弥 山 川

大スケールの渓谷美だが梯子だらけの大巻急登続きにバテる みせんがわ 1717m 奈良県天川村

2013817日()晴 8:15熊渡→9:10釜滝→10:15一ノ滝→11:35双門ノ滝→12:55河原小屋跡→14:40狼平→15:25仙頂岳→15:25頂仙岳→16:10金引橋への分岐→17:25林道17:55熊渡

8月21日からの北アルプス山行に備え、沢登りを控え、”普通の”山歩き。ただ、沢沿いに進む弥山川のコースから
八経ヶ岳を目指す。順調に登山口の熊渡着。いつも数台が駐車しているが、盆休みか駐車1台。トサカ尾山を見上げ、
林道を進むと、30分で道が2分。小道標に従い左へ下る。広河原一面、土砂と石。適当に進むと、ようやく水流、
奥に釜滝。穏やかな様子。滝手前から沢沿いの登りが始まる。釜のエメラルドグリーンが美しい。本渓流全体に
エメラルドグリーンの彩り。山道は渓流を巻き、渓谷の壁を縫う。全般に大巻き気味、渓流から離れることが多く、
渓谷美や滝を十分に鑑賞できない。前半、道標が所々設置され、進路も限られている。大峰最高峰に通じる谷、
大スケール、大岩が谷を埋め尽くす。難所には鉄梯子、数10個。これ程多くの梯子をこなすのは初めて。
中盤に多い。上下を見ず登ることに集中。普通の山道らしい個所はほとんどなく、気を抜けない難路続き。
一ノ滝手前、重積する巨岩と緑が絵になる。一ノ滝を見て高巻くため、二ノ滝、三ノ滝は見過ごす。
中盤、シビアな梯子の急登続き。仙人ーの垂直の大岩壁を正面に見るテラス状地から名瀑:双門滝を望む。
さらに1時間以上進み、暖傾斜の広河原に出る。木材などが見える。昨年の水害で流失した河原小屋跡か。進路を
失い、道標の手書きメモに従い、対岸に道を探す。踏み跡らしきがあるが、尾根鞍部:ナベの耳に登る道の痕跡。
一面土砂と石の河原を進むと、赤テープ発見。道も現れる。再び渓流美が戻った所で休憩。この先、渓谷が
狭まり、険しく急傾斜になる。後半、渡渉が多く、進路も分かりにくい。渡渉は容易だが、増水時は難しい。
赤テープが見当たらず、渓流沿いに進むと、赤テープが現れる。難しい岩場には足掛かりの鉄棒が打ち込まれている。
沢登りの目線で見ると、巻道に梯子などが設置され、容易だが、普通の山道歩きと比べ難路。上級者向きだが、
注意して進めば、大丈夫。最後の詰め、斜瀑沿い岩場を登る。きれいな草花に気が緩む。一見怖い屈曲した
ゴルジュの急斜面、鉄棒に助けられ、難なく通過。予想以上に時間を要し、まだかまだかと焦る。ようやく狼平着。
渓相も一転、穏やか。避難小屋の辺り、別天地のよう。20代の日、河原でテント泊した思い出の地。八経ヶ岳登頂は
無理、下山を急ぐ。ナメリ坂から金引橋へ下る。幸い暖傾斜の歩きやすい尾根道。自然林の趣も良い。せめてと
頂仙岳へ適当な所から取り付き、疎林の急斜面を登る。山頂表示と三角点あり。稲村ヶ岳、大日山が見える。
北面に延びるテープと踏み跡をたどり、元の道へ。金引橋への下山路分岐に道標あり。ブナ林の趣が良い。
地図では破線のマイナーコースだが、歩きやすい明瞭な暖傾斜の道を下り続け、林道に降り立つ。疲れ切った足に
砂利道がこたえる。本コースで八経ヶ岳に立つには、避難小屋泊かテント泊になるがそれに値する。⇒トップページ