危険な巻きが数か所、気を抜けない美渓 くちのふかだに 1214m 滋賀県大津市
 20141011日()快晴 7:45坊村駐車場→8:50入渓→10:1013m滝→13:0015m滝→13:40出渓→14:45武奈ヶ岳 →15:25御殿山→17:00駐車場
3連休、テント泊で大峰の沢へ行きたかったが、大型台風接近、日帰りに。4年前遡行、難しかった記憶のある比良の名渓へ。駐車場はハイカーがチラホラ。馴染みの林道を安気に進む。先日の台風通過の名残か路面に木枝が散乱、崖崩れも目立ち、沢の状態が心配。最初の小橋を渡ると、本沢入口。土砂が方形に積み上げられている。入渓は容易。全般に谷が狭く、暗い感じだが、比良では奥ノ深谷、八池谷に次ぐ美渓。すぐに5m滝、7m滝、無難に通過。続く廊下奥の7m滝の巻きがきわどい。廊下手前、右のガリーをよじ登り、滝側へ垂直の土付岩壁を横切る。足・手がかり乏しく、エイヤと気合で通過。しばらく難所なく、岩の積み重なる傾斜のある沢を登り進むと、13m滝を見上げる。一見、通過困難。気を取り直し、ガイド本に従い、滝の下を走り抜ける。滝に打たれ震える。滝右側のガリーは取り付くと、それ程難なく滝落ち口へ導かれる。気が抜けて安気に進んでいたら、沢底の砂利に足を取られ、転倒、水没、寒い。気持ちもかじかむ。今日は心身がなまって、動きにキレがない。程なく現れたCS滝で苦労。大岩の左から巻けるとあるが、切り立った岩壁。残置スリングがあるが、逆層の岩に足を乗せる勇気が出ない。前回はスリング頼りに通過、歳か。頭上の木の幹からロープ、オーバーハングした壁を登る勇気が出ない。手前の土付の滑りやすい岩壁を何とかよじ登り、巻く。その後は滑滝や8m、10m滝が現れるが、難渋せず快適に進んで行ける。最後にハイライトの15m滝。左の荒れたガリーから滝落ち口へ斜上するバンドを登るところまでは無難に進行。落ち口に着き、ホッとしたところ、滑床の落ち口の左は岩壁。手がかりはあるが滝下の岩場に落ちると重症以上。前回岩壁をこなしたが勇気が出ない。幸い落ち口上に伸びた木枝を掴み、対岸へ渡り、何とか安全圏へ抜ける。緊張が解けるとともに、沢も一転、凡流となる。30分で登山道に合流、出渓。前回1時間遅く出たが出渓時間は同じ。歳か。ただ、前回より元気。秋色の武奈ヶ岳と展望を賞味したく、短時間で中峠、コヤマノ岳を経て登頂。秋色濃くはないがすっかり秋模様。山頂からいつ見ても絵になるのは、コヤマノ岳山腹の樹林と樹海越しの釈迦岳方面。遠くの山並みまで見通せる。帰途、御殿山から見る武奈ヶ岳が良い。疲れた足に長い急傾斜の下りがこたえる。⇒トップページ