笈 ヶ 岳
念願の日本300名山登頂 おいずるがたけ 1841m 石川県吉野谷村
2013年4月28日(日)晴 4:45中宮展示館駐車場→6:15尾根上→7:10冬瓜山巻道分岐→8:35主尾根上→9:30山頂→11:00シリタカ山頂→11:30冬瓜山頂→14:40駐車場
70歳、第2の退職後、のんびり車で未踏の日本300名山全登頂を目指そうと思っていたが、体力・気力のあるうちに
難所クリアを目指す。40代後半、2年間金沢で過ごした間、300名山登頂を目指すOBに同行、幾つかの300名山登頂。
未踏峰を幾つか残すだけのOBにとって、本山は未踏の難所。人伝に地元の人を紹介してもらい、無雪期登頂の
可能性を探ったり、コース下見中、熊らしきに遭遇、泡をくって帰途、ハチの群に襲われ、多数刺されたり、因縁の山。
ネットで残雪期登頂の見通しを得、意を決し連休中に登頂を目指す。白山スーパー林道管理事務所に照会、27日、
車道開通を確認。27日9時過ぎ自宅発、北陸道:小松ICから国道360号を西進中、雨になる。14時過ぎ白山自然保護
センター中宮展示館駐車場着。かなりの台数駐車。離れた駐車場へ停める。今年は雪解けが早く、案じていたが、
周辺の山肌に雪が残る。雨具着用、取付き点下見へ。展示館左脇から蛇谷自然公園遊歩道を進む。スーパー林道、
川を見下ろしながら隧道2か所通過、30分で野猿観察舎着。渓流を渡り、左手急斜面が取付き点。明瞭な踏み跡と
ロープあり。見応えのある展示館を見物後、車中泊。幸い雨が上がる。主駐車場は車中泊、テント泊の人たちで一杯。
3:00起床、朝食中、隣に車が入る。地元の人。今や本山は地元ではポピュラーな山とのこと。5時前には薄明るくなる。
先発の人たちが結構多い。取付き点からまさかの行列。急峻な登りが続く。ロープ、木枝りを掴みながら必死で登る。
イワウチワが沿道を彩るが鑑賞するゆとりがない。道は明瞭。登り始めてから1時間、尾根上に出る。雪面になる。
暖傾斜だがヤブの多い不快な痩せ尾根が続く。周辺の山々はまだ雪化粧。冬瓜(カモウリ)山巻道への分岐点、
雪の斜面にブナ林、山上の素晴らしき別世界に入る。冬瓜山へ登る踏み跡はなく、巻く踏み跡をたどる。冬瓜平へ
下ればよかったが、山腹急斜面の踏み跡を追う。眼前に本山、左下に冬瓜平、怖いトラバース、アイゼン装着。
結局、冬瓜平へ下る。主尾根へ向かい雪の斜面を登り続ける。ブナ林や樹氷が美しい。シリタカ山すぐ北の
鞍部に出る。ピークに登ると、素晴らしい大展望!白山を始め、周囲の山々を一望。いよいよ本山、心弾ませ、
締まった雪面の縦走路を快調に進む。持参したワカンは不要。ピッケル持参の人が多い。山頂手前で急斜面、
エイヤと一気に登る。山頂ゴールを目指す人、戻ってくる人。山頂はブッシュに囲まれ変哲ないが達成感大。
次々に登頂する人たち、皆感動の面持ち。360度の展望。眼前、純白の大笠山。往路を戻る。往路、踏み跡
なく、無理と思ったシリタカ山、踏み跡あり、縦走することに。見上げた感じ程急ではなく、ドーム状の雪原を
気持ちよく進む。終始、白山を展望。白山の左側、目を引くピークは三方崩山か。緩やかに下り、冬瓜山へ
急な登り返し。正念場、山頂部のナイフリッジ、案じた程ではなく短時間で通過。続く急峻な下り、ブッシュに
難渋。必死で下降、ブナ林の雪原まで下り、人心地着く。往路の分岐点へ戻り、ハイライト部は終わる。痩せ
尾根のブッシュを抜け、苦難の下り。疲れもあり、気持ちが怖じてオズオズ下降。次々に人に抜かれる。
ようやく下り切り、ヘトヘト。遊歩道沿い満開のカタクリ、春の草花がなぐさめてくれる。中宮温泉入浴後、
もう一泊して小山行も考えていたが、消耗し切ってまっすぐ帰宅。⇒トップページへ