岩坂士京 LIVE 2007 Aug.
at Bogaloo on 2007.8.25
10年前の自分に教えてやりたいですね。 10年経っても岩坂さんはステージに立ち続けている、聴き手を感動させる才能は全く衰えていない、と。
2007年8月25日。この日はライブハウスダブルヘッダーでした。 2番目に足を運んだのは岩坂士京さんのLIVEです。 生まれて初めて行ったLIVEは彼のデビューLIVEであり、私の数多のLIVE参加履歴の中では過去最多です。 ただ、長いブランクがあり、そんなに頻繁に彼の姿を目にしていた訳ではありません。 寧ろ何の情報も入ってこない時間のほうが長かったです。 故に今年2回目の単独LIVEが開催されると知ったときは、嬉しさよりも 裏があるのではないかと却って不安に襲われました。 蝋燭の炎も消える前に一瞬だけ(中略)って言いますよね。 ただ、そんな心配は杞憂で終わりました。詳しくは後程。
会場、2部制という構成、フルバンド編成など殆どが2月のLIVEと同じ。 会場内には1部から引き続いて参加予定の人もいましたが、 私は2部だけの参加。1曲目は何だろうと予想しながら待っていると、 開演時刻から10分程遅れてバンドメンバと岩坂さんが登場し『さよならの街角』でLIVEが始まりました。 この曲では岩坂さんはギターも担当。以前のLIVEではベースを弾きながら歌ってましたが、 またベーシストとしての彼のプレイも観たいです。 イントロが無くいきなりサビから始まる曲での力強いステージの後は、 ピアノ主体の曲『after the rain』へ。
動と静、対照的な2曲の後に最初のMCが入りました。
「暑いですね。最近は天気も良くて。僕も雨男を返上したいと思います。
LIVEの日はいつも雨か雪か台風かっていうくらい天気が悪かったですが
、今日は天気いいですよね?
1部からずっと地下に篭ってるので外の天気わかりませんけど。」
晴れなのはいいですが、2007年8月は日本の最高気温の記録を更新する程の暑さ。
あまり極端なのも勘弁してほしいです。MCに続いて『君と僕の間に』へと
移りました。
次のMCでは岩坂さんの熱中症体験に纏わる内容。
蕁麻疹が出て病院をハシゴして、合計4時間点滴で過ごしたそうです。
それって何か別の病気も併発しているのでは。
岩坂さんが観客に尋ねたとき挙手したとおり、私も熱中症体験者。
私も実家にいて暑さのあまり重い頭痛で動けなくなったことがありました。
秋田でも最高気温は36-37℃になりますし、屋内とはいえ風が入って来なければ危険だということは
身をもって体験しました。岩坂さんほどひどくなかったにせよ。
続いての『手紙』はそんな話とは全く関係ない、雪の季節の歌。
イントロの段階でギタリストの人の準備が間に合っていなかったようで、
岩坂さんがストップをかけて演奏は中断しました。
「LIVEというのはこういうハプニングが付き物で、そういうのも含めて・・・」
とは言うものの、そういう彼も『手紙』で歌詞に詰まるという事態に。
サビ直前の部分で歌詞が出てこなかった岩坂さんは「飛んだ!」と言いながらも演奏は止めず
最後まで歌いきりました。
しかし、譜面台に歌詞が置いてあるはずですが(2月がそうでした)、
それを見ながら歌詞ミスって、難易度高いですよ。
まあ、私にしてみれば、岩坂さんは歌詞ミスがデフォルトなので、この時点ではあまり気になりませんでした。
次は浅倉一男さんへの提供曲で、岩坂士京の曲の中では最もテンポの速い曲
『ひとりじゃない』でした。岩坂さん曰く
「男女の微妙な焦りのような感情を曲にしたら、こういう速さの曲になりました」
だそうです。そして曲の後は隣でギター&コーラスを担当している人のMC。
岩坂さん「この人は昔から一緒にLIVEでやっていて、地元でのときはうちの実家に泊まったんだよね」
ギタリスト「隣で寝たんだよね」
岩坂さん「そうだっけ?」
ギタリスト「隣に布団敷いて(アッー)」
とのことでしたが、酔っていたらしく覚えていないそうです。
ここでギタリストを除いたバンドメンバがステージから退出するんですが、
岩坂さんは段取りを忘れて話に夢中になっていた模様。
次の曲は過去のLIVEでも披露されていない完全な未発表曲。
「いろいろ考えた結果、今夜限りで披露しようと決めました」
「曲を作るにあたって女子高校生から話を聞いたんですが・・・
僕が女子高校生と会うって言うと(周りは)すぐ変な想像するんですよね(観客笑)」
「話を聞いてて思ったのは、恋愛に関して素直に伝えられないのは、
女子高校生も大人の女性も一緒なんだな、と。そこから曲を作りました。」
というエピソードを明かして『大好き』を披露。女性の立場からの歌詞でした。
また、ギタリストの声が岩坂さんの声質に近いため、
コーラスがとても綺麗に響いてましたね。そして2月のLIVE前に
岩坂士京公式ページでファンからメッセージを募集し、それを元に
歌詞を書いたという『夢のかけら』へと続きました。
次の曲からは再びバンドメンバが戻りますが、その前にメンバ紹介。
ドラマー:
岩坂さんの「さっぱりしてるように見えて実は・・・」の後にドラムの音で妨害が入りました。
詳細は岩坂さんの公式ページに続くようですが果たして?
ベーシスト:
この暑いのにクーラー無しで過ごしているとのこと。連日熱帯夜にも関わらずご苦労様です
キーボーディスト:
彼のLIVEに岩坂さんが飛び入りゲスト出演するらしいです。
そうなってもいいようにスコアを渡しておくとのこと。
ギタリスト:
岩坂さん曰く、ガンバ大阪の遠藤選手(ガチャピン)に似ているそうです。
言われてみれば確かに。逆にギタリストが仰るには、岩坂さんの声は長嶋茂雄に似ている
そうなのですが、これには岩坂さんを含めみんな「似てない」で一致。
岩坂さんの声が似ているというのなら寧ろ徳永英明か浅岡雄也だと思います。
『俺は何も変わらない』の後のMCでは、歌詞制作の裏話を披露してくれました。
交差点で信号待ちをしている人を眺めてはその行動の続きに対して
妄想を膨らませ、それを歌詞作りに活かしているとのこと。
そして、そんな交差点の人々を喫茶店の窓などから眺めるのが趣味なのだそうです。
確かに岩坂さん以外の人はあまりそういうことはしないかもしれませんね。
この話題の最後、
「交差点での赤い信号を待ってるときのことを歌った曲があります」
という発言を聞き、
次の曲はもしかしたら・・・と思ったら実際に『赤いシグナルが変わらない』でした。
デビューアルバム収録の懐かしい1曲。
2月のとき同様、終わるのはあっという間。僅か10曲で本編終了という信じ難い展開。
「喋りすぎるから時間が足りなくなるんだよなー。
1部でもMCで喋りすぎて時間をオーバーしました」
と言ってたとおり、確かに1曲歌うごとにMCが入ってましたね。
MCも曲も、両方大事ですが、曲数を考えるとちょっと物足りなかったです。
最後の曲は『優しさの条件』でした。
すぐさまアンコールで岩坂さんが再び姿を現しましたが、彼は何と浴衣!
「これでギターを持つとヤバいですよ」
の意味はすぐにわかりました。懐かしのギター侍そのまんま。
でも初めて見る岩坂さんの浴衣はとってもお似合いでした。
もし次のLIVEも夏なら、水着で登場すれば女性ファンは大喜びかもしれませんね。
浴衣の袖の部分が邪魔になるらしく右腕だけ出した状態でギターを引き、
アンコール1曲目の『心の地図』へ。私の大好きな曲が、ここで聴けました。
今回は特別にアンコール3曲、と宣言し、『それぞれの扉を開いて』に
移りましたが、1番2番と続けてBメロの歌詞が出てきませんでした。
同じ曲で何度も歌詞ミスって。さすがに私も看過できず、「おいおい大丈夫か?」と思わず呟きました。
岩坂さんは暑さでおかしくなっちゃったんでしょうか?
いよいよ本当に最後の曲。最後は熱帯夜に相応しい熱い曲『STEP BY STEP』でした。
この曲の前のMCで大本営発表!
「そろそろレコーディングを始めます。曲も溜まってきてるし。
秋から初めて、リリースは来年春くらいになるかと思います。」
と新作の発表を示唆する発言が飛び出しました。
終了時岩坂さんがステージを去るときには
「またLIVEやるので来てください」
と、いつになるかわかりませんが次のステージも予告。
通常の流れから考えると、リリース、その後にLIVEになるのでしょうか。
その言葉、信じて待ってますよ。何十年かかってでも。
この日は未発表曲あり、浴衣姿の岩坂さん、暑さで壊れ気味の岩坂さんと、 過去のLIVEには無い箇所がいくつもあって、かなりレアなステージだったと思います。 そういえば過去のLIVEでは必ず披露されていた『この空にKissしたい』 『俺達だけのララバイ』がこの日歌われなかったのも珍しいですね。 いろいろな意味でレアもの尽くしの一日でした。
会場を出るときに岩坂さん本人とすれ違いました。 その瞬間を利用して一言だけ彼に話し掛けました。 当日の感動が本人に伝わっていれば幸いです。
special thanks:岩坂士京ファンページの中の人