バスレフポートの流速

バスレフポートのサイズ 計算で求めたバスレフポートが長すぎて箱に収まらない時に、短くすると共振周波数が変わってしまいます。同じ共振周波数を得るためには細くすることで対応できます。ある共振周波数を得るためのバスレフポートのサイズはいくらでもあるわけです。でも、共振周波数が同じなら同じ音になるかというとそういうわけにもいきません。極端な話、針ほどの太さのポートではいくら共振周波数が同じといってもほとんど音圧は得られません。逆に太すぎれば後面開放の特性に近づいていきます。つまり幅はあるにしても適度なポートサイズというものがあるということです。
バスレフポートの流速 「MJ無線と実験」でおなじみの新井悠一氏とメール交換をしました。以前MJの中でspedを紹介して頂いたこともあります。
メールの中でポートの流速の話が出てきました。spedの特性を見るとポートのサイズを変更しても同じ共振周波数であれば同じ特性になってしまいます。これではポートサイズが変わることから発生する変化が分かりません。
そこで、ポートの流速に注目し、様子をグラフで見られるようにしてみました。流速が分かれば、同じ共振周波数でも、細くなれば空気の流れが速くなり、結果風切り音といったノイズが発生することが予想できるというわけです。
バスレフポートの速度特性 速度特性を表示できるようにspedを改良しました。
以下はspedの設定ウィザードです。共振周波数はそのまま、ポートサイズを変えた時のグラフの様子です。赤い線が流速になります。一番上が太いポートで、下へいく程細くなります。細いほど共振部分での流速が速くなっていることが分かります。




目安は? ではどの程度ならOKかとなると難しいかもしれません。新井氏によると55m/secくらいが目安とのことです。ポートの流速はポートサイズだけではなく、音量によっても変わります。大きな音で聞く人と小さな音でしか聞かない人では条件が変わってきます。人によって環境によって一概にはいえないとは思いますが、流速のグラフの山があまり高くならないように設計するといいということです。
近いうちにVer4.11としてUP予定。

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