素晴らしい渓谷美の無難な沢だが入渓ルートに難あり いけごうがわ 1472m 奈良県下北山村
 201769日()晴 10:20白谷池郷林道ゲート前→14:20入渓→17:50テント泊地 / 10日()快晴 5:40テント泊地→8:50出渓→10:25石楠花岳
数日前に梅雨入り、雨天に増水が心配だが、前日雨が上がる。久しぶりのテント泊の準備万端整えていたので、かねて惹かれていた本谷を目指す。国道169号を延々南下。池原から白谷池郷林道へ。舗装道だが落石が多い。林道管理の作業員が落石・木枝を除いてくれている。深い渓谷越し石ヤ塔の大岩壁を見て程なくゲート前着。広い路肩に駐車。ガイド本にある沢へ下降する山道入口が分からない。作業員も地図で調べてくれるが不明。空身で下降点を探す。林道を5分位戻った所に下れそうな小尾根の急斜面あり。朽ちた黄色鉄柱とテープあり。不安ながら下降、幸い明瞭な山道に降り立つ。安心したのもつかの間、山道が崩落し進路を失う。急な小沢を下降、何とか大又谷に降り立つ。緑の淵の奥に小滝。渡渉するが道はなく急傾斜の樹林中を進むが険しくて前進を断念。上によじ登るか大又谷へ下降するか迷う。本谷遡行を半ば断念。せめて大又谷を遡行してみようと、何とか下降、入渓。程なく先ほどの淵へ戻る。遡行図を見ると、山道は小滝の先の堰堤の上流を横切っている。小滝右側の斜面を進むと、堰堤あり。右上によじ登ると山道あり!次回出直しに備え、本谷下降点まで進んでみる。明瞭だった道がまた進路不明になる。あきらめて引き返すと目印テープに気づく。ここで道が上方に転じているのを見落とし。また道が明瞭になり、たどると本谷へ下降できそうな苔むした小沢あり。ガイド本では横手小屋谷から下降するがここから下降。何とか本谷へ下降するが越えれない滝がある。幸い急斜面の踏み跡をたどり、ようやく穏やかに開けた本谷へ降り立つ。入渓まで何と4時間!出直す大変さを考え、行ける所まで行ってみる。スケールの大きな美渓だが大滝はなく、無難に進める。滑床・滑滝が美しい。正法寺谷出合辺りに良いテント泊地があるが17時前。今日中に難所の深い淵のある2段滝を通過したい。淵をへつろうと腰下までつかるが増水、断念。幸いそれ程難なく左斜面から巻く。ゴルジュが続き、平坦地がなく、焦る。神様の助け、テント泊最適地あり!テント設営、更衣後、薄暗い中、カレーライスの夕食。思わず「うまい」と声が出る。荷を軽くしようと寝袋とフライシートを持参せず大失敗。ライトダウン、靴下、雨具を着用するが寒くて眠れず。翌3時起床。準備に手間取り、出発が遅れる。ガイド本に容易に通過できるとあるトイ状滑滝は右から大きく巻く。本谷の難所はどこも無難に巻ける。両岸の樹林の趣も大変よく、自分の経験では渓谷美一番か。ようやく堂ノ谷出合を通過、渓相が穏やか単調になる。ダレてきたころ水流もなくなり、ガレた二俣に着く。二俣中間の尾根の左右に尾根。左と中間は天狗山に直登できそうだが急傾斜そう。右が緩やかに石楠花岳へ向かう尾根と見当をつけ、取付く。急傾斜もあるがよじ登る程ではない。自然林の疎林、雰囲気が良く歩きやすい。所々テープもある。山頂手前のシャクナゲ樹林帯でやや難渋後、地味な山頂着。⇒トップページ