岩小屋沢岳
知名度は低いが、足を延ばす値打ちのあるビューポイントの山 いわこやざわだけ 2630m 長野県大町市
4:00起床。小屋の外から雲海の上、八ヶ岳と富士を遠望。今回の山行中、初めての富士。談話室窓から剣岳が
夜明け前のグレーから、日の出後、茜色に変わる。立山側から見る剣は牙をむいたように険しいが、こちらからは
やや穏やか。非常食を残して食糧が尽きてしまい、山小屋の朝食をおかわり、しっかり腹ごしらえ。山行5日目だが、
大した疲労感もなく、ゴールの種池小屋目指し、気持ちも足取りも軽く進む。最後の峰:本山へ緩やかに登るにつれ、
素晴らしいパノラマの展望が広がる。山頂からは絶景。立山〜剣岳の山並みがヨーロッパアルプスのよう。
剣の険しい風貌。昨日、ガスに閉ざされていた針ノ木〜鳴沢岳の稜線を目でたどる。朝日を受けて、
女性的、男性的、対照的な風姿の蓮華、針ノ木岳がすっきりと見える。雲海の上、富士を挟んで八ヶ岳、南アルプス。
鹿島槍の双耳峰。種池小屋からガイドに引率されてきたグループがいるが、ここまで足を延ばす値打ちは十分にある。
昨日まで悪路が多かったが、道も良くなり、ゴール目指し快調に進む。沿道の花々も朝日に輝いている。
均整の取れた三角の爺ヶ岳の左方、鹿島槍の後方、五竜〜唐松岳の山並みが奥へ続くが山名同定できない。
7年ほど前、八方尾根から唐松岳に登り、五竜〜鹿島槍〜爺ヶ岳と縦走したのだが、視界のない雨中山行が続き、
全般に印象が薄い。種池山荘手前で、思いがけずキヌガサソウの群生に逢う。睡蓮に似た清楚さ。
開けたテラス状地に建つ山荘に楽勝で到着。7年前の縦走路と結ばれ、感慨あり。側にいた女性に頼んで
自分にはめずらしく記念写真を撮る。ここからも針ノ木、蓮華岳がよく見えるが印象が弱い。柏原新道は、
主稜線に最短で登降できるコースだが、展望に乏しく、単調でダレル。扇沢から次々にハイカーが登ってくる。
若いグループや幼い子連れもいる。登山口に待機するタクシーに相乗り、大町温泉郷の薬師の湯へ。
大きな設備の整った浴場、お勧め。人心地つき、バス停前の蕎麦屋で昼食、おいしく、雰囲気も良い。⇒トップページ
2010年8月4日(水)晴→曇 5:40新越山荘→6:25山頂→7:50種池山荘→10:35柏原新道登山口