基礎知識−2
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【燃焼効率とは?】

・燃焼効率は,一般的には熱効率を言い換えられて説明されていることが多いのですが,ここでは純粋に「燃焼エネルギーを上げるにはどうすればいいか」について考えてみたいと思います.


・後述の「ボイル=シャルルの法則」でも触れていますが,燃焼エネルギーを上げるには

 1:圧縮比を上げて(=燃焼室容積を小さくして),火炎伝播の距離を短くし燃焼時間を縮める

 2:適切な時期に点火し,適切な時期に燃焼を完了する

 3:燃焼室形状を半球型にし,冷却損失を減らす

 4:適切なスワールやタンブルを発生させ,燃焼時間を短くする

 5:適切なスキッシュで混合気の攪拌を推進する       等々の方法が考えられます


・つまり燃焼エネルギーを上げるには,吸い込んだ混合気の圧縮比を限界まで上げ,適切に渦流された混合

 気を適切なタイミングで点火し,素早く燃焼完了させればいいということなのです.


 燃焼温度を上げると熱効率が上がりますが限界が当然あります.1400℃を越えると熱解離現象が発生

 し,解離熱というものが燃焼ガスから熱を奪うのです(気化熱が水を冷やすのと同じ現象と考えるとわか

 りやすいかも).ですので,よくできたENGはその温度未満で最高出力を出しているものと思います.

 以前,レース使用後のNSR500のプラグをNGKが解析した結果を見たことがありますが,プラグ電極から

 推定した燃焼温度は1200℃だったとのことでした(濃いめのセッティングでしたので本来ならもう少

 し上だったと思いますが)  カブ系ENGではあり得ない温度なので,あまり考えなくてもいいよww


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