車 中 泊

車中泊の一番の魅力は、宿泊場所を自在に選べること。ホテル、旅館泊は快適なようで、物音などに神経質な自分は不快な目に遭うことがしばしばある。隣室の騒音、夜通し流れる廊下の音楽、空調・冷蔵庫の音など、ビジネスホテルの狭い部屋の中で逃げ場のないまま耐えるしかない。そんな不快な思いをする位なら不便でも車中泊の方が気が楽。もちろん宿泊費が浮く点も大きい。車中泊でも静かで良いと思った場所で騒音に遭うことがあるが簡単に逃げ出すことができる。登山口に駐車できることも多く、山行時間を短縮できる。車中泊用の寝具を工夫し、寝床の問題は少ないが食事の問題は大きい。色々なレトルト食品を検討して多めに持っていくが、なぜか普段はおいしく食べている物でも車中泊では食欲が湧かないいことが多い。車中泊でも普段と変わらずおいしく食べれる物は限られているがその一番はバナナ。安価で栄養もあり、調理が不要。日持ちしないのが欠点だがいつも4，5本持って行く。バナナは山行中の食料としていつも持参している。その他、喫食できるまで15分もかかる上高額なアルファ米やパックご飯に比べ、餅は短時間で食べれ、汁粉や味噌汁に入れて食べれる。マカロニも短時間で食べれる。真空パックのおじややいかめしも温めるだけで食べれる。調理は超小型携帯コンロとガスボンベ、コッフェルがかさばらず重宝しているが、お湯で温めたりお湯に溶かしたりといった簡単な調理しかできない。最近は家庭でも使用する卓上コンロも持参しているがまだ本格的な調理はしていない。結局、できるだけコンビニ、スーパーで弁当やサンドイッチを買ったり食堂で食べたりしており、持参した大量の食品は減らないことが多い。それだけに山行先にコンビニや食堂があるかが重要になる。次にトイレの問題がある。できるだけトイレのある場所で宿泊するがトイレがない場所も多い。入浴の問題もあるが、冬場は入浴がおっくうで温泉趣味のない自分は、着衣の着替えさえできればサッパリして大きな問題にはならない。とは言え、下山後の道中に温泉があると寄り、長湯はしないが汗を流し疲れが取れた気がするので、温泉好きの人の気持ちもある程度分かる。宿泊先として道の駅や高速のPA、SAが良さそうだが利用したことはほとんどない。深夜でも車の出入りがあったり人の話し声がうるさかったりするリスクがある。そういったリスクがなく、安眠できる静けさがあり、雰囲気が良くトイレのある所がベストになる。一方、人家から離れた山奥の登山口など静か過ぎて不気味なこともあり、近くに人家の明かりが見えるとどこか気持ちが安らぐ。そんな長短のある車中泊だが、夜間や夜明け前、車から出たとき、空一面の星の輝きを見たときの感動と好天の喜びは車中泊ならでは。⇒トップページへ