冬の陣 -live for one day-

at 渋谷O-Crest on 2006.12.20


メジャーデビュー前ながら頻繁にCDをリリースし、 彼らの曲なしでは過ごせない程になっているバンド、 それがChicago Poodle。京都在住のバンドのため LIVEはいつも京都や大阪、しかも平日の夜なのでなかなか行く機会が ありませんでしたが、今回は渋谷とあって 会社を休んでまで駆けつけました。 これなら泊まらなくてもいいですからね。

LIVEに関する実力は私には未知数でしたが、 それでも彼らのステージを観るのは非常に楽しみでした。 これまで関西でLIVEを重ねてどれだけ実力を付けてきたのかが。

この日は3組が出演しましたが、シカプーはラスト。 21時前後になって漸くメンバーが登場しました。 観客数は40人程。彼らにとってはアウェイ試合ですね。 あまり実績の知られていない関東ではこんなものなのでよう。 オープニングは花沢さん(ヴォーカル、キーボード、コンポーザー)の キーボードのみでイントロが奏でられた『one』。 続けてすぐ、ニューシングルからの『JAM』へ。 CDではピアノを中心にシンプルな構成で、LIVEもしっとりと展開される かと思ったら、予想外の轟音。

ベースの辻本さんが忘れ物をしたので楽屋に引っ込んでいる間に 最初のMC。17日から関東でインストアを続けているため、 ずっと東京に泊まっているとのこと。そしてオフの日に 浅草の雷門に行って来たそうです。 煙を大量に浴び過ぎたと行ってました。 そして辻本さん不在のままMCは更に進み、御茶ノ水での楽器屋巡りの話へ。 花沢さんはピアノの試奏をしていたそうですが、 調子に乗って弾き過ぎたため店員に怒られたそうです。
花沢「ゲゲゲの鬼太郎なんかを弾きながらね」
観客「弾いてー」
花沢「(実際に弾いて)こんな感じで・・・」
思いがけないパフォーマンスに観客は拍手喝采。 そこに辻本さんが戻ってきました。 忘れ物はピックだそうです。そしてMCの話題は再び浅草へ。
「うちのおじいちゃんの家が北千住(三ノ輪だったか?)の辺りで、 昔よく行ったんですよ。あそこは日本語じゃない言語の人が多い ですよね。逆に自分が疎外感・・・シーンとさせちゃった?」

MCの中で先月発売になったニューシングル「Songs 4 one day EP」 の話題も出ました。朝起きてから夜眠るまでずっとシカプーと共に 過ごしてほしいという願いから、このタイトルになったそうです。 そして収録曲の中から今度は『Hello』を披露してくれました。 ほかの曲もそうでしたが、花沢さんの独特のヴォーカルに加えて 卓越した作曲能力。一度聴くと暫く頭から離れなくなります。 初めてシカプーの曲を聴く人もそうだったのではないでしょうか。 実は私はこのCD未購入で(詳細は後述)『JAM』『Hello』共に この日初めて聴いたんですが、 すっかり花沢さんの生の歌声にやられてしまいました。

すぐさま次の曲へと移ります。次はアルバム「ニューオールドファッション」収録の 『京の小雪路』。冬の京都と大切な人との別れを見事に表現したこの曲は、 ちょうど今この時期にぴったりの曲。実際にこの曲を京都で聴けたらどんなにいいだろうかと 思いを馳せながら歌詞の世界に浸ってました。これこそシカプーの曲、と言いたいくらい王道中の王道ですね。 一転してその次がアルバム「one」からの『TOMORROW LAND』と、シングル「夢」収録の『C'mon』でした。 この2曲は先程までとは対照的にLIVEで観客を盛り上げる曲。 こういう曲はシカプーには少ないのですが、メンバー・観客一体となって盛り上がるには欠かせない存在ですね。 その後に披露された『らせんブルース』も同様。LIVE用のアレンジにより 原曲より激しく、しかもロングバージョンとして披露されていました。

そのあとのMCは今年一年のLIVE回数について。 「one」、即ち「1」に拘って111回を目標にしてLIVE(インストア含む)を重ねてきたシカプーですが、 実際には85回程に留まったそうです。 これがラストライブだとか言ったばかりなのに大阪で1日10回やろうとか言ってました。そして
「戌年が終わってもChicago Poodleは吠えるのをやめる訳ではない」
と言ってたとおり、来年1月から早速LIVEが決まっているそうです。 しかしまたも平日夜の大阪・・・私は行けないことが確定です。 早いもので本編ラストは『ネガポジ』。私はこの曲は1曲目じゃないかと予想してましたが 最後に披露してくれました。歌詞じゃないですが今年一年間のネガティブな部分とポジティブな部分を来年に 繋げられるようにとの思いを込めて、真冬ながら熱いステージが展開されました。

アンコールで再び3人が登場しましたが、本編での盛り上がりが足りなかったらしく (客少なかったですよね)アンコールでは更なる盛り上がりに期待して、アルバム「one」からの 『流星』でドラマチックに締めてくれました。1時間程度と短いLIVEでしたがシカプーの魅力を知るには充分、 それどころかより一層深くハマって抜け出せなくなるLIVEでしたね。 彼らのステージなら2時間でも3時間でも観続けたいです。 来年こそ彼らのホーム、京都・大阪でのLIVEに行けることを期待しつつ、家に帰りました。すると・・・

帰ると私宛てにダンボール箱が届いていました。中身はWeb通販で購入したシングル「Songs 4 one day EP」! この日は何処にいてもシカプーが絡んだ一日でしたね。


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