第45回 2011ヨーロッパ鉄道の旅第16回 人々の笑顔特集
  Travel in Europe on the railways No.16  Smile

はじめに
私が写真を撮る際に最も大切にしているのは、被写体そのものよりも、そこに反射する光が作り出す
輝きと陰影です。それが私が画家クロード・モネを好きな大きな理由です。
それゆえに、私にとっての写真とは「光と感動の記録」光の画家モネの「ルーアン大聖堂」連作や
「積みわら」シリーズ、「日傘を持った女」(2枚組)などが特にその光をモチーフにした作品と言われています。
私の今回の旅行記でもベネチアの夜明け、朝日・夕陽のサン・マルコ広場、クールの日の出の雪山、
夕日に輝くノイシュバンシュタイン城、ミュンヘンの朝靄のイギリス庭園などの撮影で光の捉え方に意を注ぎました。
旅行記を読み、写真をご覧いただくときに思い出していただければ嬉しく思います。
また旅先の雰囲気(臨場感)を出すため、できるだけ現地の人々と交流し笑顔と生活する姿を撮りました。
この旅行のサブ・テーマは「人々の笑顔」
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  ヨーロッパ12日間鉄道の旅 2011.10.17-10.28
2011年の年に一度の海外旅行はヨーローパ鉄道の旅にしました。
テレビの鉄道の旅の番組で「パリからミュンヘン経由ウィーン」を見て影響を受けた面もあります。
実は2009年にウィーンからミュンヘン行きの列車でザルツブルグを往復したことがあり、
もっと長い距離を鉄道で巡り、途中で観光しながら写真を撮りたいと思っていました。
今回は12年前のイタリア団体旅行で訪ねた4都市のうちで最も好印象を持ち、絵(写真)になる
ヴェネチアから出発し、スイスの世界遺産に指定されたアルブラ・ベルニナ鉄道を経由して南ドイツの
ノイシュヴァン・シュタイン城、初訪問のミュンヘン、ロマンチック街道で最も人気のあるローテンブルグ
などを訪ねて、最後は馴れ親しんだパリへ到着するというルートを選びました。
日程は2011.10.17(月)から10.28(金)までの12日間で、宿泊都市はベネチア3泊、クール(スイス)1泊、
シュヴァンガウ(ドイツ)1泊、ミュンヘン2泊、ローテンブルグ1泊、パリ2泊、計10泊です。
ドイツ語は全く出来ませんが英・仏語の会話で何とかなりました。
仕事でイギリス人から学んだ英語力がなかったらどうなったことやら。
苦難も多い楽しい旅になりましたが、多くの人のサポートと親切を受け、
それをきっかけにした交流と笑顔の写真が今回の旅の最高のお土産になりました。
この歳で一人旅が出来たことは生きていける自信になりました。
人々との交流の秘訣をあえて書くとすれば「心のシャッターをいつも開放に設定しておくこと」
詳しい旅行記はすでにブログで公開済みのため、ホームページでは
旅行写真展示室にふさわしい写真を厳選して展示いたします。
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2011ヨーロッパ鉄道の16  人々の笑顔特集
背景色(日本の伝統色) :白郡(びゃくぐん)#83ccd2(掲載写真49枚)
今回の展示写真は下記の旅行記の写真が元になっています。
ヨーロッパ鉄道の旅 笑顔特集 http://4travel.jp/traveler/810766/album/10654312/

笑顔の写真
この旅のサブ・テーマを「人々の笑顔」とし、出会った人々との交流の結果として笑顔の写真をたくさん撮りました。
旅行記を公開後に「現地の人々の生き活きとした表情がよかった」とのコメントを多くの読者からいただきました。
20編の旅行記から人々の笑顔や仕事をしている人々の生き活きとした写真を集めて「笑顔特集」とします。
旅行記の写真は原則ノー・トリミングでしたが、笑顔特集では表情がよく分かるように、ほとんどの画像はトリミングして展示します。

撮影 CANON EOS40D EF-S 17/85,PowerShot A2300


2011.10.17(月)ヴェネチア到着の夜の歓迎の笑顔。
He welcomed me with Venetian Mask at Rialto on the night of arrival.
これは水上バスを乗り換えたリアルトで出会った、全く知らない人です。
一瞬ドキッとしました。女の子だったらキャーでしょうね。


朝日に染まる観光客   7:52(日の出7:30)おはようございます。Buon giorno.
I met a couple of traveller in the morning sunshine at Vapoletto stop.
ヴァポレット(水上バス)は早朝で頻繁には来ないので、しばらくの待ち時間での出会いです。


ドッカーレ宮殿前を通学する小学生 8:05
Children are walking to school in front of Palazzo Ducale.
個性豊かな小学生のイタリアン・ファッションをどうぞ。
Please check Italian Fashion of children.


サンマルコ広場の演技 10点満点! 8:31
カップルにポースを頼んだらご覧のような大サービスで、いかにもイタリアって感じです。
グラッツィエ!ありがとう。
実はこのポーズは初めてではなく、やっていたので「もう一度やってみてよ」とたのんだのです。
見せたいんだな、と直感的に思いました。二人の思う壺にはまったのは私の方です。
フィギュアのアイスダンス・ペアのポーズそっくりですね。
素人が咄嗟の思いつきでできるものではありません。


アカデミア橋で出会ったCANON愛用者 8:59
同じブランドの所持者には声をかけやすいです。
Two of them are user of CANON like me.
It is easy to start speaking with users of the same brand camera.


アカデミア橋は木造の太鼓橋です。11:01
大運河を跨ぐため高さもあり、重い荷物を持って越えるのは難儀です。
目的地のある側の近くのバス停を利用したほうが便利な場合もあります。
帰るときにはアカデミアではなくサンタンジェロにしました。
Ponte dell'Accademia is one of three bridges of Grand Canal.
It is hard work to bring heavy article with you over this bridge.


リアルトのピザ屋の陽気な人々。11:35
私も雰囲気的には食べたかったですが、朝食のすぐ後なので、残念でした。
Joyful people at pizzeria in Rialto


リアルト橋の上に楽しそうな観光客がいたので撮らせてもらいました。11:43
Why?(なぜ私達の写真を撮りたいの?)と聞かれ、咄嗟(トッサ)にうまく答えられませんでした。
Because you look happy ! と言えばよかった。
The madame asked me "Why you wish to take a photo of us?"
I regretted not to be able to reply "Because you look happy !"


ムラーノ島へ渡るヴァポレットの船上にて。12:26
地元の人たちの大笑いにつられて、私も笑ってしまいました。
イタリア語を解さないので何で笑っているのかさっぱりわかりませんが、いい思い出です。
写真を撮らせてもらったら、一緒に撮ってくれと言われてしまいました。
Joyful native Venetian on the Vapoletto to Murano
Why they were laughing?,I dont know.


一緒の写真ですが笑いは止まりません。
私の顔つきや仕草が可笑しかったということはありません。
They requested me to take a picture with them.
I willingly joined to the joyful people.


後から近くの席へきた観光客ですが、楽しそうな人たちを撮りたくて声をかけました。
この女性は向かいの席の奥様そっくりなので娘さんでしょう。13:52
Tourist in Torattoria Valmarana in Murano
The lady looks like a daughter of the madame in next picture.
私が撮る人物の表情には私自身の表情が映っていると信じています。
したがって自分の写真はほとんど撮りません。


こちらが奥様です。13:53 眩しいところをごめんなさい。
Madame, I'm sorry you to be under the sunshine.


ヴェネチアマダムの肖像  13:56
隣の席で食事していたマダムです。
撮影依頼にも快く応えてくれ、さりげないポーズを作ってくれるのはさすがです。
私の人選の目も間違っていなかった。(笑い)
A portrait of Venezian Madame
She answered to my request with ease.
秋のこの季節でも陽射しが強いのでサングラス着用はよく見かけましたが、
日傘は一度も見ませんでした。


ムラーノ島を離れてサン・マルコへ向かいます。
ヴァポレットの甲板員 Cabin attendant of Vapoletto 14:48
船の係留、ドアの開閉、乗客の誘導・案内などが主な仕事のようです。


乗客の手助けをする甲板員はまさにアテンダント(介助者)です。   15:15
彼の手にもミサンガが見えますが、イタリアの観光地には強引なミサンガ売りがたくさんいるそうです。


サンマルコの水際で、となりで休んでいるご夫婦?  15:34
A couple in waterfront of San Marco
目の前に多数係留されたゴンドラを眺めながら、この水際の石段で休憩しました。
私にこのような体験をさせてくれる協力者はいませんか。


サンマルコの鐘楼のオーディオ・ガイド貸し出し嬢   15:52
うしろにロシア語、スペイン語、フランス語の棚が見えます。
彼女は貸し出しませんよ。どなたか勇気ある方は交渉してみてはいかがですか。
A lady in the desk of earphone of Campanile di San Marco
An earphone guide is available in Campanile di San Marco by 8 euro.


サンマルコの鐘楼の展望室で出会った男の子 16:14
母親に抱かれて後ろから私の肩を掴んで引っ張るので振り向くと笑顔が可愛かったので撮りました。
2日後のベネチアを発つ日の早朝、駅に向かうヴァポレットの中で再会しました。
衣装がこれとは違いましたが、私をじっと見つめているので気付きました。
両親も思い出してくれました。シカゴに住んでいるのだそうです。
A boy I encoutered on the Bell Tower(Campanile di San Marco) is 1.5 years old.
Two days after I happened to meet his family on vapoletto to Ferrovia(Santa Lucia station).
I asked his mother"Did you go to the Bell Tower in San Marco the day before yesterday?"
Oh! ・・・Yes. They live in Chicago,she said.


前夜、コンサート前に食事したホテル近くのリストランテの虹色のマダム 9:30
朝出がけに店の前を通ったら、入り口が開いていて顔を合わせました。
ブォン・ジョルノ マダム  おはよう
Rainbow madame of the ristorante near my hotel where I took dinner in the evening of concert.
Next morning I found her on the counter.
食事のときに、これから教会のコンサートに行くと話したのを覚えていたのかも知れません。
この店はサン・ヴィダル教会から歩いて2分です。


サント・ステファーノ広場で出会った写真好きのシニア観光客 9:35
CANONとNIKONですが一眼レフカメラを持っているとお互いに話すきっかけが出来て楽しいです。
キヤノンのLレンズの利用者に「いいレンズ使ってるね」と声をかけると、必ず会話に乗ってくれます。
I spoke to the travelers carrying CANON and NIKON in Campo Saint Stefano.
I was carrying CANON EOS40D.
L lenz user is easy to start conversation with. 


アカデミア橋を渡りサンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会へ向かうドルソドゥーロ地区です。
魚屋の親爺 Fish shop in Dorsoduro  9:54
いろいろ名前と価格を表示された魚が並んでいますが、我が家にはイタリア語の辞書がなくて・・・。


バルバリーゴ館の前で。おはようございます。10:01
In front of Pal.Barbarigo in Dorsoduro


ハトを追いかける少年。  12:08
He will be a football player in the future.
それをレンズで追いかけるシニアのワタシ。なんて暇なんだろうね。
旅には時に息抜きも必要です。言い訳、いいわけよ。
この少年のフットワークは将来のサッカー選手でしょうか。


駅前の階段で折り紙をして遊んでいる親子はイギリスから来たそうで、origamiをご存知でした。


スカルツィ橋で出会った母娘 12:49
お母さん、そんなにしっかり抱えなくても奪ったりしませんよ!


カラトラーヴァ橋で。「奥様 お帽子が似合いますね」
ひと言褒めてから撮らせてもらうのがルール、マナーです。
It's a rule or manner to praise her fashion before taking a photo of her.
綾小路きみまろなら「奥様素敵ですね 帽子が」でしょうか。


このカップルも写真の依頼がきっかけで撮りました。14:11
一人旅のシニアには目の毒だったかも。


少女の母親と祖母は写真家でした。14:30
左のマダム(母親)は東京の恵比寿で展示会を開いたことがあるそうです。
写真とは思えない前衛的な絵葉書をくれました。私の名刺がわりのブログURLカードと交換です。
帰国後調べてみるとスイスの有名な写真家Annelies Strba(1947.10.7~)です。


サン・マルコ広場に面したCaffe LAVENAの店員のこの微笑みの表情からは
イタリア政府の財政危機など微塵も感じられません。17:37
国民の幸福感度はおそらく日本以上と思います。
よその国を旅するということは、日常接するマスコミなどの情報では推し量れない
「何か」を感じることができるということ。しかしそれには旅する人の感度も高くないと。


ミラノ出発後まもなくの検察に来た車掌  10:27
乗った車両はティラーノまで行かないので、一つ前の車両に移るように言われました。
私がイタリア語を解さないので、乗り合わせた女性鉄道員に英語に通訳させて教えてくれました。


お茶目な女の子は人見知りしませんが、男の子はこうはいきません。


2011.10.21(金)スイス北東部クールのホテルAmbiente Hotel Freieckのマダム
大型ホテルのフロントの事務的な対応と異なり、この笑顔が旅の印象を良くしてくれます。


St.Margrethenで降りる直前のに撮った祖母と孫。10:29
動物園へ行くのだそうです。ほほえましい光景に私の心もあたたまります。
A boy and his grand mother were on way to a zoo.


Buchloeで列車を待つ間、駅の外に出てみました。13:11
学校帰りの小学生が駅入り口の階段に腰を下ろしおしゃべりしていました。
屈託の無い笑顔が可愛いです。「いじめ」という単語は彼らの辞書には無いでしょう。
They were waiting the train on way home at the entrance of Buchloe station.


DBバッジを付けているのでドイツ鉄道の職員ですが私服で無帽なので職位などは分かりません。
名札を見れば分かるのかもしれません。13:41
地味な色の服にド派手のネクタイは英国のビジネスマンにも見られる光景です。


シュヴァンガウのホテル内のレストランで、となりの席で食事した家族20:31
私の家族の年齢構成がこのようであったのは25年ほど前のことです。
I took dinner on the table next of this family.
About 25 years ago my family was the same ages.


シュヴァンガウのホテルの朝食時にブログに載せたいからと頼んで撮ったホテルのマダム 7:54
Madame of Hotel Weinbauer answered to my request of taking the pose for my blog.


ホテル ワインバウアーのフロントのマダム  8:15
前日の夕方、撮影から帰って外の寒さを話したら、地下のサウナを奨めてくれました。
話をしなかったらサウナの存在に気が付かなかったでしょう。
一人旅は積極的に話したり行動しないと楽しさ半減です。
Madame of Hotel Weinbauer Reception suggested me to use sauna
when I came back from cold walking in the evening.


フッセン駅のホームの券売機でサポートしてくれた人たち。9:58
困ったときには助けてもらうしかありません。
言葉よりも気持ちのほうが伝わりやすいと、何度も体験しました。
They supported me to buy a ticket by machine to Munchen at Fussen station.
I asked them"I'd like to take a photo of you all to help me.

"
ウニヴェルシュタット駅前で。主輪の車軸に直接ペダルが付いためずらしい自転車
Direct drive of main wheel with pedals


欧米人の彫りの深い顔立ちの見本のようなマダムはアクセサリー・ショップです。


やはりシニアの遊園地は間違いなかったです。私も一員です。 17:28
Auer Dult is a playland of senior.I am also one of them.


外は寒くなりましたが心はホットのようです。 17:37
Hot wine warm ther hearts and bodies.
私も温まります。I also warmed by this scene.


少女を見つめる優しい眼差しがなんと素敵なのでしょう。17:40
They look a girl with hearty eyes.
私にとっての写真とは「光と感動の記録」です。
解説よりこの一枚のほうが雄弁です。


ホットワインに話は尽きないようです。18:01
「あっら、そうざーますか、奥様」


ローテンブルグの駅前通りで出会った学校帰りの小学生 13:14
On way from school in Rothenburg ob der Tauber


ローテンブルグのマルクト広場に面したレストランの近くの席のファミリー 14:27
メニューのSauerbratenを選べたのは、この家族の右端の女性に運ばれてきたのを見て
美味しそうだったので、ウェーターに「あれと同じのをください」と言ったのです。
彼はThe same as the young lady? と訊くのでYes!
食後彼女にその話をしたら喜んでいました。
ブログ用に写真の依頼をしたら、このように全員で応じてくれました。
どう見ても三世代でしょうね。


陽気にポーズをとった人々に会いました。15:50
私にもやってみるように奨めるので、ちょっと恥ずかしかったが真似してみました。
Joyful people requested me to take the same pose and I tried shyly after.


マルクト広場で出会った若者達と五十八の瞳 17:28
どのような集まりかわかりませんが喜んで撮影に応じてくれました。
おまけにハイタッチを求められ、最後はオレンジ帽のお兄さんが拳タッチです。
一人旅の不足分を補って余りあります。ツアーではこのような機会はありません。
日本人がめずらしいわけでもないでしょうが、一瞬で整列してポーズを作って
くれたのにはびっくりです。さすが規律正しいドイツ人!
可愛い娘に「写真撮らせてくれるCan I take a photo of you?」と声をかけたら
あっという間に全員集合してしまいました。
英語のyouには単数・複数の区別が無いので仕方ないですね。


ローテンブルグのホテルRomantik Hotel内レストランのマダム 20:58
とてもあたたかいもてなしで、一人旅でも大丈夫No problemです。会話は英語です。
小柄で細身な私は少し分けて欲しいです。(笑い)


写真を頼まれたので、撮影後に撮った4人組。10:32
I took two photos,first with their camera and next with my camera.


この子にパンを渡して演出してもらいました。ありがとうね。11:35
I asked her to give feed to pigeons to take photos.


パリ北駅前のブラッスリーAux Villes du Nordで食事をした後に、
ギャルソンに日本語メニューを持たせて撮りました。


隣の席で両親と来ていた少女。20:27
食後に店からもらったカラス?の人形を前にして撮りました。
A girl in Metro Cafe in St.Sulpice accompanied with parents
たくさんの笑顔と働く人・暮す人の真剣で生き活きした表情を集めてみました。

皆様に旅の醍醐味の片鱗でも感じ取っていただければ嬉しく思います。

2013.8.25編集