百 貝 岳
3連休初日、久しぶりの晴天の予報、久しぶりの山行。週日の疲れで気の張る山行の元気はなく、安気な山へ。
桜の名所、吉野へ初めて行く。阿倍野橋発の直通特急に特急料金を出して乗る。程良く冷房のきいた車中、
うたた寝してしまい車掌に起こされ、あわてて下車。オフシーズンの観光地、人気がない。ガイド本に従い、
川沿い吉野温泉湯元経由の道を進む。ガイド本では、名刹:如意輪寺、稚児松地蔵堂経由だったのを見落とし、
車道を道なりに進み、五郎平茶屋に至る。車道が複雑に分岐、進路に戸惑うが観光道標は多く、見当で進む。
坂道を登る道中、金剛山脈の展望が広がる。見慣れた方向とは逆方向から見る新鮮さ。
源義経、逃亡の地でもあり、義経伝説にちなむ案内板もある。世界遺産登録の地に相応しく、由緒書きの案内板や
道標、ベンチ、トイレなどきれいに整備されている。途中から大峰奥駈道の石柱が現れ、一部車道を離れるが、
ほとんど車道歩き。水分神社は、一見、由緒と風格あり。その先の高城山へ寄り道、立派な展望舎が整備され、
金剛山、竜門岳方面のビューポイント。緩やかに車道を登り続け、金峯神社着。名刹だがやや平板な印象。
少し下に、義経が潜伏したというお堂あり。金峯神社の先で、本山への道へ分岐。道標の鳳閣寺の方へ。
ようやく土道となり、尾根を巻くように水平移動。登山地図には本山への道は破線で、ブッシュの注記があるが、
道標が整備され、ブッシュもない。ただ、鳳閣寺へ直通の道と分岐し、地図での確認は必要。短時間の登りで山頂着。
樹林中、展望はないがベンチが設置され、雰囲気は悪くない。理源大師廟へ下り、重要文化財の石の廟塔を見て、
鳳閣寺へ。ここも由緒ある寺だが再建されたもので印象は薄い。山歩きとしてはつまらない気分で往路を引き返す。
おっくうな気分だったが西行法師隠遁の庵へ寄る。結果、今回の山行で一番感銘を受ける。趣の良い道を下り、
名水の流れる地点を経て、庵着。一帯、何とも風情が良く、庵を設けるに最適の場所。庵も何とも味わいがある。
西行のことはほとんど知らないが西行の心の一端に触れた思い。帰路、観光客の少ないお土産屋街を通過しながら、
吉水神社、壮麗な蔵王堂、仁王門など由緒ある建物を見物、改めて吉野の歴史の深さを感じる。⇒トップページへ
2010年7月17日(土)晴 9:05近鉄:吉野駅→10:30水分神社→12:05山頂→13:35西行庵→16:00吉野駅