栂 谷
 連続する滑滝が美しく、巻き道も整備された秀渓 とがだに 909m 和歌山県新宮市
2017429日()晴 11:10栂ノ平橋→12:45ヤケベ嵓→14:00ガンガラ滝→15:25出渓→16:15烏帽子山頂18:20栂ノ平橋
渋滞を避け、連休前に遠出。「関西百名山」登頂と沢登りを併せ計画していた南紀の名渓を目指す。神戸の自宅を6時発、国道169号、309号、42号を延々南下。山間を抜け、熊野灘沿い開放的で温暖な南紀の風光。新宮市内で国道168号を北上、県道230号へ左折、高田へ。立派な温泉施設を過ぎ、道が狭くなるが良い道が続く。栂ノ平橋を渡り広い路肩に駐車。自宅から5時間弱。軽食後、橋からすぐに入渓。穏やかな渓相。久しぶりの沢歩き、老化も進み、へっぴり腰で一歩一歩慎重に進む。もう沢歩きも無理かと思ったりする。遡行中の大半が優美な滑滝。一見やさしそうだが滑りやすく、できるだけ端の足がかりのある個所をたどる。乾いている滑床の方が滑りやすく、傾斜の緩い個所は沢中を進む。圧巻は切っ立ったヤケベ嵓と滑滝。心中、歎声。傾斜のある滑滝を登れるか不安だったが滝の右側を容易に登れる。烏帽子山への登路としても利用されているようで、所々テープ、難所には巻道やロープがある。入門向きの無難な沢と安心していたら1か所ピンチ。滑滝を巻き終わる所で、踏み跡がなくなり、沢への下降路がない。意を決し、細い木の根を頼りにずり落ちるように降り、軽負傷。他に方法がなかったのか悔いが残る。後半、沢中に奇怪な老巨木を見てすぐに印象的なガンガラ滝に会い、位置が分かる。三俣を過ぎ終盤まで滑滝が続く。遡行図にある大岩を2か所確認した後、水流がなくなった所で出渓。疎林の急斜面をテープに誘導され登るが、途中からもう少し登りやすそうな右へ移動。それ程難儀せず尾根に出る。烏帽子岩を見上げ、山頂直下の急斜面を登り切り、灌木に囲まれた狭い山頂に出る。新日本百名山の標柱あり。灌木の切れ間からどっしりした山塊、明日登る子ノ泊山か。道標に従い俵石へ下る。前半、急傾斜が続く。道はやや不明瞭だが、テープに誘導され、難所にはロープもある。谷まで下り切った後の水平移動が結構長い。要所にある登山道標を確認しながら林道終点の登山口に出る。舗装道を10分下り、駐車点へ戻る。明日の入渓点へ移動するには時間が遅く、少し戻った広い草地でテント泊。車中より寝心地が良い。⇒トップページ