3:30起床。雨、あきらめ気分。雨中山行は無意味、切り上げて帰りたい気持ちもよぎるが、徳本峠まで行くことに。
雨の降り込む小屋前のベンチで朝食。さえない気分が動作を遅くし、5:30出発。しばらく渓流沿い平坦な林道歩き。
自然と細い山道になる。後半、急斜面をジグザグに登り続ける。増水した渓流を何度か渡渉。地図より早く峠下の
分岐点着、気を取り直し、とにかく山頂を踏むことを目指す。急斜面をジグザグに登り、ジャンクションピーク着。
展望が良さそうだが、ガスに閉ざされている。中間部、緩やかな起伏の尾根歩き。道が小川と化し、進行に難渋。
降り続く雨、全く展望のない樹林の中、“鍛練”の歩き。中間点の小湿地を過ぎた辺りから路面の水流は少なくなるが、
正念場の急登にかかる。ガレた急斜面、ロープと木段に助けられ必死で登る。難所を抜けると、木段設置作業用の
ブルーシートテントあり、一息つく。少しの登りでK1ピークに出る。道が分岐、とまどう。右の道入口に置き石あり。
六百山への道か。左へ。すぐ正面に本山がそびえるはずだが、ガスに閉ざされ、少し先までしか見えない。
樹林帯を抜け、低灌木帯、岩稜のアップダウンをこなしながら見えない山頂を目指す。ひょっこり山頂に出る。
引き気味の気持ちを押して前進し続け、山頂を踏んだことに満足。家内に登頂の電話連絡後、すぐに引き返す。
難所もそそくさと通過、やや足取り軽く帰路を急ぐ。防水処置をした靴にも浸水、路面の水流も気にならなくなり、
どんどん進む。雨具も何度も洗濯機で洗ったりして性能が劣化、衣服がぐっしょり濡れ、山頂部では寒気に震える。
本山行中、唯一の慰めは初秋を迎えた草花の実、天然の宝石。予定通り15時過ぎ徳本峠小屋着。
受付前に濡れた衣類を干せたのは良いが、暖房がない!乾かない。受付のお兄さんに、霞沢岳を往復してきた
と言うと感心される。客は、騒々しい女性3人連れ、高齢男性1人。他に外国人を含む4人連れが旧棟泊。
昨夏改築したきれいな木造りだが、工夫のなさに唖然。トイレが寝室に近いが、屋外で渡り廊下に屋根がなく、
雨天時濡れる。食事はご飯、味噌汁は良いがおかずが貧弱、持参の缶詰が必要な感じ。これで夕食付8000円。
洗面場所なし。水は天水をためたバケツから汲むが、柄杓も置いてない。食堂のすぐ上が寝室、食堂で盛り上がる
4人連れの大声が筒抜け、等々。小屋の沿革史を読んでいると、昔の山小屋の趣を残すとあるが、改築したのに
客の快適さに配慮した工夫、改善が乏しい。多くの山小屋が、年々、快適に進化している中、この旧態然、将来が
危ぶまれる。小屋の主人、お兄さんの感じは良かっただけに残念。⇒トップページへ
霞 沢 岳
雨天で展望がなく、200名山に相応しい良さが分からず かすみざわだけ 2645m 長野県松本市
2日目 2011年8月23日(火)雨 5:30嘉門次小屋→7:05徳本峠→11:15山頂→15:15徳本峠小屋