です。地球の位置での太陽の方向から来るニュートリノは減少しており、その減少量が太陽の質量Mに正比例します。

−例− 太陽の質量がMの場合は、背中側から10000の力で押され太陽側から9900の力で押されたとすると、10000−9900=100が引力(空間背圧)です。次にもし太陽の質量が倍の2Mになったとすると、背中側の10000は同じですが、太陽側からは9800(減少量が2倍になった)の力で押されることになり、10000−9800=200が引力になります。このように太陽の質量に比例した引力が発生します。

(2) 引力Fは地球の質量mに正比例するということの説明。

 これも簡単です。太陽によって地球の位置では、背中側と太陽側から飛来するニュートリノの(単位時間当りの)量にはアンバランスが生じています。背中側から受ける力と太陽側から受ける力は、どちらも地球の質量に正比例し、従って差分の引力もmに正比例します。

(3) 引力Fは距離rの2乗に反比例するということ(いわゆる逆2乗の法則)の説明。

 この説明は少しばかりややこしいです。地球の位置で、地球が太陽に引っぱられる力について考えます。これがなぜrの2乗に反比例するかということです。太陽の方から来るニュートリノの減少分(減少分が大きいほど引力が強い)がrの2乗に反比例することの説明が必要です。

−例− 距離がrの場合は、背中側から10000の力で押され、太陽側から9900の力を受けたとすると、10000−9900=100が引力です。次にもし距離が倍の2rになったとすると、背中側は同じ10000で太陽側からは9975(減少分100が4分の1の25になった)の力を受け、10000−9975=25が引力ですが、どうして4分の1になるかという問題です。

 地球が太陽に引っぱられる力は、太陽の側から来るニュートリノが減少することによって発生しますが、さらに距離との関係を詳しく考察してみます。

 太陽は円形に見えます。この円形の面積(立体角)は距離rの2乗に反比例します。地球に飛来するニュートリノは遠い宇宙の全方向から来ていますが、太陽の円形内を通ってくる分量は、全方向分のごく一部であり太陽の円形の面積に正比例します。また、太陽を透過して地球に向かうニュートリノは距離に関わらず(地球から見える太陽の円形の大きさに関わらず)一定割合で吸収されます。これらから、太陽側から来るニュートリノの減少量の総量は太陽の円形の面積に正比例することになり、背中側との差分の引力は太陽の円形の面積に正比例します。すなわち、引力(空間背圧)は距離の2乗に反比例します。

まとめ

 万有引力については、ニュートン以来、物体間の引き合う力であるとされてきましたが、宇宙空間を縦横無尽に飛び交う素粒子ニュートリノによって説明可能であることを示しました。(空間背圧という新概念)

検討課題

(1) 宇宙空間はあらゆる方向に走行するニュートリノによって埋め尽くされているのではないか、これは私の仮説です。重力が太陽系以下のスケールでは引力として銀河系外星雲以上のスケールでは斥力として働くため、銀河系外星雲くらいの大きさでのニュートリノの発生源があって内側は引力で外側は斥力とすると、従来の物体は一律に引き合うとする理論よりも、ニュートリノによる空間背圧の概念の方がより相応しいのではないでしょうか。ニュートリノの定量的な研究が待たれます。

(2) 万有引力がニュートリノの性質を持つ素粒子に起因するということについては間違いないだろうと考えています。ここではニュートリノと断定して説明しましたが、本当は別の素粒子なのかどうかは現時点では分かりません。

影響

 強い重力場での一般相対性理論による結論が修正される可能性もあります。例えば、あるとされているブラックホールは本当は存在しないかも知れません。その他にもあるかも知れません。



参考図書:

科学普及新書『ミクロの世界と超宇宙』、ヴェ・エル・ケレル(著)、豊田博慈(訳)、東京図書、発行1964年10月31日

科学普及新書『素粒子とはなにか』、ゲ・ヤ・ミャキシェフ(著)、豊田博慈(訳)、東京図書、発行1969年10月30日




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追加説明(2001.6.1)

 観測点換算:

 太陽でのニュートリノの量を表現する場合に、地球に影響する分の量をもって表現する方法を思いつきました。この方法を用いると、太陽でのニュートリノ(変化)が地球での重力(変化)に直結しているため、ニュートリノ起因の本重力モデルがたいへん考察・理解しやすくなります。

 観測点換算による最も簡単な説明例:

 初めの方に出た例題で、地球では太陽側からは9900(10000−100)、反対側から10000のニュートリノによる力が働いて、差分100が引力となる例題でしたが、観測点換算による説明ではこのようになります。 太陽では、地球での観測点換算で、100引力分のニュートリノが吸収された

 なお、地球で吸収されるのは1億分の1(数値は説明例)なので、太陽では、地球での観測点換算で、総量としては100億(100×1億)のニュートリノが吸収されたとなります。太陽で総量100億のニュートリノが吸収されて、その1億分の1の100が引力になると考えることができます。

 観測点換算を用いて太陽ニュートリノ(太陽内部の高温による核融合で放出されるニュートリノ)の影響を考えてみることにします。これを行うことによって、本重力モデルの妥当性に関して納得しやすくなります。

 以下すべて観測点換算での話として進めます。

 太陽の放出エネルギーは半永久的: 太陽は、水素原子核が核融合によってヘリウム原子核に変わる時の余分のエネルギーで輝いています。エネルギーの搬出は、主に電磁波(X線〜長波長の電波)とニュートリノによって行われると考えられます。太陽のエネルギー源はほとんど無尽蔵であって、単なる燃料説や重力ポテンシャルエネルギーだけでは短時間で燃えつきてしまい、永続性の説明が困難とのことです。太陽エネルギーの永続的な供給源を宇宙からやってくるニュートリノに求める説はすでにあるかもしれませんが、本題のニュートリノ起因の重力モデルにおいてもこの説を採ります(但し未確認項目多い)。後の説明箇所のために1つだけ重要なことを述べておきますと、到来するニュートリノの量に対して、出ていくときは少なくとも電磁波のエネルギー分が引かれるために、ニュートリノの量は必ず少なくなるということです。このことは、ニュートリノの到来量よりも放出量が少ないことが本重力説では絶対必須条件ですが好都合です。なおここでは太陽が永続的に輝くものとして、太陽に到来するエネルギー総量と放出するエネルギー総量は等しいとしておきます。(もちろん単位時間当り;通常省略)

 太陽で総量100億のニュートリノが吸収されると、その1億分の1(数値例)である100の引力が発生します。ここで、太陽に吸収されたニュートリノはその後どうなるかという問題が重要です。100の引力が発生するのは、いったん吸収されたらそれっきりになる場合だけです。もし総量100億が吸収されても同時に同じ100億が放出されれば、総量100億吸収分からは引力100、総量100億放出分からは斥力100ということになり、引力が斥力で100%打ち消されて太陽による引力は生じないことになります。もし実際にこうなっていたら本引力モデルは完全な失敗です。もうひとつ数値例で、総量100億が吸収されて同時に70億が放出されれば、総量100億吸収分からは引力100、総量70億放出分からは斥力70となり、引力が斥力で70%打ち消されても残り総量30億分の引力30が生じています。実際は前述のように放出分が少なくて、本重力モデルが成立する根拠は十分に備わっています。

 太陽ニュートリノを考慮した数値例:

 105億: 吸収総量
 105: 吸収総量に対応した引力
 20億: 放出総量
 20: 放出総量に対応した斥力
 85億: 吸収総量−放出総量(見掛けの総吸収量)
 85: (吸収総量−放出総量)に対応した総合的な引力(見掛けの引力)

 質量などの重力に関係する定数を勘違いしている可能性について:  吸収総量は太陽の質量に関係していますが、重力は太陽の質量以外の要因(放出分)が入っています。このため重力によって太陽の質量を求めようとする(従来方法はこれか)と、質量をまちがえたりする可能性も出てきそうです。



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