伐採木に埋め尽くされた無残な沢 いしがひらだに 1406m 奈良県東吉野村
2012年7月18日(水)晴 8:15駐車点→8:50入渓→10:00堰堤→11:4515m滝→12:15出渓
→13:55薊岳山頂→15:05明神平→明神谷→16:20林道終点→17:05駐車点
梅雨が明け、未知の台高山脈の沢へ。行き先に迷うが、好天の予報、展望の良い薊岳へ突き上げる本沢へ。
阪神高速から大阪の都市高速を経て南阪奈道へ。馴れない高速の乗り継ぎに緊張。国道166号から県道220号へ。
山間の道をウネウネ走る。大又集落を抜け、大又川沿い林道を走る。広い路肩に駐車。林道を東進、魚止め滝を
過ぎて程なく、大堰堤と木の小橋が見える。本流を小橋で渡り、並行する分流が本沢。入渓時いつも、どのような
展開が待つか分からない緊迫した気分。穏やかな流れに気持ちが緩む。沢はすぐに南へ向きを変える。小滝が連続、
ほとんど直登できるが、気持ちと身体の動きがバラバラ、チグハグな気分。難しさを感じると、無理をせずに巻く。
巻くのも容易。前半、倒木がやや多いと感じる程度だったが、中盤、堰堤を越えた辺りから両岸の植林帯から
伐採木がおびただしい数、沢中に倒れ込んで重なり、遡行に難渋を極める。終盤までそれが続き、遡行意欲を殺ぐ。
趣の良い初心者向きの秀渓だけに残念。幸い最後のハイライト、15m滝の景観は損なわれていない。
巻くのはここが一番難しいが大したことはない。終盤、小沢の三叉路、中央をよじ登る。じき水流が少なくなり、
軽登山靴に変える。遡行の満足感はなく、徒労感。急峻なガレ場にタメ息。一歩一歩よじ登る。水流の枯れた岩壁に
はばまれ、初めてガレ場を高巻く。ガレ場から出て疎林の急斜面をよじ登るか迷うがガレ場をたどる方がマシそう。
ガレ場が分岐、山頂からはずれないようにガレ場を移動、適当に進む。山頂直下の岩壁を避け、疎林帯へ移動。
タメ息、吐息、木枝をつかみながらジリジリ稜線を目指す。稜線に出るまでの大変さは半端でないだけに尾根道に
出た時の嬉しさ、安堵感。数分で山頂着。痩せた岩稜から大峰の大普賢や大台ケ原など周辺の山々、
苦労の後の展望が嬉しい。明神平目指し、急な岩場を苦労して通過、道標あり、逆走している!また山頂へ戻る。
明神平までの尾根歩き、自然林の趣の良い暖傾斜、とても雰囲気が良い。明神平の雰囲気も良い。
眼下に見える山小屋側へ下る。一面コバイケイソウ。遡行中も鹿の姿が目に付いたが、東屋に鹿がたむろしている。
東屋を過ぎると、すぐに明神谷下山道。渓流沿い急斜面を下るが、よく整備されたジグザグ道、歩きやすく助かる。
明神滝を見てしばらくで林道終点に出る。水害のためか林道がズタズタ、進むのに難渋。今年の梅雨はアチコチ
被害をもたらしたが、自然の威力は人知をはるかに超える。長い林道歩きを経て無事車に戻る。⇒トップページへ