塩 見  

ここ数年、夏休みはアルプス登山が1年の山行のハイライト(昨年は、札幌にいたので大雪登山)。
例年どおり7月下旬に計画するが、異例の梅雨の大雨で登山口へのバスが運休、延期。
梅雨明けの夏空続きに安心し切っていたら、9日、台風が東海地方直撃の予報。ギリギリまでヤキモキ。
北より南アルプスがひいき、03年の聖岳〜光岳、04年の荒川岳〜聖岳に続き、塩見岳〜農鳥岳を目指す。
南アルプス全縦走が目標だが、今回は前岳〜三伏峠間をパス。9日、新神戸駅から新幹線と特急を乗り継ぎ、
夕刻、飯田線:伊那大島駅で下車。バスの待ち時間が長く、自分の他唯一の登山者(中年女性)と相乗りで
タクシー利用(値切って6千円)。素朴な運転手の話を聞きながら約30分で鹿塩温泉の山塩館着。
設備、接客、温泉、料理とも良く、お勧め。「日本百名山」によると、本山名は、食塩の採れたこの地名に由来。
翌朝、「塩の里」発7:30の登山バスに間に合わせて早目の朝食を済ませ、宿の車でバス停まで送ってもらう。
バスに他の乗客はなし。鳥倉林道は、予想以上に整備された舗装道。マイカー駐車場で数名の登山者が乗車。
バスのみ登山口まで入る。三伏峠までシビアな直登と思いきや、植林の美林帯の中、比較的楽に登り切る。
三伏峠小屋前で休憩後、本山への稜線へ進む。前方に本山、「百名山」に「漆黒の鉄兜」「入道頭」とあるとおり。
反対方向へ今回パスした稜線が延びる。眼前、烏帽子岳が大きくのびやか。この道もいつか歩みたい。
稜線の中間で本谷山を越えるがさほど厳しいアップダウンもなく、進むにつれ本山が大きく迫る。
影に隠れていた間ノ岳、農鳥岳も姿を見せるが、悲しいかな山名同定ができない。
さらに遠く見える甲斐駒は、明瞭な山容ですぐに分かる。当然その隣は仙丈。予定より早く塩見小屋着。
収容30名から予想していた以上の貧弱さ!ぎっしり満員だが予約していたので少しマシな場所をあてがわれる。
これで素泊まり寝具なし4000円。トイレは、大袋を渡され、腰掛便器でする方式。
展望は素晴らしく、夕暮れ、翌朝5時のご来光をしみじみ鑑賞。日の出後、眼前に屹立する本山に取り付く。
険しい岩場もあるが、無難な足がかりがあり、難所という程の箇所はなく、一頑張りで登頂。
山容自体には、余り風格や趣を感じないが、南アルプス南北の山々を見通す絶好の位置にある。
「百名山」には、本山から眺めた富士山は、どこの山から眺めるより優れているとある。⇒トップページ

南アルプスを大展望するに格好の山 しおみだけ 3047m 長野県上伊那郡大鹿村

2006810日()快晴 8:45鳥倉登山口→11:20三伏峠→13:00本谷山→15:15塩見小屋
       11日()快晴 5:15塩見小屋→6:20山頂