貴重な2連休、どこの沢へ行くか迷う。初心者向きの藤川谷+日本コバが無難だが、赤坂谷+釈迦ヶ岳に惹かれる。
状況次第で車中泊を想定、両谷を目指す。名神高速:八日市ICから国道421号を東進、杠葉尾で神崎川沿いの道へ
右折。発電所への分岐を過ぎ、車道が大きくΩ状にカーブする頂点を過ぎた辺りで路肩に駐車。川への下降点は
すぐに分かる。急斜面に明瞭な道があり、ロープが張り渡されている。清流轟々、白い大岩ゴロゴロ、スケールの
大きな美渓。川は浅いが流れが速く、用心して対岸へ渡る。赤坂谷入口は下降点より少し南。広く、すぐに分かる。
神崎川同様の美渓。スケールの大きさに気持ちがおじけるが、大岩を越えたり巻いたりしながら進む。
難所には残置ハーケンやスリングあり。巻道の取り付き、下降点には目印があったりする。岩に手を着いたとたん、
手指に鋭い痛み。虫に刺されたよう。ズキズキ痛みが続く。長大な沢だが意外と大滝がない。一番の難所は、前半、
深い釜を持つトイ状8mの滝。釜を泳ぐのを避け、左側の急斜面を高巻くが、高巻も大変で危険。谷入口から2時間、
ようやく仙香谷との分岐着。明るく開けた感じになる。渓相も穏やかさを増す。スケールの大きなナメ滝が続く。
本谷の一番の魅力か。大滝がないせいか、ややメリハリに乏しい。後半、平坦でのどかな渓流になる。
いつまでも続く沢歩き、ダレてゲンナリ。簡単に岸に上がれ、所々目印もあるが、沢沿いの道が地図にないため、
切り上げられない。思いがけず、前方に煙。年配男性が焚火をしながらラーメンを作っている。悠然とした様に感心。
日没までに下山できるか不安なところ、山頂まで2時間はかかると聞き、ガックリ。挨拶もそこそこ先を急ぐ。絵図面の
枝谷で位置を確認するが、進行が遅く焦る。気を抜けない滝が時々現れ、アクセントをつける。終盤、自然林の中、
細流が絵になる。しまいに細流が放射状に分岐、進路に迷う所で沢から上がる。歩きやすい疎林中を登り、
短時間で尾根の登山道に出る。左方へ進み、すぐに山頂に出る。入渓から6時間!眼下、四日市市街、伊勢湾の
広がり。気持ちが緩む。道・道標の整備された縦走路をハト峰の方へ急ぐ。前方、御在所岳、雨乞岳が展開。
樹林の趣も良く、緩やかな起伏の気持ち良いコース。ハト峰手前から白滝谷を下る。白滝谷出合まで快調に下るが、
広い神崎川の渡渉に沢靴に履き替える面倒さ。地図では、短時間で車道に出るようだが、川沿いの道が延々続く。
暗くなり、進路不明瞭、ピンチ。上に車道があるはず、祈る気持ち、必死で急斜面を這い登る。車道に出、ホッ。
暗くなる中、急ぎ足で北進。しばらく進むと、山道出入口あり。マイカー発見!疲れ果て、時間も遅く、車中泊決定。
国道へ戻り、藤川谷近くの路肩に駐車。2度目の車中泊、不安より無事戻れた安堵感が大きい。⇒トップページへ
スケールの大きな美渓だが、大滝がなく、遡行の長過ぎる沢 あかさかだに 1092m 滋賀県東近江市
2011年9月24日(金)快晴 8:35駐車点→9:00入渓→11:20仙香谷分岐→14:35出渓
→15:00釈迦ヶ岳山頂→17:00神崎川渡渉→18:00車道→18:25駐車点