やはり知られていない障害年金


第3号で「意外と知られていない障害年金」を書かせていただきました。
http://archive.mag2.com/0000260659/20080406212455000.html

定期的に市役所等で市民向けの年金相談を担当しています。
時節柄、特別便の相談も多いのですが、
それ以外では「障害年金」のご相談が結構多いことに驚かされます。

障害年金は老齢や遺族の年金に比べ、請求するまでに骨が折れます。

第一の関門は、障害を負っても年金を請求出来ることを
なかなか教えてもらえないことです。

医療機関側も「障害者手帳」のことは把握していても、
「障害年金」のことまでは把握していないのかもしれません。
または、障害者手帳=障害年金 と思い込んでいるのかもしれません。


第二の関門は、
上記のような人が、数年〜数十年前にかかっていた病院を
やっとの思いで探し出し、初診日を証明してもらいたいと思っても、
当時の資料が残っていない、または 病院自体がなくなっている、
というような高い高い壁が待ち受けていることです。

この初診日が証明出来ないことには、社会保険事務所に相談に行っても
受け付けてはもらえません。

初診日が証明できて、そして初診日の属する月の前々月時点の
保険料納付要件を満たしていなければ、その先へは進めないのです。


第三の関門は、
障害年金が貰えるのか貰えないのか、
貰えるとしたら何時からもらえるのか、 の判断となる診断書です。

この診断書はお医者さんに書いてもらうわけですが、
この書き方1つで もらえる、もらえないが違ってきます。


第四の関門は、
障害によっては、定期的に診断書を提出しなければなりません。
それを忘れたり、症状が良くなって障害等級に該当しなくなると
年金がストップしてしまいます。

老齢や遺族年金のように、一度決定したら一生もらえる年金とは違い、
生活設計上不安定で、手間のかかる年金といえます。

また、貰えるようになるまでに何回も社会保険事務所に
足を運ばなければなりません。

とはいっても、不自由な身体で働くことさえ出来ない場合、
この障害年金はとてもありがたいものですし、
要件を満たせば割高な年金額となる場合もあります。


障害年金がもらえることを知らなかったために悔しい思いをしている人の
切ない話を聞くたびに、行政や医療機関の不親切さを改めて実感します。

知らない、ということは本当に損です。
事あるごとにお伝えしていくつもりです。

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