馬 ノ 鞍 谷
ダイナミックさ、メリハリに欠けるが無難な初級の沢 うまのくらだに 1177m 奈良県川上村
2013年6月30日(日)曇×小雨 8:25林道終点→9:30入渓→12:30出渓→13:10馬ノ鞍峰→14:25行宮跡→15:35林道終点
台高の沢へ東、三重からアプローチしてきたが、西、奈良側からアプローチ。昨年は中級の沢へステップアップしたい
勢いがあったが、今年は気持ちがおじけて無難な入門級の本谷へ。国道169号を南下、大迫ダムを渡り、ダム湖沿い
に進む。心配だった道路の状況は良く、無事、林道終点の広場着。先行車1台。終点手前にきれいなトイレあり。
めずらしい山の神の祠に手を合わせ、道標に従い階段を登る。明瞭な道が谷を高巻くように続く。30分で明神滝への
道標あり、短時間で滝前に降り立つ。すっきりした印象の滝。山道へ戻り、少し進み、下りやすそうな個所を
探し、滝落ち口付近に下る。身支度していると、手にヒル。痛みはないが出血が止まらない。下山までに5匹位に
食いつかれる。後刻、腫れて痛痒くなる。苔むした渋い雰囲気の沢。梅雨空が続いていたせいか、増水しているよう。
晴天の予報に反し曇天。水流が冷たく、水につかりたくない。しばらく進むと、8m滝。右からできるだけ短く巻き登る。
入門級とはいえ気を抜けない。物足りない気分でしばらく進むと、左にカクシ平谷が分岐。少し進むと9m滝。
滝身のすぐ左からそれ程難なく登れる。遡行途中から倒木が多く、風情を損なっており、高巻きの障害にもなる。
程なくハイライト、3段25m滝。屈曲した岩間から奔流、ここにも倒木。直登できそうにないが、近づくと、足掛かりの
ある斜滝。寒くなく、増水してなければ挑戦できそうだが右側の草付を登る。すべりやすく、木枝が少なく、難渋。
難所を過ぎ、軽食休憩。雨までパラつきだし、雨具を出すと、陽が照り始める。また小雨になるなど不安定な天気。
本谷を右へ見送り直進。全般にメリハリがないため、現在位置や沢の分岐がやや分かりにくい。沢が単調になり、
水量も少なくなり、靴をはきかえようかと迷いながら進むと、終盤、水流が増え、7m、9m滝が連続。滝身のすぐ左に
取付き、無難に登れるが、逃げてばかりも不甲斐ない、岩場をエイヤとこなす。9m滝も直登できそうだが、水流で
手がかじかみ、やめる。水流が細くなり、登山靴に履き替える。急傾斜のガレた小沢を詰めるように登り続け、
適当な所で右の急斜面に取付き、木枝頼りによじ登る。短時間で尾根上に出る。自然林の趣が良い。
右の高みへ登ると馬ノ鞍峰、山頂表示、三角点あり。樹林中の三叉路、展望はないが静かで瞑想的な雰囲気。
方位を確認、西進。道は不明瞭、尾根をはずさないようテープを探しながら下る。自然林の趣が良い。緩傾斜から
カクシ平谷へ急傾斜の下り。ジグザグに下り切り、沢沿いに進む。南北朝時代、南朝の宮様が潜んでいた宮跡あり。
墓所は山道からはずれた高みにある。こんな山奥に潜まれ、地域の人たちがそれを守ったことに驚く。登山口から
ここまでは道、道標が整備されている。大滝など見ながら安気に下っていたら進路を失う。引き返し、探索。
急に折り返す地点を見過ごしている。登る際は間違わないが下る際は要注意。無事、往路に戻る。⇒トップページへ