Alcatrazz

 レインボーからマイケルシェンカーグループと渡り歩いたグラハム・ボネット。彼は宿命的な十字架を背負ってロンドンからLAへ移り、自らのバンド、アルカトラス(Alcatrazz)を結成するに至った。LA地区には無名でありながら有能なギタリストが多く、そんな中、LAのスティーラーというバンドに在籍していた若干19歳のスゥエーデン人のギタリストを採用する。
 彼の名はイングウェイ・マルムスティーン。彼は、レインボー、ディープパープルのリッチー・ブラックモアを敬愛し、バッハを愛するギタリストであり、「ネオ・クラシカル・ギター」という言葉の産みの親でもある。グラハム・ボネットは、彼の才能を高く評価し、彼と共に作曲、アルバムを発表する。しかし、彼はライブアルバム「ライヴ・センテンス」発表後、脱退する。考えても見れば、グラハムの経緯、イングウェイの目立ちたがりな性格が衝突することは明白だった。
 アルカトラスは、次のギタリスト選考へ・・・。候補者には超早弾きギタリスト、クリス・インペリテリの姿もあったが、結局は高等音楽理論を学んだスティーブ・ヴァイが採用される。このことが、皮肉にも、後にグラハム・ボネットの運命を変えた。まさに、アルカトラスは、時代の移り代わりを告げた幻のバンドである。
 近年、バンドを再結成し、来日を果たしている。
グラハム・ボネット・オフィシャルサイト http://www.bonnetrocks.com/
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アルバム名 Alcatrazz
お勧め度  ★★★★★
好きな曲  「General Hospital」、「Jet To Jet」、「Too Young To Die、Too Drunk To Live」、「Starcarr Lane」
 レインボー、MSGと渡り歩いたグラハムボネットと、イングウェイマルムスティーンの合体。夢のようなバンドの実現だった。事実上のイングウェイのメジャーデビュー作でもある。グラハムのヴォーカルもさることながら、バッハを愛するイングウェイの「ネオ・クラシカル・ギター」プレイに誰もが驚嘆し、新しい時代を告げる傑作となった。
アルバム名 Live Sentence
お勧め度  ★★★★★
好きな曲  「Too Young To Die、Too Drunk To Live」、「Night Games」、「Coming Bach」、「Evil Eye」
 見事来日を果たした、アルカトラスのライブアルバム。9曲のうち、4曲が1stアルバムからのもの。「Night Games」は、グラハムのソロアルバムからの曲。「Since You Been Gone」や「All Night Long」は、グラハムならではの選曲。「Evil Eye」は未発表インスト曲。イングヴェイは、1stアルバムを凌ぐ勢いでプレイしている。
アルバム名 Disturbing The Peace
お勧め度  ★★★★★
好きな曲  「God Blessed Video」、「Mercy」、「Wire And Wood」、「Skyfire」
 グラハムが歌ってる、とにかく歌ってる!!新人、スティーヴ・ヴァイのギタープレーは、イングウェイのクラシック様式美に傾倒した集中型と180度異なる、自由奔放な拡散型のプレーで対抗。グラハムはヴァイの知的で控えめな所に目をつけた。アルバムとしては、ポップな曲も含め、実に多彩であり、私が思うにグラハム自身にとっての最高傑作である。
アルバム名 Dangerous Games
お勧め度  ★★★★★
好きな曲  「Undercover」、「That Ain't Nothin'」、「Ohayo Tokyo」、「The Witchwood」
 スティーヴ・ヴァイの後任ギタリストに、ダニー・ジョンソンを迎えてリリースされたアルバム。比較的ポップで、ギタープレイが突出する事なく、曲全体が聴きやすい点は多いに評価したい。イカした曲が多く、バランスのとれた大人のロックを聴かせてくれる秀作。このアルバムがアルカトラスのラストアルバムとなってしまったが、グラハムの歩んだ道は、ロックの歴史に確実に刻まれている。