Roxy Music

タイトル

 

RoxyMusic
(1972)
1 Re-Make/Re-Model 5:12
2 Ladytron 4:20
3 In There Is Something 6:30
4 Virginia Plain 2:58
5 2 H.B 4:27
6 The Bob (Medley) 5:45
7 Chance Meeting 2:55
8 Would You Believe ? 4:54
9 Sea Breezes 7:02
10 Bitters End 2:06
Bryan Ferry ( Vocal,Piano)
Graham Simpson (Bass)
Andrew Mackay (Oboe,Sax)
Eno (Synthesiser,Tapes)
Paul Tompson (Drums)
Phil Manzanera (Guiter)
奇妙なルックスとギンギラの奇妙な音世界を展開させる変なバンドがデビューした。とにかくVocalが下手でねちねちしていて、演奏もお世辞でも上手とは言えない。でも何かを持っているバンドだった。今ではB.Ferryなどは国民的英雄の一人なんだろうが、俗に言うNewWaveへの影響はこのバンドが一番ではなかったかと思う。かのSexPistolsの誰かさんもRoxyMusicの隠れファンだったというから、面白い。この作品は、恐らくはPop路線のB.Ferryとぎんぎん変人Enoの葛藤がバランスよかった作品なのではと思う。
For Your Pleasure
(1973)
1 Do The Strand
2 Beauty Queen
3 Strictly Confidential
4 Editions of You
5 In Every Dream Home a Heartache
6 The Bogus Man
7 Grey Lagoons
8 For Your Pleasure
Bryan Ferry ( Vocal,Piano)
Graham Simpson (Bass)
Andrew Mackay (Oboe,Sax)
Eno (Synthesiser,Tapes)
Paul Tompson (Drums)
Phil Manzanera (Guiter)
Firstより変なところが少し影を潜めてかなりPopにはなってきた。彼らの目指すところの「21世紀の音と1950年代のロックンロールの融合」という面では既にこの作品で完成されていると思われる。ただ、まだ洗練されている状態ではない、アイディアが先行している向きもある。
それにしても下手なバンドだ。Enoがこの作品を最後に脱退してしまった。方向性が違ってきたのと、NoneMusicianは2人はいらないという理由らしい。この作品以後、彼らなりの前衛さは影が薄くなる。
Stranded
(1973)
1 Street Life 3:28
2 Just Like You 3:33
3 Amazona 4:13
4 Psalm 8:02
5 Serenade 2:55
6 A Song For Europe 5:43
7 Mother Of Pearl 5:43
8 Sunset 6:50
Bryan Ferry (Vocal,Keyboards)
Phil Manzanera (Guiters)
Andrew Mackey (Sax,Oboe)
Eddie Jobson (Violin,Keyboards)
Johnny Gustafson (Bass)
Chris Lawrence (String Bass)
いかにもRoxyらしいヨーロッパの暗さと湿りっけを帯びた作品ヨーロッパ哀歌などは正に世紀末の曲だ。特異な音世界は、奇妙であり快感であり、複雑であるが曲は従来のRoxyらしいPOPなナンバーだ。彼ら独特の音や曲はこの作品で完全に完成した。EnoからEddieJobsonへの入替えがそのまま作品に現れている。曲が非常に良くまとまってアレンジのバランスも申し分ない。下手なりのアレンジの典型ではないだろうか。勿論、EddieJobsonのKeyboardsがしっかりと支えているからではあるが。Roxy初期の最高傑作と言える。ただ、斬新さはあるものの、前衛性には欠けている。
Country Life
(1974)
1 The Thrill of It All 6:22
2 Three and Nine 4:01
3 All I Want Is You 2:52
4 Out Of The Blue 4:45
5 If Takes All Night 3:09
6 Bitter-Sweet 4:49
7 Triptych 3:09
8 Casanova 3:23
9 A Really Good Time 3:43
10 Prairie Rose 5:07
Bryan Ferry (Vocal,Keyboards)
Phil Manzanera (Guiters)
Andrew Mackey (Sax,Oboe)
Eddie Jobson (Violin,Keyboards)
Johnny Gustafson (Bass)
前作Strandedを更に発展させたPopでメロディアスな作品である。Jacketが衝撃的でなかなか買うのに勇気がいるのが難点だ(?)。曲はまさに絶好調、ぎんぎんに乗りまくっている。この作品の曲は後々までLiveで演奏され続けられている事を考えると、彼らのお気に入りの作品なのかも知れない。バンドの状態も良かったのだろうか?
Siren
(1975)
1 Love Is Drug 4:05
2 End of the Line 5:14
3 Sentimental Fool 6:12
4 Whirlwind 3:36
5 She Sells 3:39
6 Could it Happen to Me 3:33
7 Both Ends Burning 5:14
8 Nightingale 4:07
9 Just Another High 6:26
Bryan Ferry (Vocal,Keyboards)
Phil Manzanera (Guiters)
Andrew Mackey (Sax,Oboe)
Paul Tompson (Drums)
Edwin Jobson (Srtings,Synthesizer,Keyboards)
Jhon Gustafson (Bass)
彼らの中期の終わりを告げる作品。かなり灰汁が取れて単なるPopなBritishRockとなった。とはいえ個性的である事に変わりはないが...
各メンバー間の対立もあったのだろう、この頃の各メンバーのソロなどを聴くと、RoxyはBryanFerryのバンドであると確信するのだが。彼のソロは味気ないと私は思ってしまう。ソロではPhilManzaneraの方が数十倍革新的で実験的で面白い作品を残している。
特に801プロジェクトは素晴らしい。曲こそFerryが書いているが、サウンド面での主導権はEnoやManzaneraが握る方が面白い作品が出来たことだろう。前2作と比較するとどうしても聴き劣りしてしまう。曲の出来が良いだけに残念である。
この作品を最後にPaulTompsonが脱退して、Roxyは1976年に解散状態に陥る。
 
基本的にBritish RockとしてのRoxy Musicはここで終焉を迎えている。
それ以後の作品は明らかにPop'sである。
ここでは私の好きなFresh+Bloodのみを紹介する。
 
Fresh + Blood
(1979)
1 In The Midnight Hour 3:09
2 Oh Yeah 4:50
3 Same Old Scene 3:57
4 Flash and Blood 3:11
5 My Only Love 5:18
6 Over You 3:24
7 Eight Miles High 4:55
8 Rain Rain Rain 3:20
9 No Strange Delight 4:44
10 Running Wild 5:01
Bryan Ferry (Vocal,Keyboards)
Phil Manzanera (Guiter)
Andy Mackey (Saxes)

with

Allan Schwartberg, Simon Phillips, Andy Newmark (Drums)
Alan Spenner, Neil Jason, Gary Tibbs (Bass)
Neil Hubbard (Guiter)
Paul Carrack (Keyboards)
後期のRoxyでは最も聴きやすい作品。私は後期の作品では最も好きである。
どれも、良くアレンジされいるし、ゲスト陣に助けられた演奏はRoxyとは思えない程。
それに相変わらず下手なFerryのVocalが「味」で結構良い。
怪しく美しいジャケットも良い。
AOR化したRoxyにはかつてのPowerも勢いもなく、ただただ丸くなったRoxyでしかないが、究極のBritish AORの名作「Avalon」を生む前兆が音に躊躇に現れている。