夜間、激しい雨音を聞くが、早朝、雨が上がっている! 昨日ガスに閉ざされていた金峰山頂へ登り返す。
本山へ延びる稜線を見通せる。雲海の上、黒い山並みが浮かび絵になる。甲武信(こぶし)はその山名に、
本山は写真で見る岩峰の奇怪な山容に惹かれたあこがれの山。登頂はもちろん、その山容をしかと見届けたい。
いつガスに閉ざされてもおかしくない曇天、祈るような気持ちで岩稜を進む。甲武信〜金峰の長い尾根道は、
シラビソ林の中、緑の苔に縁取られた柔らかい道が続くが、金峰から様相が変わり、大日岩まで岩稜が続く。
五丈石に始まり、巨岩の表情、それぞれ味わい深く、自然の妙に感嘆。昨日までの単調さと対照的、興が尽きない。
雲海の上、ガスのベールで顔を隠す本山、ガスが切れ、つかの間、その姿を遠望、見れた!
もっと間近かから眺めたい、大日岩へ急ぐ。後続女性の歓声に目を転じると、富士のシルエット、富士まで見れた!
趣の良い樹林帯を進む。早朝、瑞がき山荘前を出た人かポツポツと金峰へ向うハイカーと出会う。
巨大な岩峰:大日岩に取り付くが進路が分からず岩上でとまどう。岩を巻くように進むのが正解。
眼前、本山がガスに姿を消す、ガックリ。樹林帯を抜け、雰囲気の良い富士見平へ。雨模様に気ぜわしく腹ごしらえ。
雨具ズボンを着用、本山を目指す。重いリュックをしょって雨中の往復がアホらしい。途中でリュックを残し、
ペットボトルや雨具を入れたビニール袋を手に持ち進む。格好悪い。暖傾斜の樹林帯を抜け、渓流を渡ると、
本山への急登が始まる。次々とハイカーが下山してくる。昨日、山小屋で一緒した人たちも。
しばらく進むと、険しくなり、巨岩を縫うように急登が続く。危険箇所はないが進路がやや不明確、所々迷う。
雨が本降りとなり、雨具上着も着用。最後の鉄梯子を登り、巨岩の上に抜け出る。視界ゼロだが登頂の喜び。
三角点は見当たらず。下山中、本山らしい岩峰を撮りたく、後続の女性に傘をさしてもらい、何とか撮る。
疲れて帰路も長く感じられる。富士見平まで戻り人心地つく。天気も好転、明るくなる。
瑞がき山荘まで緑のミズナラ樹林帯の中、ジグザグの下り。素晴らしく趣が良い。山荘前で雨具をしまっていると、
早々にバス着。話好きで親切な運転手が少し先に本山のビューポイントがあると教えてくれる。
天気回復に期待、行ってみるが見えず残念。15:30のバスに乗り、ラジウム鉱泉で有名な増富温泉:不老閣泊。
設備は良くないが、鉱泉はめずらしい。料理は工夫されセンスが良い。和食好きの年配者の口に合うお勧め。
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2007924日()曇→雨→曇 金峰山小屋5:30→富士見平10:20→12:10山頂→14:40瑞がき山荘

巨岩、岩峰の密集、林立が独特の山容を作る100名山 みずがきさん 2230m 山梨県北杜市