安易な募集をする前に
  平成21年5月3日
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みなさんの会社では、たとえば、

正社員が辞めるから、また正社員を募集しよう。
パートが辞めるから、またパートを募集しよう。

という募集方法を繰り返していませんか?

その前に、業務のたな卸をしていますか?

もしかして、
不要な業務、無意味な業務があふれ返っているかもしれません。
それは、会社にとって大きな損失です。

それを改善せずに、正社員が辞めたからまた正社員を、
という募集をしていたのでは、労働生産性はいつまでたっても向上しません。

シビアな話ですが、
正社員と、パート・アルバイトとでは、
コストの面だけを考えると、格段に違います。
もちろん、正社員の方がコストは遥かにかかります。

ですから、退職者が出たことを機に、
辞めた正社員がしていた仕事や、
他の従業員の業務全般をたな卸し、

その中から不要・無意味な業務を廃止し、
業務の割り振りを新たにすることで、

もしかして、

正社員がやめたから、また正社員を、ではなく、

正社員が辞めたけど、業務改善をした結果、
今度の募集はパートやアルバイトで足りる。

となれば、労働生産性もグッと上がりますよ。


しかし、この方法だけでは片手落ちで、もしかして、
従業員のモチベーションを下げる結果になるかもしれません。

なぜなら、給料は変わらないのに、業務改善のしわ寄せで、
自分の仕事が増えてしまうことになるかもしれないからです。

同じ給料なら、仕事は楽なほうがいい、
と考えるのは、ある意味、仕方のないことかもしれません。

そういう気持ちにさせてしまった原因は、
会社側にあるかもしれないからです。


ですから、これを機に、業務改善で浮いた利益の一部を、
賞与等で還元するしくみを作ってみてはいかがでしょう?
もちろん、パート、アルバイトにもです。

労働生産性云々の話は、直接的には、会社側のメリットです。
労働者にとっての直接的なメリットは、評価されることです。
それを形に表したものが、収入の増加です。

業務改善でコストを削減することができ、浮いた利益の一部が
少額でもいいから、ご褒美として賞与で返ってくると思えば、
今後もますます力を発揮してくれるかもしれません。

こんな不景気な状況だからこそ、
惰性でやってきた業務を見直すチャンスです。

きっと、自発的に業務に取組む自主性が芽生えますよ。



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