横浜在住時、丹沢で始めた沢登歴3年、ガイド本の初級の沢を登ってきたが、ステップアップを図りたく、中級の沢へ。
国道367号を北上、発電所を左下に見てシシ谷に架かる小橋を渡り、すぐに右折、未舗装の林道へ。別荘前を通過、
小橋を渡り、右の空地に駐車。渓流沿い林道を進む。雑然とした倒木の多い小規模な沢。ここで間違いないか不安。
小堰堤を幾つか見て、崩落した小橋跡に出る。雰囲気が悪く、ためらわれるが、ガイド本に従いここから入渓。
しばらく進むと、2段の小堰堤、楽に越えれる。進むにつれ倒木は減り、雰囲気は良くなるが渓谷美は乏しい。渓谷の
規模が小さく、中級の沢を進んでいる緊迫感がない。程なく、2段6m滝、直登。両岸の切り立った狭いゴルジュ
に入る。逃げようがないが、幸い直登できる小滝が多い。今回は水に浸かることを覚悟、着替えが車にある。
水没を厭わず水に入るが、腰まで浸かる程の個所はない。ガイド本の写真にある胸まで浸かる4m滝は巻いたのか、
分からないまま通過。巻いた滝もあるが、滝直登のレベルアップを意識、勇気を出し岩壁に取付く。思い切って一歩を
踏み出すと、手掛かりがあり、下から見上げたときより意外と楽にクリアできる。大滝がないため、巻くのも難所は少ない。
二俣手前8m滝。手掛かりが多く、登れそうだが、垂直の岩壁。右の壁に取付いて、右上へ逃げようとしたが手掛かり
がない。降りて高巻きするか迷いつつ滝際を直登。恐怖心を圧してせり登る。安堵と達成感。程なくヒジキ谷との二俣。
明瞭に左右に谷が分かれる。一帯、苔むして幽玄の趣。ヒジキ谷に惹かれるが左の本谷へ。終盤、4m前後の滝しか
なく、気を抜けるかと思いきや、谷が急傾斜になり、難渋。ようやく苔むした石の多い細流になる。コメカイ道と合流、
道標あり。しばらく沢を詰め、また道標が現れた地点で出渓。道標に従い、地蔵峠へ向い、植林の急斜面を登る。
短時間で難なく峠に抜け出る。ガイド本にあるブッシュはない。峠からすぐ上の高みが地蔵山頂。岩阿沙利山方面の
展望の広がりと夏雲が印象的。以前、峠から北西の尾根を下ったが、ガイド本に従い、横谷峠から村井へ下る。
横谷峠への縦走路は進路不明瞭、道標も乏しく、磁石で確認しながら進む。横谷峠に村井を指す道標
があるが、道らしい道はない。小谷沿い踏み跡をたどると、支尾根突端で行き止まる。右下の横谷へ急なガレ場を
用心しながら下る。沢沿いどこまで進めるか不安。沢靴に履き替えないとダメかとあきらめかけたころ、堰堤と林道が
見え、助かる。すぐに横谷林道に出る。舗装道をテクテク下り続ける。途中、地蔵峠への登山口あり。峠から尾根道を
下る方が、安全かつ早い。期待外れの中級の沢チャレンジ。⇒トップページへ
小規模で渓谷美に乏しいが滝直登の訓練になる沢 ししたに 789m 滋賀県高島市
2012年8月18日(土)晴 8:00駐車点→8:30入渓→10:45二俣→11:50出渓→12:30地蔵山→13:10横谷峠
→13:50林道→14:55駐車点