関西全域快晴の予報だが、疲れ気味、遠出は控え、自宅から一番近い沢へ電車で行く。通勤の満員電車に我慢後、
武庫川渓谷に面した無人駅で下車。駅から左へ渓谷沿いに進む。一帯雰囲気が良く、清々しい気分。少し先で、
車道から離れ、支流に架かる橋を渡る。山間の緑の中、朝陽に渓流が輝く。公園として整備されたJR廃線跡を進む。
2つ目のトンネルを出ると、小規模な本沢入口。「復旧治山工事」(H24.2.末まで)の掲示板。下・中・上流3か所に
小堰堤を作るよう。沢右側から登山道を進むと、すぐに工事の重機が見える。ロープが張られ、立入禁止の掲示。
気が抜けるが、足腰の鍛錬、とりあえず登山道を進む。山頂への分岐で、沢側へ下ってみると、隔水亭の小舎あり。
やはりロープが張られ、立入禁止の掲示。沢登りをあきらめ、沢に架かる小橋を渡り、木段を登ると、小公園に出る。
下山路があるが、回り込んでみると、登路あり。尾根道をしばらく登ると、基準点のある「あかまつ展望台」に出る。
大峰山南の465mピークか。樹林に遮られ、展望は乏しい。少し進むと、「つつじが丘展望所」に出る。展望の開けた
突端、北摂の山並みを遠望できるが平板な風景。山頂への尾根道は分からず、道を下ると、本沢のナメ滝に出る。
道標に「瀧見の道」とある。沢沿いの道を下ると、最初の小橋に戻る。工事は沢入口で行われているだけのよう。
とりあえず、ここから沢を登ってみる。大岩のあるゴーロ、水流は少ない。工事や水害のためか、倒木や屑石が多く、
荒廃した雰囲気。仕方ない気分で進んでいると、初めて滝らしい滝が現れる。大した落差ではなく、水流も
少ないが、取り付いてみると、数段の長い滝。沢登りのスイッチが入り、緊張感と集中力を高め、慎重に岩場を登る。
最後の段差が難しい。左の草木のある方へ逃げれば無難だが、残置スリングを手掛かりに岩場を乗り越える。
どうやら本沢最大の桜滝のよう。ガイド本では絵図面で登攀ルートを解説しているが、それ程の難所ではない。
展望所から下った所に出、しばらくナメ滝が続く。小規模ながらそれなりに雰囲気が良い。前方、傾斜のきつい
ナメ滝が現れる。詰めの小滝の岩壁は難しい。無理すれば何とか登れそうだが、左側の草木のある方を
残置スリングも使って登る。今回、沢登りはダメかと思ったが、本沢のハイライト部を味わえ、一応満足。その後、
変哲ない細流となり、切り上げる。左へ登り、沢のすぐ横に続く踏み跡を見失わないようにたどり、沢を詰めた辺りで
沢から離れ、465mピークからの縦走路に合流。灌木林の急斜面を登り、山頂部の平坦地に出る。少し先に山頂。
樹林中、展望はないが、雰囲気は良い。倒木のベンチで軽食。西に延びる尾根道を下り続ける。展望はないが、
自然林の趣が良い。沢入口に戻る。雰囲気の良い小沢だが、ダムが3つも作られ、沢登りを楽しめなくなるかも。
帰途、武庫川渓谷沿いJR廃線跡をたどる。2度目、渓谷美を堪能。新緑・紅葉の時季がお勧め。⇒トップページへ
都市近郊にある貴重な沢だが、ダム工事等で荒廃、憂慮される沢 にしのたに 552m 兵庫県宝塚市
2011年10月4日(火)快晴 8:25JR武田尾駅→8:45沢入口→10:30入渓→11:45出渓→12:35大峰山頂
→13:35沢入口→武庫川渓谷→14:55木ノ元バス停