多忙と梅雨とで、久しぶりの山行。雨後の沢は増水が心配だが、気持ちのおもむくまま沢へ。比良のαルンゼ、猪谷
に惹かれるが、ネット情報で、初級者の単独行は無理と分かり断念。一段やさしそうな本谷へ。名神:京都東ICから
国道367号を快走。細川バス停前を過ぎてすぐ休憩所あり。前の空き地に駐車。きれいなトイレあり。バス停前の
小川が本谷。川沿い林道を進み、大堰堤を越える。河原へ降りず、踏み跡がなくなる辺りから入渓。沢は狭いが
水量多く、水流激しく、ひるむ。水が冷たい。序盤、樹林と渓流の風情ある景色にも出会うが、小滝が連続、
息をつく間がない。小滝でも滑落は怖い。取付いて危険を感じると、無理押しせず無難に巻く。直登できそうで
難しかったり、難しそうで直登できたり、判断が微妙だが、直登か巻くか自分の力量、心身の調子に合わせて選べる。
しかし、中盤以降、狭いゴルジュが断続的に続き、両岸切り立って、巻くのが難しい。三段8m滝辺りか、
滝の左側を登るのが難しく、巻き方にも迷う。大分後退、左の草付をよじ登り、1段目の滝上に出る。ロープ発見!
助かったと思いきや降り切るには短い。急斜面のトラバースは怖い。結局、さらに高巻き、途中から意を決して下降。
少ない木枝・根っ子頼りに必死の下降、何とか無事降り立つ。相当の時間と体力・気力のロス。自分には無理な沢か、
嘆息。気づくと腕時計がない!爪には土が食い込んでいる。その後も難・易の小滝が連続。水流激しく、濡れ鼠。
シャワークライムといえば恰好良いが、冷たい水流にたたかれると、数秒で戦意喪失。退却するにも水流で足元が
見えない。途中から雨具着用、それでも容赦なく水を浴びる。逃げたり突破したりガムシャラ、終盤、怖い岩場を
突破する際、奇声が出る。元気も出る。最後の難所、急斜面に見上げる13m滝。ガイド本の右からではなく、左側の
岩壁に取付き、奇声を上げながら突破。連瀑が終わると、水流も細くなり、苦闘のゴール。しかし、比良の最高峰へ
突き上げる急峻なガレ場の只中。安全圏に無事脱出できるか、緊迫したまま、登山靴に履き替え、慎重に登る。
見上げるような急斜面、ホールドは多く、思う程難渋はしない。枯れ沢の分岐は、山頂に近い右へ。詰めて最後は、
すぐ上の尾根へ木枝を掴んで短時間で登り切る。幸い道に出る。細川へ下る最短路か。短時間でハイキング道に出、
遭難碑ケルンを見て、すぐに登頂。ハイカー2組。曇天だが遠目がきき、手強い沢を詰め登った達成感と併せ、
爽快な気分。中年男性に細川への下山路を聞かれる。道標がないので分かりづらい。一緒に下山。朴訥な感じの
大阪の人。総じて急傾斜、前半、ブナ林や山アジサイを鑑賞するゆとりがあったが、後半、植林中、超急傾斜。
木にしがみつきながら落ちるように下る。ジグを切らず直線的な道。登るも下るも大変。山頂から1時間強で林道に
降り立ち、右へ。短時間で細川バス停前に出る。男性にHPを見てもらいたかったが、パソコンを持たず、残念。
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八 幡 谷

急斜面に小滝が連続、初級者には手強い沢 はちまんだに 滋賀県大津市

2012624日()曇 7:45細川休憩所→8:15入渓→13:40出渓→14:35武奈ヶ岳山頂→16:20休憩所